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2019年04月22日

統一地方選を終えて

 統一地方選の後半戦が21日に行われ、首長選や市町村議員選のほか、衆院補選もあった。
 衆院補選の大阪12区は日本維新の会の新人、沖縄3区は野党が支援する新人がそれぞれ初当選した。いずれも自民公認候補が落選したが、大阪は維新に勢いがあり、沖縄は米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設反対派が強いため、自民候補の苦戦はあらかじめ予想されていた。
 県内では大津市議選や彦根市議選、近江八幡市議選などが行われた。彦根市議選(定数24人、立候補26人)では「ユーチューバー」を名乗る30歳の堀口達也氏が最下位ながら初当選を果たしたのが話題となりそうだ。
 地方選挙で当選するには一般的に地盤、看板、鞄の「3つのバン」が必要とされる。本来、政治家は政策や資質、その能力で選ばれるべきだが、現実はこの3つのバンが物を言うことから、そのような選挙を揶揄する意味でも用いられる。30歳の若者が3つのバンがない中で当選に滑り込んだことは、有権者意識の変化の片鱗を感じさせる。
 近江八幡市議選(定数24人、立候補27人)では昨年4月の市長選で敗れた冨士谷英正前市長がトップ当選した。冨士谷氏は県議会議長も歴任した近江八幡市の重鎮。前市長が市議選に立候補するのは異例で、小西理市長との対決が波乱を巻き起こしそうだ。
 大津市議選は定数38人に対し49人が立候補する混戦となった。地方議員を志す新人の多さを頼もしく思うが、落選11人中10人を新人が占めた。現職を破る壁の厚さを示す選挙結果で、地盤、看板、鞄の重さを実感する。
 さて、統一地方選後半戦の121町村長選のうち55町村で立候補者が1人しかなく無投票当選となった。全体に占める割合は45・5%となっている。また、375の町村議員選では総定数4233人に対し4775人が立候補したが、定員を超過せずに無投票当選となったのは94議員選の988人。23・3%を占めた。いずれもの割合も4年前のより増加している。また、7町村議員選で定員割れしている。
 田舎の地方選ではあらかじめ地元で立候補者の調整が行われ無投票になることは珍しくないが、地方政治の成り手不足が深刻化しているのをうかがわせる数値でもある。

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2019年04月12日

曳山まつりの「外題」

 長浜曳山まつりはあす13日に開幕を告げる。この日は子ども歌舞伎を長浜八幡宮に奉納する順番を決める「籤取り式」があり、そして夕方には「十三日番」と呼ばれる地元での初めての歌舞伎公演がある。
 14日は午前中の歌舞伎公演の後、「登り山」と「役者夕渡り」が見どころ。そして15日にいよいよ本日を迎える。
 子ども歌舞伎の演目はきょうの滋賀夕刊で紹介している通りだが、長浜曳山まつりでは演目の他に、一般的に馴染みのない「仕組外題」が設けられている。
 常磐山「一條大蔵譚」の外題は「旭光袙扇曲」で「あさひにひかるあこめおうぎのくせまい」と読む。
 孔雀山「勧進帳」は「源氏涙安宅」で「げんじなんだのあたか」。翁山「碁太平記白石噺新吉原揚屋の場」は「双雀舞暁天」で「ならびすずめぎょうてんにまう」。萬歳楼「鳥辺山心中」は「清鶯契恋路」で「きよいうぐいすちぎりのこいじ」。
 神様には常に新しいものを奉納することが求められていることから、過去の曳山まつりと同じ演目でも、こうして「外題」を設けて名前を変えることで奉納できるわけだ。
 長浜曳山祭總當番によると、この外題の決めた方は山組によってそれぞれ。負担人経験者が私案を持ち寄ったり、筆頭経験者の協議で決めたり、振付師や外部の識者に依頼したり。「その芝居のエッセンス、山組の人たちの思い、その時々の世相などが反映されており、興味深い」と説明している。
 例えば翁山の「双雀舞暁天」は「宮城野と信夫の姉妹を双雀に例え、遊郭という鳥籠の中から、これから晴天になるか曇天になるか分からない暁に向かって2人で羽ばたく様」を表現したという。
 なお、外題札は曳山の舞台右側に掲げられるのが通例となっている。子ども歌舞伎を鑑賞しながら、外題に込められた思いを探るのも長浜曳山まつりの隠れた楽しみとしたい。

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2019年04月06日

1票が結果を左右

 県議選はいよいよ7日投開票を迎える。長浜市選挙区は現職3人と新人3人が4議席をめぐって激しく争ってきた。現職はすでに県議会で実績を積み、新人は町議会や市議会での経験を持ち、いずれの候補を県議会に送り出しても活躍は間違いないと信じている。
 各候補の個人演説会を順番に聴いて回ったが、候補それぞれの特色が出ていて興味深い。豊富な知識と経験を裏付けるように政策をしっかり語る候補、口下手ではあるが未来を見据えた政策を愚直に語る候補、応援に駆けつける人脈からその人望の厚さをうかがえる候補、徹底した組織戦で支持者を固める候補など、政策、人柄、人脈、組織のどれをとっても多種多様だった。
 さて、この6人のうち誰が勝利の美酒に酔うのだろうか。頭一つ抜け出ていると思える候補もいるが、その他の情勢は混とんとし、複数の候補が当落線上にいる。
 「選挙は水物」という。何が起こるのか分からないという意味だ。勝利を目前にして手からこぼれることはいくらでもある。記憶に新しいのは小池百合子都知事が代表を務めた「希望の党」の2017年衆院選の惨敗だろう。その3カ月前、小池知事率いる「都民ファーストの会」は「権力者」である自民都議連に対峙し、公認候補50人のうち49人を当選させる大旋風を巻き起こした。新たに結成した希望の党に国民の期待が集まったが、小池知事自身の「排除発言」により、小池知事も「権力者」に変質したと国民に思われ、その支持を失った。
 過去の滋賀県知事でも圧勝が確実視されていた3期目を目指す現職が選挙前に新幹線新駅の起工式を強行したことで県民の反発を買い、新人に敗れる大波乱があった。
 何が起こるのか分からないのが選挙。長浜市選挙区に立候補している6人はすでに何度も選挙を経験しているベテランだけにその怖さを身に染みて知っていることだろう。
 何はともあれ、いよいよ投開票。誰が当選するのか分からない情勢だけに、我々有権者の貴重な1票が結果を左右する。

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