滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



デザイン会社が仏像修復

信頼感と期待感込め、住職が依頼
 米原市柏原の成菩提院(山口智順住職)の仏像が、デザイン会社の若手社員らの手により修復されている。通常、修復は仏師など専門職が行うため、新しい試みに注目が集まっている。
 仏像の一種、十王像は閻魔大王や裁判官ら10体で構成され、これに脱衣婆など3体が付属する。同院の像は制作年代が新しいため(江戸末期)、文化財に指定されていないが、経年で腐食や傷みがひどく、収蔵していた念佛堂も老朽化のため、改築することになった。
 同市醒井のデザイン会社「ビッグバードデザイン」(志津野愛代表)は3年前から市内の文化財の保存、寺社観光PRなどをパンフレットやポスターで展開。交流が深かった山口住職から約1年前、修復の相談があった。
 十王像を所蔵する寺院は少なく、依頼の像は約100年前に修理されていたものの、色は剥げ、一部の部位が欠損するなど、今回の修復は「大仕事」になりそうだった。
 芸大出身の志津野代表らは、京都造形芸術大学などで絵画の指導をしている森田康雄さんのアドバイスを受けながら、仏像を清掃した上、ニカワや胡粉などで原型に戻し、風化した顔料に合わせ、着色。1体の完成までに2週間を要し、来年1月末までにすべてを完成させる予定。
 通常、修復は仏師や専門業者が行うものだが、米原市教委文化財担当・高橋順之さんは「昔の材料を使い、記録などを残していれば、問題ない」と述べ、山口住職は「お互いの間に信頼感があり、本人たちの熱意に打たれた」と若手への期待感を込めている。
 志津野代表らは「初めての試みだが、仏教芸術を後世に伝えたいし、何とかしたかった」と語っている。


2012年12月19日 14:43 |


過去のニュース


しが彦根新聞
滋賀夕刊電子版
滋賀夕刊宅配版
滋賀夕刊デジタルトライアル
“新聞広告の資料請求、ご案内はこちらから"
 
長浜市
長浜市議会