滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



政治と役所とオジサン

 この時期は役所などの人事異動が相次ぎ、新聞の地方欄は市幹部の名前でびっしりと埋まる。滋賀夕刊でも先日、長浜市と米原市の幹部職員の異動を伝えた。ただ、紙上に並ぶ部長クラスの顔写真はオジサンばかりで、女性はほとんど見かけない。市役所に行くと女性職員が多いというのに、部長クラスに昇進するのはごくごく少数派なのだと、ずらりと並ぶオジサンの面々を眺めて改めて気づかされる。
 オジサンが幅を利かせるのは役所だけでなく、政治の世界も同じ。長浜市議会の場合は議員26人のうち女性議員はたった1人。女性比率にすると3・8%。内閣府の集計した「女性の政治参画マップ2018」によると市区町村議会の女性議員の平均比率は12・8%。決して誇れた数値ではないが、長浜市議会はそれを大きく下回っている。
 県議会に目を移すと、議員43人(欠員1人)のうち女性は7人で、比率は16・3%。この数値でも全国の都道府県議会では京都、東京に次いで3番目の高さというから驚きだ。全国平均は9・9%だから、市区町村議会に比べて都道府県議会はさらに女性から遠い存在のようだ。
 今月29日に告示される県議選の立候補予定者の顔ぶれはどうだろうか。立候補予定者61人のうち女性はわずか10人で、比率は16・4%。党派別では共産党が最多の5人を擁立する一方、最大勢力の自民党はゼロ。
 待機児童や児童虐待、非正規雇用などの問題は、男性目線よりも女性の視点、思考での解決が欠かせない。
 例えば、政府が今年10月から進める幼児教育・保育無料化。子育て世帯の負担感を和らげ、少子化対策につなげるのが狙いの政策だが、子育て世代の課題は子どもを保育園に預けたくても預けられない待機児童問題。そして保育園が抱える課題は保育士の人材不足。保育政策ではその2点の解決が求められているというのに、保育無料化は保育需要を高め、さらなる保育士不足を誘発する懸念がある。
 女性政治家が存在感を発揮できていれば、これらの政策の優先順位も変わっていたのではないか。役所も議会も、さらなる女性の参加を促す必要があると痛感する。

2019年03月27日 12:43 |


過去の時評


しが彦根新聞
滋賀夕刊電子版
滋賀夕刊宅配版
滋賀夕刊デジタルトライアル
“新聞広告の資料請求、ご案内はこちらから"
 
長浜市
長浜市議会