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三日月県政、2期目へ

 県知事選は大方の予想通り三日月大造氏が近藤学氏を大差で破り、再選を果たした。三日月氏は有効投票45万4345票のうち37万7132票を獲得し、得票率は83%にのぼる。一方で県民の関心は低く、投票率は過去ワースト2の40・62%。有権者の6割が棄権した。
 低投票率の原因は、国政で対立する与野党が共産を除いてこぞって現職の三日月氏を担いだことだろう。4年前は民主党衆院議員からの転身を目指した三日月氏と、自民、共産の独自候補による三つ巴の戦いだった。良くも悪くも県と国に風を起こした嘉田由紀子県政後を占う選挙として、大いに注目を集めた。
 しかし、今回は国民民主党の県議で組織する地域政党「チームしが」に加え、自民、公明が三日月氏の支持を表明した時点で、選挙のすう勢は決定していた。共産の推薦を受ける近藤学氏が「野党と市民の共闘」を訴えたところで、県民を二分するような争点を作り出せない限り、勝ち目はなかった。
 三日月氏は4年前の知事選後、「ノーサイド」を宣言。以来この4年間「八方美人」的な政治外交で味方を増やしたうえ、目に見えるような失点もなかった。県議会で過半数を占める自民、公明としても独自候補を擁立できない以上は、現職知事という勝ち馬に乗った方が得策であることは論を待たない。
 三日月氏は選挙戦で「健康しが」と銘打った公約を掲げたが、その中身を紐解くと、数値目標のない抽象的な政策が総花的に羅列してある。当選が確実されていた現職知事としては、踏み込んだ数値目標を掲げることは自分の首を絞めかねない。ただ、総花的な公約にどれほどの予算を割けるのかは未知数だ。
 県が今年2月に発表した今後の財政収支の見通しは、このまま対策を打たなかったら2026年までに939億円の財源不足に陥る。さらに国体プール整備を含めれば不足額は拡大する。また、少子高齢化により滋賀県も人口減少に突入し、限られた税収で福祉政策を維持せねばならない。自治体経営が今後も厳しさを増す中、滋賀国体の施設整備に450億円以上もの巨額を投資することに、どこまで県民の理解を得られているのだろうか。施設整備の裏側で福祉や教育の予算が縮小されるようなことがあってはならない。
 三日月氏は47歳の現役世代。与党だらけとなった県議会の手練手管に絡めとられることなく、県民の声に寄り添った、かつ若い感性をにじませるような2期目を期待したい。

2018年06月25日 16:21 |


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