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時代に即する野性動物

自然界の報道写真家・宮崎さん講演
 「イマドキの野生動物」をとらえたショッキングな写真とともに環境問題を考える講演会が24日、木之本スティックホールであり、「自然界の報道写真家」宮崎学さん(69)が野生動物と人間との共生のあり方などを説いた。
 長野県生まれの宮崎さんは一度、精密機械会社に勤めるが、腎臓を患い、17歳から入退院を繰り返し、20歳の時「自分は一度、死んだ身。好きなことをやろう」と写真家になることを志した。1972年から自然と人間をテーマに、社会的視点に立つ「自然界の報道写真家」として活動し、72冊を出版。猛禽類生態の第一人者と呼ばれている。
 講演では毒エサを与えても死なない新宿のスーパーラット(ドブネズミ)や明石市のため池で増え続けるヌートリア、原発事故で被災した福島県浪江町の立入禁止区域で繁殖しているイノブタなど、135枚の写真をスクリーンに映しながら、人間が無意識に壊している自然の生態系を問題提起した。
 イネの二番穂は食余りの現代、団子やせんべいなどに使われず、ハクチョウのエサとなり、間接的餌付けになっている。傷物や規格外で廃棄されたリンゴやミカンで味をしめた野生動物は畑で栽培されている出荷用の作物を狙うように。また、道路の融雪剤として撒かれる塩化カルシウムも鹿が好むから、人里に近寄ってくる。
 宮崎さんは「アングルを変えて見れば発見がある」とし、人間や人工物の恩恵を受けて共生する野性動物(シナントロープ)の異常繁殖や森林飽和(過多)、無意識間接的餌付けや獣害、現代人の無関心などを例にあげながら、「野生動物は学習能力があり、時代に合った生き方をする」と、将来に向け、世の中が抱える問題に警鐘を鳴らしていた。
 講演会は市民団体「ほっこりおせんどさん山里の会」の主催で、約270人が聴講した。


2018年11月26日 16:58 |


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