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曳山まつりの「外題」   2019年 4月 12日

 長浜曳山まつりはあす13日に開幕を告げる。この日は子ども歌舞伎を長浜八幡宮に奉納する順番を決める「籤取り式」があり、そして夕方には「十三日番」と呼ばれる地元での初めての歌舞伎公演がある。
 14日は午前中の歌舞伎公演の後、「登り山」と「役者夕渡り」が見どころ。そして15日にいよいよ本日を迎える。
 子ども歌舞伎の演目はきょうの滋賀夕刊で紹介している通りだが、長浜曳山まつりでは演目の他に、一般的に馴染みのない「仕組外題」が設けられている。
 常磐山「一條大蔵譚」の外題は「旭光袙扇曲」で「あさひにひかるあこめおうぎのくせまい」と読む。
 孔雀山「勧進帳」は「源氏涙安宅」で「げんじなんだのあたか」。翁山「碁太平記白石噺新吉原揚屋の場」は「双雀舞暁天」で「ならびすずめぎょうてんにまう」。萬歳楼「鳥辺山心中」は「清鶯契恋路」で「きよいうぐいすちぎりのこいじ」。
 神様には常に新しいものを奉納することが求められていることから、過去の曳山まつりと同じ演目でも、こうして「外題」を設けて名前を変えることで奉納できるわけだ。
 長浜曳山祭總當番によると、この外題の決めた方は山組によってそれぞれ。負担人経験者が私案を持ち寄ったり、筆頭経験者の協議で決めたり、振付師や外部の識者に依頼したり。「その芝居のエッセンス、山組の人たちの思い、その時々の世相などが反映されており、興味深い」と説明している。
 例えば翁山の「双雀舞暁天」は「宮城野と信夫の姉妹を双雀に例え、遊郭という鳥籠の中から、これから晴天になるか曇天になるか分からない暁に向かって2人で羽ばたく様」を表現したという。
 なお、外題札は曳山の舞台右側に掲げられるのが通例となっている。子ども歌舞伎を鑑賞しながら、外題に込められた思いを探るのも長浜曳山まつりの隠れた楽しみとしたい。

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過去のコラム

長浜曳山まつり、13日開幕   2019年 4月 12日


長浜曳山まつり、13日開幕

出番山が子ども歌舞伎を披露
 ユネスコ無形文化遺産で、重要無形民俗文化財の長浜曳山まつりは13日開幕する。16日にかけて、絢爛豪華な曳山が市街地に繰り出し、曳山に設けられた舞台で子ども役者が歌舞伎を披露する。
 長浜八幡宮の祭礼である長浜曳山まつりは、長浜城主の羽柴秀吉が戦乱で荒廃した八幡宮を再興し、源義家(八幡太郎義家)の「後三年の合戦」からの凱旋を再現した「太刀渡り」(武者行列)が起源とされる。後に町民が曳山を建造して様々な装飾を施し、「動く美術館」とも称される絢爛豪華な曳山を造り上げた。江戸期には曳山に舞台を設けて歌舞伎を奉納するようになった。
 現在では4月の祭礼に合わせて、長刀組による太刀渡りと、12基の山組のうち交替で4基ずつが「出番山」として、長浜八幡宮に子ども歌舞伎を奉納している。
 今年の出番山は常磐山、孔雀山、翁山、萬歳楼。各山組の詰め所では子ども役者が連日、けい古に励み、まつりを支える若衆が12日までの連夜の裸参りで祭りの成功を祈願している。


祭事日程
 【13日】午前7時から長浜八幡宮で「御幣迎えの儀」があり、各山組の御幣使が本殿で御幣を受け取る。御幣は各山組の御幣宿に持ち帰り、曳山を動かす際に前柱に飾る。
 午後1時からは長浜八幡宮での歌舞伎の奉納順をくじで決める「籤取り式」があり、各出番山の若衆の中から選ばれた籤取り人が八幡宮での儀式に臨む。
 午後6時ごろからは、出番山の地元で子ども歌舞伎を披露する「十三日番」がある。曳山の舞台で本衣装と化粧の子ども役者が初めて歌舞伎を演じる。
 【14日】午前中、各山組の地元で歌舞伎の上演がある。午後1時ごろからの「登り山」では、胴幕、見送り幕で飾り、子ども役者を舞台に乗せた曳山が地元から八幡宮へと向かう。午後7時、八幡宮から役者が隊列を組んで地元へ行列する「夕渡り」がある。役者が沿道の市民や観光客の声援に応え、ポーズを決めたり、見得を切ったりすることも。
 【15日】午前8時ごろから、各山組から役者らが行列を組んで八幡宮まで練り歩く「朝渡り」がある。続いて長刀組の「太刀渡り」。大太刀を携える子ども武者の行列が八幡宮へ到着し、「翁招き」を合図に一番山から順番に歌舞伎奉納が始まる。演じ終わった山はお旅所へ移動し、道中の大手門通りなど5カ所で歌舞伎を披露する。日が暮れるころに、お旅所に長刀山と出番山4基が揃う。提灯の明かりの下、演じられる子ども歌舞伎は幻想的で、写真映えも。四番山の狂言奉納が終わる午後9時ごろ、神輿が長浜八幡宮へ戻る「神輿還御」がある。
 【16日】朝から夜にかけて「後宴狂言」として地元で歌舞伎を上演。長浜文芸会館では観劇会が開かれ、一番山から順番に歌舞伎が披露される。


