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「授かった命、次の世代に」

フォトジャーナリスト・國松さん講演
 被災地や紛争地、在宅看取りの現場を取材しているフォトジャーナリスト・國松康弘さん(大津市)が16日、浅井文化ホールで講演し、命の尊厳を訴えた。
 國松さんは神戸新聞記者を経て、イラク戦争を機に独立。アジア、アフリカの紛争地や貧困国、東日本大震災の被災地を巡る。近年は永源寺町などで「命の有限性と継承性」をテーマに、在宅看取りの場面を写真に収めている。
 講演では「写真が語る いのちのバトンリレー」と題して、まず、福島県南相馬市の震災直後の写真を見せながら「1人でも多く生存している人を見つけようと、捜索隊が入っていない地域を回ったが、すでに亡くなった人ばかり。亡くなった人の分、次の世代に繋いでいこうとしている人を写真で伝えようと思った」と語った。
 福島、宮城では骨肉腫で命を落とした若者、脳腫瘍で短い生涯を閉じた小学生の女の子と出会った。また、海外の紛争地では銃撃や爆撃で亡くなった人、栄養失調で倒れていく子たちとも出会い、「この世から悲しい報道を無くしたい」と感じた。
 対局するかのように「授かった命を全うしよう」「自宅で息を引き取りたい」と、永源寺町では大切な人に見守られながら、温かい看取りが行われていた。
 「死」というものを家族や地域が共有し、天寿を全うし、看取られる人たち。祖母の最期を見届けた少女は「悲しかったけど、恐くなかった。おばあちゃんは私の心の中に生きられる。心の中で生き続けます」と答えた。
 國松さんは取材を振り返りながら「授かった命を、次の世代に渡せる世の中に」と訴えた。講演会は長浜市教育研究発表会の一環として開かれたもので、教職員約420人が聴講した。


2017年02月17日 15:34 |


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