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介護を受けながら生きる

木之本の岩井さん、手記を発刊
 「ここまで長生きさせてもらい、許してください」。24年前、事故で頚髄を損傷し、重度の身体障害者となった木之本町の岩井一麿さん(72)は介護を受けながら生きてきた喜怒哀楽の日々をまとめた手記を「樹心社」(東京)から発刊した。
 岩井さんは同町杉野の寺院に生まれ、大谷大学を卒業。国語教諭として木之本、西浅井中など25年間勤務し、妻と3人の子ども達に囲まれながら、順風満帆の生活送っていた。ところが48歳の春、購入したばかりのミニバイクで転倒し、頚髄を損傷。記憶を失い、一時は植物人間状態まで陥ったが、介護、介助を受けながら長い療養生活に入った。
 入院して間もなく、妻が見舞いに来る途中、列車事故に遭い他界。
 「厳しい現実に憤りが胸の中で激しく渦を巻く。何もかもが、不条理で矛盾だらけ、どうして」。岩井さんは不幸な人生を著書にこう綴っている。
 1年7カ月の入院生活を終え、自宅での療養が始まるが、家族や周囲への負担は想像以上に重く、以後、県内外の身障者療養施設や総合病院などで療養を続け、60歳からは、木之本の特老「伊香の里」に世話になっている。
 数年前からリハビリを兼ねワープロに挑戦。指の代わりに左右の手のひらに包帯でボールペンを逆にくくりつけ、ペンの尻でキーを押した。手記もこのワープロで1年半かけ、作成した。
 岩井さんは「世話になった人たちに詫びたい。ここまでできるようになったのは皆さんのおかげ。介護する側、介護される側の気持ちを感じてほしい」と話している。
 本のタイトルは「さよならは、おでこでゴッツンコ」。今月末から全国の書店で発売。2000円。問い合わせは樹心社TEL042(577)2778へ。


2008年05月20日 13:46 |


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