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必要ないのに長期入院

長浜病院で最長25年、問題解消せず
 医学的に入院の必要性が薄いにもかかわらず、患者本人や家族の都合、受け入れ施設の不足などで、入院を続ける「社会的入院」。市立長浜病院でも25年もの長期にわたって入院する患者がいるなど、問題となっている。
 現在、市立長浜病院が長期入院患者として挙げるのは3人。入院期間は17年1カ月、23年10カ月、25年3カ月にのぼる。
 市立長浜病院では10年前、長期入院患者処遇検討会を設置し、治療が必要ないのに1000日以上入院している患者14人について、親族との話し合いや受け入れ施設との調整で解消を図ってきた。しかし、現在でも3人が残り、病院事務局長は「身寄りやお金の問題、受け入れ施設の空きなどの原因があるが、患者個人のことであり、詳しくは説明できない」と話している。
 13日の市議会一般質問では竹内達夫議員がこの問題を取り上げ、「通常は手術しても1週間、2週間で退院させられ、3カ月も入院すると他の病院に転院させられる。これらの長期入院に対して、なぜ退院の命令を出さないのか」と病院の対応を批判した。
 病院側は「長期入院患者を急性期病院(※)が抱えるのは不適切な状態」と答弁したが、「3人のうち1人は症状が重篤で退院指示を出せない。残り2人は通院、在宅、転院という指示を出せるが、その後の問題があるから先に進めない」とした。
 竹内議員は「20年以上も入院するというのは異常な事態。市議会で何回かこの問題を追及してきたが、3人については、まったく問題を解消できておらず、病院の医師からも不満の声が出ている。病院上層部は市の福祉部門や顧問弁護士と連携し、強い姿勢で対処にあたるべき」と話している。
   ◇   ◇
 社会的入院は全国の病院が抱えている問題。背景には高齢患者の身寄りがない、在宅介護を家族が拒む、受け入れ施設が見つからない、金銭的余裕がない、など様々。急性期病院にとって、治療の必要のない患者によるベッドの占有は経営面でも課題となっている。他方で、新しい受け入れ先を調整できない限り、強制的に退院させることもできず、結果として長期入院を放置することとなっている。
 過去には民間病院が受け入れ先の見つからない患者を強制退院させ、公園に放置するなど人権上の問題も発生。高齢化社会の進展と、核家族化による親族関係の希薄化が、社会的入院の一因となっている。
※【急性期病院】緊急・重症な状態にある患者に高度で専門的な医療を提供する病院。


2013年06月20日 16:42 |


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