滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



「殺処分を!」農家の悲鳴

農作物の獣害、調査で意見続々
 長浜市内の山間部を中心に鳥獣害による農作物の被害が年々深刻化し、農家からは「サル、イノシシ、ハクビシン、カラスは全滅にすべし」などの過激な意見も飛び出している。
 長浜農業委員会が今年8月に市内の農家に行った農業経営に関する意向調査では、回答者の半数にあたる3861人がサル、イノシシなどの鳥獣による農作物の被害があると回答した。
 被害は旧伊香郡や旧東浅井郡の山間部で特に深刻で、回答者からは「フェンスを張り巡らせているが、どこからか入り込んで荒らす。お手上げ状態。駆除に力を入れていただきたい」(高月)、「農作物を作っても収穫がない。やるせない気持ちを分かって欲しい。今年は1カ所畑を放棄した」(木之本)、「鳥獣害対策を根本的にやらない限り、後継者どころか年配者ですら嫌になってしまう。特にサル、イノシシ、ハクビシン、カラスは絶滅にすべし」(同)、「解決しない限り、耕作放棄をせざるを得ない」(浅井)と深刻な意見が相次いだ。
 意向調査では6割が後継者がいないと回答し、確保できているのは14・1%にとどまっている。しかし、「獣害対策がしっかりしないと後継者へも継がせられない」(余呉)との意見があり、獣害の深刻さが後継者不足の一因ともなっている。
 市農政課によると、昨年度の被害は1万3081㌃、1億0816万円にのぼった。
 市は防護柵の設置補助制度の拡充、野生動物の田畑への侵入を防ぐための、人と動物の住み分け対策などに取り組み、今年度は獣害対策予算4200万円を計上している。獣害が全国的問題であることから、国の予算支援は想定していたより少なかった。
 農家の求める殺処分については、猟友会に委託し、銃器や檻による駆除を実施しているが、意向調査の結果からは、農家が駆除の強化を求めていることがうかがえる。
 獣害は金銭的打撃だけでなく、丹精込めて育てた農作物が対策空しく荒らされるという精神的ダメージも大きく、耕作放棄を招く一因ともなっている。
 なお、旧長浜市内では「野菜泥棒に困っている」との声も寄せられた。


2011年10月31日 18:29 |


過去のニュース


しが彦根新聞
滋賀夕刊電子版
滋賀夕刊宅配版
滋賀夕刊デジタルトライアル
“新聞広告の資料請求、ご案内はこちらから"
 
長浜市
長浜市議会