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写真、データの再確認を

30年前に県下一斉の文化財調査
 今月上旬、浅井地域で連続して3件の仏像荒らしが発生し、文化財の管理、記録が課題となっている。約30年前、県下一斉の文化財調査が行われ、記録カードが管理者に渡されており、長浜市文化財保護センターではカードや文化財の再点検を促している。

 今回、盗まれたのは南郷町・宗光寺の本尊1体と掛け軸2幅、大門町・西林院の木像3体と掛け軸3幅、三田町・傳正寺の仏像2体と掛け軸2幅。被害総額は1700万円におよぶ。
 犯人たちは事前に下見をしているものとみられ、ターゲットにしているのは近年、後継者不足で増加している無住寺院の未指定文化財。
 文化財の盗難問題は過去にも指摘され、県は昭和58~60年にかけ、市町村に美術工芸品の実態調査を依頼した。
 長浜市では当時、市教委の嶋田俊明さん(森町)と県文化財委員の中島孝治さん(南呉服町)が、市内約100カ寺の調査を行った。
 2人は本尊を四方から撮影し、体長などを測定。記録カードを寺院や門徒総代に渡し、市にも配布したが、長い年月で紛失した者も多い。また本尊以外の仏像や掛け軸などの調査は行われていない。
 中島さんは「無住の場合、自治会長らが管理するが、引き継ぎの際、資料が分からなくなるケースがある」とし、嶋田さんも「30年前の調査をきっかけに、湖南地方では仏像の盗難事件が発覚した例がある」と語る。同センターは「データを残しておけば、盗品が流通した場合の照会資料となり、事件の早期解決に繋がる」と話し、紛失している場合、記録し保存するよう呼びかけている。

盗品は海外に流出?
 仏像などの文化財盗難は全国で相次ぎ、関係者によると、盗品の一部は海外に流出しているという。
 骨董品を高値で取引する国内の裏マーケットや海外収集家への闇ルートがあり、外国人コレクターが日本の文化財を買い漁っているという噂もある。
 窃盗団の暗躍もあり、今回の場合、手口から日本人の仕業説が浮上している。傳正寺では犯人たちが一旦、バールのようなもので外した裏口の雨戸を元の位置に戻している。
 ある歴史研究家は「外国人なら、あたり構わず目的以外のものを壊すはずだが、日本人は信仰の対象(バチが当たる)の寺院をむやみに損壊しない」と分析している。


2012年06月19日 15:33 |


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