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高月出身の上海海軍水兵撮影

中国戦線の写真や従軍記念品など展示
 高月町出身の上海海軍水兵・野村啓三郎さん(1913〜2001年)が戦地で撮影した写真などを紹介する終戦記念展「兵士からみた戦争」が浅井歴史民俗資料館で開かれている。
 野村さんは上海海軍特別陸戦隊土師部部隊所属の水兵で、昭和12年の第二次満洲事変から終戦まで中国戦線で戦った。戦地にカメラを持ち込み、戦車や高射砲などの兵器、戦闘風景、慰問団の公演、上海市街の風景など数多くの写真を撮影し、自宅に残していた。
 今年1月、遺族が同館に写真類200点を含む資料約250点を寄贈した。終戦記念展が初公開となる。
 昭和14年ごろに撮影された上海日本人租界の夜警写真には立ち入りを制限するロープに阻まれる野次馬、日本兵や中華民国警察が写っており、何らかの事件が発生したことがうかがえる。
 写真のほか、従軍記念に拝受した船形の灰皿や、「支那事変凱旋記念」と記された酒盃セット、「上海海軍陸戦隊」の文字が入った風呂敷なども展示している。
 野村さんの資料以外にも、国友町の民家から発見された毒ガス訓練の機密文書を公開。毒ガス兵器を意味する「特殊発煙筒」の使用方法の指導に関する文書で、右上に「極秘」の赤い各印がある。また、戦地から木尾町や大井町の親族に送られた手紙を展示。「思い残す事なき要写真二枚御送りしました」「さよう奈良」と記された手紙からは、戦地で死を覚悟している様子がうかがえる。
 計72点を展示。入館料は大人300円、子ども150円(長浜、米原の小中学生は無料)。午前9時から午後5時、9月11日まで。休館日は月曜と祝日の翌日。


戦争資料持ち込んで。4日、鑑定と解説
 浅井歴史民俗資料館は4日午後1時半から隣の浅井図書館で歴史講座「遺品が語る戦争の歴史」を開く。旧日本軍の装備や組織に詳しい軍事評論家・辻田文雄さんを講師に招く。
 当日は地域に残る戦争資料をその場で鑑定し解説する企画もあり、現在、鑑定希望者を募集中。
 戦時資料は出征した祖父や父の遺品、戦時中に使った粗末な代用品、当時の手紙、写真や書類などで、資料価値に気付かないまま戦争世代の死去に伴って失われつつある。このため同館は埋もれた資料の発掘を市民に呼びかけている。
 戦時中の資料研究は考古学や戦国史と違い専門研究者が少ないため県内では珍しい企画。同館には日の丸の寄せ書き、戦地からの軍事郵便、疎開関係資料など数多くが寄託・寄贈されている。


2016年08月02日 15:44 |


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