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兄弟梨から家族梨に

大路町の原田さん方で摘花、最盛期
 大路町の原田喜三郎さん(80)方の梨畑で、摘花がピークを迎えている。この梨は兄の遺志を継ぎ、育てていた「兄弟梨」だが、喜三郎さんが花のつぼみが膨らみ始めた矢先、車椅子生活となってしまった。今では家族ぐるみで世話をしており、「兄弟梨」が「家族梨」へと実りつつある。
 地元の農林水産物直売所の運営に関わっていた兄の原田昭蔵さんは8年前、目玉商品にしようと、梨の栽培を開始。香水や筑水など62本を約1000平方㍍の畑に植えたが、4年前に急死。幼木を見て「放っておけない」と弟の喜三郎さんが栽培を引き継ぐことに。
 梨には二人三脚で育てた妻・みすさん(76)との愛情が注ぎ込まれ、数が増えていった。昨年は2カ所の直売所に出荷したほか、長浜養護学校にもプレゼント。「こんなおいしい梨は味わったことがない」「また、食べたい」と喜ばれた。
 ところが、喜三郎さんの足が2週間前、原因不明の病気で動かなくなってしまった。摘花を間近に控え、近所の農家に世話を依頼しようと思ったが、習熟する人がおらず、途方に暮れていたところ、娘のゆきみさん(50)が「せっかく、ここまできれいに咲いたのだから」と、純白の花に心を打たれ、摘花するように。不慣れな手つきで作業する母を見かね、孫の奈津希さん(19)も手伝うようになった。
 実を大きく育てるため行う摘花は枝先15㌢にある無数の花をひとつだけ残し、すべて摘み取る。1本の木に1000個の花が咲いたとすれば、約900個を取り除かなくてはならない。「自然は待ってくれず、摘花を今月中に終えたい」と話すゆきみさんだが、作業は仕事の合間にしているため、妹夫婦も助っ人にかけつけている。
 今後、消毒やネット掛けなども親戚や兄弟に助けてもらう予定で、喜三郎さんは「どこまでできるか、わからないが温かい目で見守りたい。家族らに感謝したい」と話している。


2013年04月24日 17:01 |


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