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5年後5千万円の黒字へ

黒壁再建へ弓削社長、市議会に説明
 今年2月に社長に就任し、赤字経営にあえぐ黒壁の再建に乗り出した弓削一幸社長が13日の市議会産業建設常任委員会で、再建計画を説明。ミッションやビジョンの欠如、商品力の弱さ、飲食店レベルの低さなど多岐の問題点を指摘し、5年後の約5000万円の経常黒字を目指し、各店舗の改革案を示した。
 市議会6月定例会に黒壁店舗改修補助金2億2250万円と、新たな市の出資5000万円の予算が提案されていることから、委員会が再建計画の説明のため弓削社長の出席を求めた。
 弓削社長は取締役が4月29日付けで承認した再建計画書に沿って説明。▽ミッション、ビジョン、事業戦略が不明確▽200万人を超える観光客を呼びながら、消費を喚起させる商品がない▽ガラス文化・技術の蓄積がなく、職人のレベルが低い▽本業の実態が弱いのに美術館経営に進出▽岩手県江刺市のまちづくり会社への投資の失敗▽直営飲食店のレベルの低さ—などの問題点を列挙し、2012年3月末時点で約2600万円の債務超過と、借入金5億9400万円を招いたと指摘した。
 経営再建のため、各店舗のコンセプト見直しと改修、商品開発の徹底、ガラス職人を含む従業員教育の徹底、不採算部門からの撤退が不可欠と訴えた。
 具体的には毎年赤字を出し経営圧迫の一因となっている黒壁美術館を、気軽に入れるフレンチレストランに改修し、来春オープンさせる。京都のフレンチの巨匠に監修を依頼し、シェフも京都から採用するという。他の直営飲食2店舗もメニュー構成、サービススタイルなどを見直し、弓削社長が「レベルが低い」と指摘する飲食部門のテコ入れをはかる。
 北国街道と大手門通りの交差する一等地に立つガラス商品販売の「青い鳥」を、ガラス工芸品などを展示するギャラリーに模様替えするなど、計10店舗を改装・改修し、コンセプトを見直す。また、体験教室を拡充し、修学旅行生もターゲットにするため、新たに建物1棟を新築する。
 これらの改革で5年後の2018年には約4900万円の経常利益を、10年後の23年には約6000万円の経常利益を出し、長期借入金も2億5000万円へと半減する見込み、とした。
 弓削社長は「年間200万人の観光客が消費に結びついていない」「核となるガラス文化の蓄積がない」「材料費、人件費が高く、収益性が低い」と黒壁の問題点を歯に衣着せず列挙したうえで、「今回の改革で黒字転換は十分可能」と訴えた。
 委員からは「市街地だけでなく木之本や余呉へ波及するような展開を」「商店街との連携を」などの意見が出され、弓削社長は黒壁を再建し経営を安定させたあかつきには、美術館の再開を含め、3セク企業として長浜市全域に貢献する事業に取り組む意向を示した。


2013年06月14日 17:10 |


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