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インドの差別問題とは

カリさん、長浜で実態訴える
 インドで差別や貧困にあえぐ人たちの支援活動をしているムルガン・カリラトナムさん(59)の講演会が22日夜、臨湖で開かれ、自らが「ダリット」と呼ばれる差別を受けてきた体験を基に、インドの抱える社会問題の改善を訴えた。
 インドではカースト制度に基づき4つの階層があり、いずれの枠にも入れない「ダリット」がある。ダリットは「不浄」という観点から学校などで差別、隔離、暴力を受けている。
 ダリットは職業が限定されており、主に農作業の日雇いアルバイトで収入を得ているが、大地主やブローカーが給料の大部分を「ピンはね」。インドでは貧困層が多く、男女差別も著しい。
 「女は24時間働いて、家庭を守る」など抑圧を受けているから、学校に行けず、識字率が低い。男はベッドで寝るが、女は床。結婚する場合、持参金や贈り物を嫁ぎ先に持参しなくてはならず、年齢が高くなるほど、自転車からバイク、車という風に高価な物が必要となるため、早婚が社会問題。妊娠しても女の子だったら、中絶したり、将来を案じて、自殺する母親もいたという。
 カリさんは生まれ故郷の南インド、タミルナドゥ州の貧しい農村で、1992年から12年間、差別解消に向け、啓発や組織作りをし、ダリットや女性、障害者らを支援。グループの先頭に立ち、住民の権利を政府に働きかけた。
 94年、日本でAHI(アジア保健研修所)の国際研修に参加したことをきっかけに、行政との対峙から連携へと考え方を改め、「基本的権利獲得」のための活動を展開。長い闘いの末、政策、制度が改善されたが、差別は根強く残っている。
 カリさんは今も差別解消に向け、ダリットや女性の経済的な自立などを促しており、日本の子どもたちには「インドの実態を知ってもらい、教育を受ける上で、男女平等、差別のない世界を幼い時から根付かせてほしい」と話していた。


2017年11月24日 16:44 |


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