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長浜曳山まつり 無形文化遺産に登録

万歳三唱 喜び分かち合う
 長浜曳山まつりを含む全国33件の「山・鉾・屋台行事」がきょう1日午前2時すぎ、エチオピア・アディスアベバで開かれたユネスコ(国連教育科学文化機関)の政府間委員会で、無形文化遺産への登録が正式に決まった。
 登録対象は「京都祇園祭の山鉾行事」や「高山祭の屋台行事」など18府県の行事で、滋賀からは長浜曳山まつりが唯一。
 無形文化遺産は、遺跡や自然など有形の文化財の保護を目的とした「世界遺産」に対し、祭礼や社会的慣習、伝統工芸技術など、無形のものが対象。今回の登録により日本の無形文化遺産は和食、和紙などに続き21件となる。
 長浜曳山まつりは400年余りの歴史を持ち、長浜城主となった豊臣秀吉が戦乱で荒廃した長浜八幡宮を再興した際、八幡宮ゆかりの源義家(八幡太郎義家)の「後三年の合戦」からの凱旋を再現して太刀渡りを行ったのが起源とされる。後に町人が曳山を建造して八幡宮の祭礼で曳き回し、遅くとも1750年代には曳山の舞台で歌舞伎が演じられるようになった。現在は春の祭礼で長刀組が太刀渡りを行い、12基の曳山が4基ずつ交替で子ども歌舞伎を奉納している。1979年に国の重要無形民俗文化財に指定された。


「まつりの心意気 後世に」。先人に感謝 継承へ決意新た
 曳山博物館では30日午後9時ごろから関係者が集まり、時差が6時間あるエチオピアでの政府間委員会の審議をインターネット音声で待った。しかし、他の候補の審議が長引いたことから、午後11時半にいったん解散。翌1日午前2時過ぎに委員会で正式登録が決定されたことから、同日朝、曳山博物館で記念セレモニーを行った。
 関係者約70人が万歳三唱などで喜びを分かち合い(写真)、長浜曳山祭ユネスコ無形文化遺産登録推進会議の山田富造会長は「先人達から脈々と受け継がれてきた長浜曳山まつりの心意気を後世に伝えることが私たちに与えられた使命」とあいさつ。藤井勇治市長は「總當番、山組、曳山文化協会、ユネスコ登録推進会議、それらを支えた市民の皆さんの努力のたまもの」「継承、保存にしっかり取り組み、これを機会に長浜曳山まつりを世界に発信してゆきたい。夢と希望は広まるばかり」と祝福した。
 長浜曳山祭總當番の竹中一浩委員長は「登録を決定して頂き、幸せな気持ちでいっぱい。これを機に足下を改めて見つめ直し、曳山まつりの素晴らしさを伝えていきたい。責任者として気を引き締めて臨みたい」と決意を新たにしていた。
 曳山博物館の中島誠一館長は「一般の人、普通の人が支え、伝えてきた文化が評価されたことが大きな意義を持つ。曳山まつりは地域に育まれてきた総合文化であり、湖北地域の伝統を守る知恵が凝縮されている」と語り、「曳山検定など、曳山まつりファンを増やす仕掛けに取り組みたい」と述べた。
 祝賀セレモニーに訪れた若衆の一人は「400有余年前に始まった曳山まつりの新たな歴史のスタート。まつりを守ってこられた先人と長浜八幡宮に感謝を伝えたい。今まで曳山まつりを守ってくださったご先祖様に恥じぬよう、若い人に継承してゆきたい」と話した。


2016年12月01日 16:36 |


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