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2018年12月14日

ボヘミアン・ラプソディ

 イギリスの伝説的ロックバンド「QUEEN」のフレディ・マーキュリーを描いた映画「ボヘミアン・ラプソディ」が空前のヒットを続けている。
 QUEENは「ボヘミアン・ラプソディ」「キラー・クイーン」「バイシクル・レース」「伝説のチャンピオン」「ドント・ストップ・ミー・ナウ」などのヒット曲を持ち、レコード販売数は3億枚。世界中の誰もが知っているバンドだ。
 映画はQUEENの中心的人物であるフレディの生き様を描いている。バンドのメンバーとの出会いからグループが大成する様子をたどり、ロックにオペラを挿入した名曲「ボヘミアン・ラプソディ」誕生の瞬間や、人生をかけた史上最大のステージでの圧巻のパフォーマンスに立ち会える。
 フレディというと、タンクトップ姿にちょび髭、独特のライブパフォーマンスが印象的で、HIV感染合併症により若くして亡くなった天才的アーティストという知識ぐらいしかなかったが、映画を通して彼の音楽にかける情熱や、自身のルーツに対する葛藤などを知ることができた。
 映画の冒頭、フレディが「パキ」と罵倒されるシーンがある。パキスタン人への蔑称であろうが、フレディはインド人を両親に持ち、英国領タンザニアのザンジバルで生まれた。本名は「ファルーク・バルサラ」。インドで幼少期を過ごした後、ザンジバルに戻ったが、革命が起こったことから、イギリスに移住。フレディが17歳の時だった。
 イギリスを代表するロックバンドの中心人物が移民という点は、世界の国々を植民地としていた同国ならでは。それでも「パキ」と罵られたように、移民に対する差別意識は少なくなかったのであろう。映画には移民というキーワードのほか、家族、宗教、容姿、性的マイノリティ、孤独、HIVなど、フレディの抱える悩みや葛藤が次々と登場する。1970代のイギリスを舞台としていながら、現代社会に生きる、世界の人々が抱える今日的葛藤に通じるところもある。フレディという1人の天才的アーティストの壮絶な人生と音楽をただ追っただけではないこの映画、必見です。

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2018年12月12日

「置き勉」解禁を

 登下校時の荷物を軽くするために教科書やノートなどの勉強道具を持ち帰らず、学校に置きっぱなしにすることを「置き勉」と呼ぶ。ほとんどの学校が自宅での予習・復習や宿題のため、この「置き勉」を禁止しているが、子どもの身体的負担の軽減の面から、解禁の気配となっている。
 先日の長浜市議会一般質問で小学生の通学時の荷物の重さが取り上げられていた。文部科学省が今年9月、全国の教育委員会などに対してランドセルなどの重量に配慮するよう求める通知を出したことにちなみ、鬼頭明男議員がランドセルの重さと腰痛の関係を指摘しながら、通学時の負担の改善を求めた。
 文科省の通知の背景には小中学校の授業時間の増加に伴って、教科書のページ数が大幅に増えていることがある。教科書協会によると小学生のページ数(2015年)は10年前に比べ34・2%増、中学生(16年)は30・5%増加している。
 また、ランドセルメーカーのセイバンの調査によると、1週間のうち最も重い日の荷物の重量は平均約4・7㌔で、ランドセルを含めると約6㌔になる。
 最近、小学生のランドセルやリュックを見ていても、ぎっしりと教科書やドリルが詰め込まれ、何とも重そう。肩ひもが身体に食い込むのを防ぐため、タオル地などのクッションを巻いている子どももいる。市議会一般質問での市教委の答弁によると、小学生の荷物の重量は3㌔~4・7㌔程度で、「腰痛に悩んでいるケースはほとんどみられない」とのこと。ただ、「通学の負担軽減の観点から、子どもや保護者の声を聞いて、各学校で必要に応じて適切な配慮を行う」と答弁しており、学校の裁量によっては「置き勉」が解禁されることを期待したい。
 通学時の荷物の重量が問題となっているのは日本だけでない。インドでは7歳~13歳の子どもの9割近くが体重の45%を超える荷物を背負い、13歳未満の子どもの7割が背中に軽度の痛みを感じていることが、同国の商工会議所連合会の調査で明らかになった。このため、インド政府は11月、成長期の子どもの背骨への影響に配慮し、年齢に応じた学校かばんの重さの指針を作成。中でも小学1、2年が教科書を家に持って帰らずに済むように、宿題を出さないよう勧告した。
 宿題が出ないなんて、子どもにとっては夢のような措置だが、長距離を歩かざるを得ない通学環境や、弁当や水筒を持参する同国にあって、通学における身体的負担は日本の比ではないようだ。

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2018年12月03日

野鳥が訪れる庭に

 庭に小鳥が訪れ、可愛い声でさえずったら、どんなに素敵なことだろう―。今年5月、札幌市内の男性から頂いたメールに「バードテーブル」(バードフィーダーとも)と呼ばれる給餌台にエサを置くと、シジュウカラ、ゴジュウカラ、スズメ、ヤマガラ、ヒヨドリ、アカゲラが毎日やって来て賑やかだと記されていた。「今、我が家の軒下の巣箱ではスズメが子育て中。ピーピーとかぼそくても元気のいい雛の声がしています。無事に巣立つのを楽しみにしています」ともレポートし、野鳥に囲まれた環境をうらやましく思った。
 これを真似て我が家でも今秋、バードテーブルを手作りして野鳥の餌を少々置いた。その後、庭には小鳥が時々、姿を見せるものの、餌を食べる気配はない。餌そのものに気付いていないのか、それとも警戒しているのか。1カ月以上、やきもきしながらも、じっと我慢して待っていたところ、先週、ついに小鳥1羽が餌台に。その姿からジョウビタキと思われ、その後も姿を見せるようになり、その可愛い訪問者にカメラを向けている。
 さて、このバードテーブルについて日本野鳥の会では設置時期に注意を促している。というのも、野鳥の多くは春から夏の子育て期間中に、昆虫やミミズなどそれぞれの種類に適した動物質の餌を主食にしていることから、人間の餌を与えられると雛が健康に育つことができないという。このため自然界に食物が豊富な春から夏にかけては、バードテーブルを置くのを控えるように求めている。
 一方で、餌の少なくなる冬はバートテーブルが野鳥の人気を集めるようだ。ただし、野鳥が大挙すれば衛生面などの課題が出ることから、節度ある餌の量を推奨している。
 自然界への干渉をできるだけ抑えながら、たくましく生きる野鳥をそっと見守りたい。

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