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石破氏の指摘

 川島隆二県議の県政報告セミナー(11日、長浜ロイヤルホテル)で講演した自民党元幹事長の石破茂氏。良いのか悪いのか、市民感覚では良くわからない日本経済の現状や、進行中の人口減少について、出席者に分かりやすく解説していたので紹介したい。
 日本経済については、日銀の金融緩和による円安誘導で、輸出企業を中心に業績が伸びており、石破氏も「日銀が国債を買って円を安くし、企業の利益を上げ、有効求人倍率は高くなった」と紹介したうえで、「有効求人倍率が上がったら、給料が上がらないのはおかしい。何で上がらない?」と問題提起。「生産年齢(15歳以上65歳未満)から高齢者に、男性から女性に雇用が移っている」と原因を指摘した。人手不足を背景に、65歳を超えても働き続ける男性が増えたこと、女性がパートなどに勤めに出るようになったことから、「有効求人倍率が高くても給与が上がらない現象が起きている」と語り、「企業が儲かっても個人が豊かでないという現象」をいかに克服するのか。「日本経済はこれから先が正念場」と訴えていた。
 人口減少問題については、「約80年で人口は半分になる」と危機感を訴えた。人口減少の原因である未婚・晩婚化については、女性に負担が重なっていることに言及。女性の平均初婚年齢が29歳、第1子の平均出産年齢が30歳であることを紹介し、「女性の30歳は赤ちゃんが生まれたばかり。家庭でも職場でも地域でも責任は大きく、家族・親戚に要介護の方がいる可能性が高い。女性に3重の負担がかかって2人目、3人目というのは難しい」と語った。
 また、女性1人当たりが生涯に生む子どもの数を示す合計特殊出生率の全国平均は1・45で、最低は東京都の1・24。石破氏は「赤ちゃんが生まれる地方から、赤ちゃんが生まれない東京へ人がどんどん集まる。そういうことが重なり、人口が恐ろしく減る」と、東京一極集中も人口減少の遠因であることを指摘していた。
 そして「食料を作り、エネルギーを作り、出生率の高い地方が滅びて、食料を作らず、エネルギーを作らず、出生率最低の東京だけが残る。そんな日本はあり得ない」と断言する。だが、石破氏が指摘するように今後の日本は「恐ろしい勢い」で人口減少が進む。「そのことをよく認識しながら、これから日本を運営しなければならない」との指摘には、為政者も国民もよくよく耳を傾ける必要があるだろう。

2018年03月20日 16:21 |


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