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きょうの宇宙の天気は?

 スマホ・アプリの普及で、気象予報を瞬時に確認できる便利な時代となった。小生の使っているアプリでは、雨雲の動きをリアルタイムで表示し、6時間先までの動きも予測してくれる。また、洗濯に適した天気か、傘を持ってゆく必要があるか、星空は見えるか、紫外線の量、熱中症の危険度なども数値化して表示。雨が降りそうになったら「雨雲接近」と、お節介ながらも通知してくれる。
 新聞やテレビの天気予報とは比べようもない便利さで、これも気象観測技術の進歩と、長年の蓄積データの解析がなせるわざであろう。
 天気予報はすっかり日常生活に欠かせないものとなっているが、実は宇宙にも天気があって、毎日、予報も行われているそうだ。国立研究開発法人「情報通信研究機構」の運営する宇宙天気予報センターが情報を発信している。たとえば8月30日の「概況・予報」は「太陽活動は静穏でした。引き続き今後1日間、太陽活動は静穏な状態が予想されます」「地磁気活動は静穏でした。引き続き今後数日間、地磁気活動は静穏な状態が予想されます」という具合で、このほか、「プロトン現象」「放射線帯電子」「電離圏嵐」「デリンジャー現象」など、おおよそ我々の日常生活とは関係なさそうな項目についても予報が示されている。
 宇宙の天気は、太陽の表面で発生する大規模爆発「フレア」によって左右される。いくつか用語を解説すると、プロトン現象はフレアによって加速された陽子が発生する現象で、人工衛星などの宇宙機の誤動作や故障を引き起こす。デリンジャー現象もフレアによって増大したX線や紫外線により、短波帯に通信障害が発生する現象。
 フレアによる被害は実際に発生している。1989年にはカナダで9時間にわたって停電が発生し、600万人が影響を受けた。2003年にはスウェーデンでも大規模な停電が起きた。昨年9月には通常の1000倍規模のフレアが発生し、人工衛星への影響や通信障害が危惧されたが、GPSにわずかな誤差が発生した程度で大きなトラブルには発展しなかった。
 人工衛星や電子機器が欠かせない今の人類にとって、大規模フレアは大きな脅威である。映画でも太陽フレアによって地球が大混乱、もしくは滅亡するストーリがいくつも作られている。そういうフィクションは別にして、太陽活動のメカニズムを分析して、宇宙天気予報の精度を上げることは、スマホなど通信技術の恩恵に浴している我々の日常生活に欠かせない。西の空を見て天気を占うなんて、今さらできそうにないから。

2018年08月31日 16:21 |


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