子ども達の活動に支援を、萬歳楼がクラウドファンディングで呼びかけ
 長浜曳山まつりの山組「萬歳楼」がまつりの主役である子ども達の活動を支えるために、クラウドファンディングを活用して広く寄付を募っている。
 曳山の舞台で演じる歌舞伎役者や、神様の分身である御幣を受け取る御幣使、祭礼を盛り上げる囃子など、長浜曳山まつりでは子ども達が主役となっている。
 萬歳楼では毎週土曜に地元の会館に小中学生が集まり囃子の練習を通して規律や礼儀を養い、世代を超えた結び付きを培っている。子ども達の活動費は年間30万円ほどが必要で「中老」や「若衆」の会費で賄っているが、人口減少が見込まれる中、今後の活動費の捻出が課題になっているという。
 このため萬歳楼では今後10年間の活動費の不足分として40万円を目標にクラウドファンディングで支援を募ることに。寄せられ寄付金は歌舞伎の練習用着物や、囃子に使う笛など、曳山まつりを支える子ども達の活動に使う方針。
 返礼品として、寄付額に応じて萬歳楼の今年のパンフレットや、オリジナルフェイスタオルを準備している。詳細はクラウドファンディングの運営サイト「FAAVOしが」から。


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湖北の自然や街並み細密に   2019年 4月 11日


湖北の自然や街並み細密に

「近江長濱米原パノラマ鳥瞰圖」 まちづくり役場が発行、松井さん描く
 湖北地域の自然や歴史、街並みなどを温かなタッチで描いた鳥観図「近江長濱米原パノラマ鳥瞰圖」がNPO法人まちづくり役場から発行された。
 歴史や文化、景観、食などの魅力にあふれる地域ながら、湖北を訪れる観光客が黒壁スクエアに集中し郊外に足を延ばせていないことから、まちづくり役場が「観光客を奥座敷までお連れしたい」と、3年前から湖北地域全域の魅力を網羅した鳥観図の制作に取り掛かっていた。
 鳥観図を描いたのは元高校の美術教諭で古地図コレクターとしても知られる松井善和さん(野瀬町)。まちづくり役場の山崎弘子理事長が松井さんと長年、年賀状をやりとりする中で年賀状に描かれる温かなタッチの絵に惹かれ、鳥観図の制作を持ち掛けた。
 松井さんは3年かけて湖北地域を歩き回って情報を収集し、縦84㌢、横400㌢の原画を完成させた。まちづくり役場がインターンシップを受け入れている立命館大経済学部の黒川清登ゼミの学生も調査に加わり、地元企業や飲食店なども協力した。
 湖北地域の山や川、滝などの自然景観、古戦場や城跡などの史跡、名所、社寺仏閣、伝統集落、地域の芸能などを細密に描き、山崎理事長は「観光客はもとより地域住民、特に子ども達が郷土を知ることに繋がれば」と期待している。
 鳥観図は原画を縮小し、ジャバラ折りでA4サイズにたためる。30万部を発行し、まちづくり役場で配布している。問い合わせはまちづくり役場☎(65)3339へ。


鳥観図 原画展、13日〜 ふくらの杜
 浅井文化スポーツ公園西隣の暮らしギャラリーふくらの杜で13日から30日まで「近江長濱米原パノラマ鳥瞰圖」の完成記念原画展が開かれる。
 鳥観図制作のために松井善和さんが描いた原画など約70点を展示。21日午後1時半からは松井さによる解説がある。
 午前10時から午後5時まで。17、24日は休み。入場無料。


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