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お見合い 洗濯コン

 2015年の国勢調査によると、生涯未婚率は男性23・4%、女性14・1%で、過去最高を更新した。こうした状況に本人以上に危機感を募らせているのが両親、特に母親で、「子どもだけには任せておけない」と自ら結婚相手を探している。
 そんな親の熱意に応える形で活動するのが、京都を拠点に、親による代理お見合いを全国展開している「一般社団法人良縁親の会」。旧湖北町出身の脇坂章司さんが立ち上げ、県北部でも何度か代理お見合いの場である結婚支援フォーラムを開催している。フォーラムでは、プロフィールなどを記した身上書を手に親同士が「お見合い」し、意気投合すれば身上書を交換。息子、娘の出会いにつなげる。
 今ほど未婚・晩婚化が課題とならなかった昭和は「お見合い」システムが機能し、近所の世話焼きおばさんや職場の上司の「お節介」が縁を結んだ。そのお節介を制度化して、今に生かしているのが福井県。独身男女を引き合わせるボランティアを「地域の縁結びさん」として登録し、結婚を希望する男女の出会いをサポートしている。お見合いのセッティングから交際中のアドバイスまで、いろいろと世話を焼いてくれる。その効果があってか、福井県の女性の生涯未婚率は全都道府県の中で最も低い8・66%となっている。
 ただ、親と子の世代では結婚に対する価値観が異なる。週刊誌「女性セブン」(2月22日号)に「結婚しないうちの娘はかわいそうなのか」との見出しで、未婚の娘を持つ母親の苦悩などを紹介した特集が掲載された。そのインタビューの中で、良縁親の会の脇坂さんがこう答えている。
 「今の女性は仕事にやりがいがあり、自分の生活レベルを落としてまで結婚しようと思いません。結婚をしたいけど仕事を続けることが条件だったり、相手にもそれなりの地位を求める。男性も同様に無理してまで結婚を求めてはいません」。
 ゆえに脇坂さんは結婚支援フォーラムへの参加者に、息子、娘と話し合って了解をもらってから出席するように呼び掛けているそうだ。
 親は親で子を心配していても、子は子でそれなりに婚活に勤しんでいる。昨今は県内でも婚活パーティーが盛んで、週末には年齢や趣味別にいくつも開かれている。おばさんや上司の「お節介」を穴埋めするようにパーティーは花盛りだ。
 また、最近は単に食事や会話を通して素敵な異性を見つけるだけでなく、一緒に料理を作るなど共同作業を楽しむタイプが増えている。東京では「お洗濯コン」なる男女の出会いイベントが開かれている。家事分担が夫婦円満の秘訣と言われていることから、一緒にセーターを手洗いすることで、相手の家事能力をチェックするそうだ。男女の出会いは、「お見合い」世代とは異なった価値観で広がっている。

2018年03月05日 16:56 |


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