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雪照らす松明、春を祈る

木之本町杉野で伝統の「オコナイ」
 春を呼ぶ湖北地域の伝統行事「オコナイ」が各集落で行われている。木之本町杉野の集落「中組」では、12日未明、村衆がたいまつを手に薬師堂内を練り歩き、五穀豊穣などを祈願した。
 杉野の集落は「中組」のほか、「上組」「向組」がそれぞれオコナイを営んでいる。
 11日夕方、中組の村衆が集会所で薬師堂に供える餅をつき、「薬師立餅」「八幡立餅」「据餅」など計約6升を準備。中組・南の「当人(當人)」の木下茂次さん(56)、中組・北の木下直樹さん(42)が村衆に酒肴を振る舞い、餅つきの労をねぎらう。深夜まで続く接待で、「本日」の宮参りに向け、村衆が心を一つにした。
 12日午前3時半、小中学生らの鉦、笛、太鼓の「起し太鼓」が集落に響き、本日の開幕を告げた。お供え物を運ぶ「役付」らは背中を塩で流す「行水」で体を清め、羽織の正装に。足下は草履とゲートル。
 雪の降りしきる中、高張提灯を先頭に、神儀合、当人、花提灯、花、薬師立餅、八幡立餅、据餅、囃子の順に並び、集会所から薬師堂へ練り歩く。松明が雪積もる足下を照らす。
 堂へ続く参道の前、南と北の行列が向かい合う「神儀合」の儀式で南北の行列が一つになり、堂へ入った。
 堂に花と餅を供えた後、松明を手にした村衆が囃子に合わせ、堂内を反時計周りに回り、「ヤクシノマエデ、モエタ、モエタ、モエデッポウノ、ハンジキジャー」の掛け声を響かせる。松明の煙が堂に充満した。
 堂守の合図で一斉に膝を付いて手を合わせ、それぞれが五穀豊穣や集落の安全、春の訪れなどを祈った。
 宮参りが終わり、村衆が帰路につく頃、空が白み始めた。


2012年02月13日 15:25 |


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