市民歌、60年ぶり脚光
江口夜詩作曲、福祉施設で定番に
長浜市朝日町の西部福祉ステーションを利用するお年寄りの間で、昭和23年に作曲された「長浜市民歌」が脚光を浴びている。「憧れのハワイ航路」の作曲で知られる江口夜詩(1903~1978)が、長浜に疎開中、作曲した歌で、佐野信行所長は「奇しくも曲の生誕地のすぐ近くで約60年前の曲が復活した。この誇れる歌を広く発信したい」と話している。
戦中、江口は妻の実家(朝日町、田町会館付近)に滞在し、終戦を長浜で迎えた。市民歌は「水に桜を うつして明ける 春の長浜 花の街~」と始まり、長浜の四季を歌っている。秋のパートでは「~祭り囃子に 更けゆく宵は 誇る十二の 宝山~」とあり、当時、曳山祭りが長浜八幡宮の秋の例祭に開かれていたことがうかがえる。
今年7月、西部福祉ステーションの利用者が「この歌、誰か知らない?」と歌詞のメモを持ってきたのを、佐野所長が知人の音楽家に問い合わせて、歌詞と楽譜を入手。同施設で音楽療法を行っている世雄真理さんの伴奏・歌唱で今に蘇った。60年前の曲のため、知っていたのは小数だったが、現在では利用者全員が毎日歌う定番曲に。
世雄さんは「地域の歌ということで懐かしんで歌う利用者が多い」と語り、佐野所長は「音楽療法の励みにもなっている。利用者の歌声をCDに録音して、配りたい」と話している。
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【江口夜詩】岐阜県上石津町(現大垣市)出身。「十九の春」「秋の銀座」「月月火水木金金」「長崎のザボン売り」「赤いランプの終列車」といった流行歌のほか、校歌、社歌、地域の歌など4000曲以上を作曲。特に「憧れのハワイ航路」は敗戦を引きずっていた国民に夢と希望を与え、戦後歌謡の代表作となった。長浜では市民歌の他に、「長浜音頭」「長浜町歌」「長浜警察の歌」などを作った。「憧れのハワイ航路」も長浜滞在中の作品で、歌手・岡晴夫を呼んで発表会も開かれた。
2008年10月10日 15:55 | パーマリンク
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