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山口さん、林野庁長官賞

全国育樹コンクールで、タロウエモンスギの保存・継承60年
 別名「谷口スギ」と呼ばれるタロウエモンスギの保存と技術の伝承に貢献したとして谷口町の山口通雄さん(83)が全国育樹コンクールで林野庁長官賞を受賞。18日、東京で開かれる全国育樹祭の席上で表彰される。
 山口さんは小学6年の時、私有林の管理を任されるようになり、大きく成長してゆくスギを見るうち、林業の虜に。地元では大きな木を抜き刈りする「択伐林業」を行っており、山口さんは木の間の空間を埋めるため、タロウエモンスギを補植した。
 タロウエモンスギは一般のスギと比べ、枝が細く、耐雪・耐陰性があり、育てる上で手間がかからず、成長も早い。また、木目がきれいで天井板など建築材のほか、船材や酒樽などに用いられ、花粉が比較的少ないという特徴もあった。
 山口さんは地元の伝統産業を守ろうと、長年の研究の末、困難とされたタロウエモンスギの挿し木苗を100%成育させることに成功し、苗の生産から植栽、枝打ちまでを一貫して行っている。林業を始めたころ、管理する杉林はわずか1カ所しかなかったが、現在は30カ所、約3㌶にまで拡大。約3000本を一人で育てている。
 谷口でタロウエモンスギを一貫して栽培しているのは山口さんのみ。材木になるまでは60年以上かかることから、次世代へ技術を継承しようと、後継者の育成に努めている。山口さんは「山は楽しいし、山を知っているから、誇りを持っている。表彰を機に谷口のスギの良いところをアピールできれば」と話していた。
 なお、林野庁長官賞は農林水産大臣賞に次ぐ賞で、今年度、同コンクールには県内から唯一の選出。


2018年11月15日 16:53 |


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