滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



子どもと向き合う姿勢、大人自身が再点検を

 19日の長浜市議会総務教育常任委員会で、小中学校での校内暴力や器物損壊の実態について、市教委から報告があった。
 市教委によると昨年度(今年2月末までの集計)の小学校での暴力行為は、対教師63件、児童間18件、器物損壊14件の計95件。市内2小学校で73件、また、児童3人で40件を占めていることから、「特定の学校で、特定の児童が暴力的な行動を繰り返した」と報告している。
 授業中にできなかったことに対して腹を立てて暴れたり、他の児童の学習を邪魔したりする。それを止めに入った教員に物を投げたり、叩いたり、蹴ったり、引っかいたりしたという。
 中学校は対教師9件、生徒間27件、器物損壊11件の計47件。「課題の大きい生徒が3年生に集中し、校内外で粗暴な言動に及んだ」「複数の学校で交友関係が広域に広がり、集団になって問題行動を行った」と報告している。
 暴力行為の件数自体は過去に比べて増えているが、「ひっかいた」程度の軽微な事案でも積極的に把握・報告するなど、件数増加の背景には、教育現場の意識変化が背景にあることを付け加えておきたい。
 さて、小中学校ともに、児童・生徒が暴力行為に走る背景として、家庭の生活環境を挙げている。
 「幼少時から現在に至るまで、家庭がネグレクトや暴言・暴力などの虐待環境にあり、大人の粗暴な言動を学んで、学校で不適切な言動をしてしまう」(小学校のケース)。
 「幼少時から粗暴な生活環境の中で養育され、学校でも規則を守らずに注意を受け、それに反発して物にあたるなどの粗暴な言動を繰り返す」(中学校のケース)。加えて、「学校の指導方針に協力していただけない保護者がおられ、指導が困難を極めた」(同)とも指摘している。
 家庭環境が子どもの心身の成長に重大な責任を持つことは記すまでもないが、大人自身が改めて子どもと向き合う姿勢を再確認したいものだ。
 長浜市には「子育て憲章」がある。▽子どもに誠実に生きる姿を見せます▽見守るまなざし、叱る勇気を大事にします▽ルールとマナーを教え、奉仕の心を育みます▽自然や人々に感謝の心でふれあう子どもを育てます▽長浜に誇りをもち、地域に貢献する子どもを育てます—。
 この憲章、子育て世代に限らず、地域の大人にも心して欲しい。子どもの心身を育むのは何も家庭や学校だけではない。家庭や学校を取り巻く地域社会にも、その責任があるのだから。今一度、大人自身が子どもに向き合う姿勢を再点検したい。

2018年04月21日 16:46 |


過去の時評


しが彦根新聞
滋賀夕刊電子版
滋賀夕刊宅配版
滋賀夕刊デジタルトライアル
“新聞広告の資料請求、ご案内はこちらから"
 
長浜市
長浜市議会