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自民党総裁選

 安倍晋三首相が26日、鹿児島県で自民党総裁選(9月7日)への立候補を正式に表明した。対立候補は6年前の総裁選で決選投票にもつれ込んだ石破茂元幹事長となる見込みだ。
 6年前の総裁選を振り返ると、当時は5人が立候補した。第1回投票では石破氏199票、安倍氏141票、石原伸晃氏96票、町村信孝氏34票、林芳正氏27票という順番だった。この時点で石破氏がトップに立っていたが、それを支えたのは党員票だった。石破氏は党員票だけで165票を獲得し、安倍氏の87票に大差をつけていた。
 しかし、国会議員票だけで争った決選投票で安倍氏108票、石破氏89票で、安倍氏に軍配があがった。
 3年前の総裁選は安倍氏への対抗馬がなく無風に終わった。
 そして、今回の総裁選。安倍首相がわざわざ鹿児島県で立候補を表明したのは、NHK大河ドラマ「西郷どん」にかけたのか、それとも地方重視の姿勢をアピールしたかったのか、きっとその両方なのだろう。6年前の総裁選で石破氏に負けた地方票でも圧倒したいとの決意の表れでもあろう。
 さて、日本の政治に、もし変革を求めようとすれば、総選挙による与野党逆転が必要となるが、今の「一強多弱」と呼ばれる状態では、政権交代など起こりようもない。ならば、与党のトップ、つまり自民党総裁を変えることで、政治変革を望みたいという声が出ても不思議でない。
 読売新聞が実施した直近の世論調査によると、次期総裁にふさわしい人は安倍氏42%、石破氏36%、野田氏10%だった。回答者の4割を占めた自民党支持層に限定すると、安倍氏72%、石破氏21%、野田氏4%となる。つまり、自民党支持層から圧倒的な支持を受ける安倍氏も、自民党支持層以外からは交代を求める声が小さくないことを示している。
 安倍首相は激変する国際情勢の中で、歴代首相に比べると外交・安保に積極的で安定感があると評価されている。ただ、内政に目を向けると、「アベノミクス」「地方創生」「女性活躍」「1億総活躍」「働き方改革」など国民に響きやすいキャッチフレーズを次々と躍らせているが、その成果には疑問符が付く。さらに、モリカケ問題をはじめとする各種疑惑や、国民の持つ疑問に対して、国会の場で真相が明らかになっていると考える国民も少数派だろう。
 安倍氏が再選すれば9年の長期政権が生まれる。その前に、総裁選で安倍政権6年間の総括が欠かせない。石破氏との論戦を通じて安倍氏に長期政権ゆえの驕りはないのか、追及されるべきだろう。

2018年08月27日 17:44 |


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