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震災から7年

 東日本大震災の発生から11日で丸7年を迎える。震災の死者は3月1日時点で1万5895人。行方不明者は2539人にのぼる。
 避難生活を続ける被災者は全国で約7万3000人。避難の長期化で故郷への帰還を諦める人も少なくない。
 東京電力福島第1原発事故で影響を受ける福島県の人口減少は深刻だ。震災前に202万人だった人口は187万人へと15万人減少している。除染が進んだことで、避難指示が解除された区域が増えているが、それでも住民の居住率が以前にように回復することはなく、1割を下回っている地域もある。
 また、双葉町や大熊町、浪江町など7市町村には放射線が高く立ち入りを制限する「帰還困難区域」が残っている。先祖代々受け継がれてきた土地を追われた住民は早く帰りたいと願うが、放射線がそれを許さない。政府は一部地域で5年後にも人が住めるようにする方針だが、帰還困難区域を全面解除できる目途は立っていない。
 手元に震災直後の「河北新報」(本社・仙台市)がある。3月12日朝刊は「宮城震度7大津波」の見出しで、津波で家屋が流される名取市の写真を大きく掲載。同日夕刊は「福島原発、放射性物質漏れ 8万人が避難開始」とある。13日朝刊は「福島第1建屋爆発」との大見出しで、半径20㌔に避難指示が出たことを伝えている。政府が放射性物質について「数値は想定内」とコメントしているのが、今になると空々しい。14日朝刊は「犠牲『万単位に』」「避難者、6県で45万人超」の見出し。以降は「核燃料一時完全露出」(15日朝)、「高濃度放射能漏出」(16日朝)、「福島第1冷却作業難航」(17日朝)など、刻々と変化する原発事故について伝えている。
 震災から1週間が経過した18日朝刊で「仙台港に救援物資」「仙台空港も利用再開」の見出しで、救援物資が本格的に届き始めたことを伝えている。
 あれから7年。道路や橋などのインフラ復旧は進んだが、福島第1原発事故の後始末の行方は見えない。政府と東電は廃炉に向けて、2021年から溶け落ちた燃料の取り出しを始め、30〜40年かけて廃炉を完了させる方針だが、果たして計画通りに進むのか。
 東日本大震災では、大津波も原発事故もすべてが「想定外」だったが、地震に限らず、豪雨による河川の氾濫や豪雪での交通機能の麻痺など、自然の力を前にしては人間の「想定」などあてにならない。

2018年03月09日 16:19 |


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