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作業所の友達聴いて、私のピアノ

田中愛さんが初リサイタル
 「毎日、練習していますが、思うように弾けません。いつか、作業所の友達に聴いてもらえたら」—ダウン症の田中愛さん(21)=小堀町=のファーストリサイタルが28日、湖北文化ホールで開かれ、恩師や障害者福祉サービス事業所「ワークスさぼてん」の仲間たち約100人を前に繊細で流れるようなピアノを演奏。割れんばかりの拍手を浴びた。
 愛さんは小学1年の時、オルガンの曲を2、3回聴いただけで、すぐに弾けるため、音楽の先生の薦めなどで教室に通うようになった。
 しかし、「こうしなさい」と言われても、「こだわり」を持った頑固な性格。30分間、何もしないいままのレッスンが3回続き、やがて教室も辞めてしまった。
 毎日、自宅でピアノを弾き続ける愛さん。みかねた知人の紹介で川辺富美子さん(益田町)の教室に入門し、レッスンには母・千恵子さんが付き添い、親子二人三脚での練習が始まった。
 愛さんはダウン症特有の体質で、指が太短かいため、鍵盤をうまく叩けない。千恵子さんも初心者。毎日、練習を重ねたため、連弾で発表会にも出られるようになった。
 2年前、同ホールでピアノ発表会があることを知り、愛さんは「ハンデを持っていても、ここまで弾けるようになりました」と1人で応募。以降、連続出場し、今年は「いつか、作業所の友達に聴いてもらえたら、嬉しい」と「エリーゼのために」を披露した。
 愛さんの思いを叶えようと、同ホールの指定管理者「NPO法人学びの里湖北」がリサイタルを企画。得意の「桜」(コブクロ)や「ジュピター」(平原綾香)など7曲を揃え、ピアノに合わせて来場者が「さんぽ」と「ふるさと」を大合唱。最後に念願だった「エリーゼのために」を奏でた。
 千恵子さんは「いろんな人と巡り会えたおかげ。愛のおかげで、私も勉強させていただくことができたし、良い思い出を作ってもらった」と満面の笑みを浮かべていた。


2012年07月30日 17:46 |


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