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長浜市議選迫る

 長浜市議会議員選挙の告示(15日)まで1週間余りに迫り、立候補予定者の顔ぶれがほぼ出そろった。定数26人に対して、現職、新人、元職合わせて29人が立候補の準備を進めており、3人オーバーの選挙戦となりそうな気配。ただ、現段階でも立候補を模索している人物もおり、立候補者が増える可能性も残されている。
 4年前の市議選は34人が立候補し、定数8人オーバーの激戦となった。それと比べると落選するのはわずか3人。「我こそは」と立候補する熱意ある政治家志望者が少ないことは、この長浜市政の地盤沈下につながるのではないかと危惧する。
 地方自治体は我々の日常生活に深く関係する身近な業務を行っている。高齢者福祉や子育て支援などの市民サービスをはじめ、公共施設の整備や学校の教育方針、防災、環境保全など多岐にわたる政策を実施する。それらの政策決定にあたって我々市民の声を代弁する議会というのは、きわめて重要な役割を持っている。地方議員は国会議員に比べ住民との距離が近い。それゆえ、地域の課題を自治体に伝えやすく、住民代表という機能が強く働く。
 一方、議会が首長にべったりで市民の声が議会を通して自治体に届かないとなると、市民がまったく期待していない公共施設を整備したり、不要不急のサービスを導入したりしてしまう。
 全国的に今、地方議員のなり手が減っていると言われている。過疎化や高齢化などが原因で、直近の統一地方選挙では人口1000人未満の自治体の約6割が無投票になったという。兼業がしにくいことや議員報酬の低さ、政治への無関心も議員不足の原因として挙げられよう。
 市場の競争原理が働かないと品質やサービスが良くない商品が出回ることになるが、これは政治家も同じで、選挙での政策論争をはじめ競争原理が働かなければ議員の質が低下する。立候補者が減り、1、2人程度の落選しかない無風に近い選挙や無投票が繰り返えされれば、地盤や組織票などのいわゆる「固定票」を持つ政治家だけが繰り返し当選し、議会への新規参入、つまり新陳代謝が働かなくなるのではないだろうか。
 さて、今度の長浜市議選に立候補を予定している新人は10人。4年前に比べ3分の2へと減っている。地元調整で競合する候補がいることから涙を飲んで身を引いたり、仕事との兼ね合いで断念したりするケースもあった。また、ある現職は引退に伴って地元で後継者を探し、複数人に立候補を打診したが、「すべてお断り」とのことだった。
 少しでもより良い長浜市政をつくるには多様な主張がぶつかり合う活発な選挙戦が欠かせないのだが。

2018年07月06日 17:20 |


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