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早急な立て直しを えきまち長浜

 JR長浜駅前の再開発ビル「えきまちテラス長浜」が昨夏のグラウンドオープン以来、集客に苦戦している。特にビルを管理・運営する第3セクター「えきまち長浜」の直営するカフェやマルシェの売上が低迷し、今月2日には経営陣を刷新して戦略転換を図ることとなった。長浜市が最大出資株主であり、昨年には2億円を貸し付けている。市職員も出向し、社長には副市長が就任した。事実上、市が主導する会社となっている。多額の税金を投入しているがゆえ、失敗すれば納税者に顔向けできないが、中心市街地活性化事業は多くが空振りに終わっている現実を受け止める必要がある。
 読売新聞(1月12日付)の調査によると、全国の109市が策定した中心市街地活性化基本計画で、人口や交通量などの目標の達成率が3割にとどまっている。かつての賑わいを求めて商業施設を整備したものの、人口減少の進行により計画通りの成果が出ていないという。
 自治体の策定する活性化基本計画に対しては国から潤沢な補助金が投じられる。ゆえに、開発者や自治体が国の補助金をあてにして、「身の丈」以上の事業を行ってきた。地方都市の駅前再開発がその多くで失敗に終わっているのも、人口減少という現実を直視せずに夢と希望を追い、身の丈を超えた開発を行ってきたからだ。
 例えば、青森市の駅前再開発ビル「アウガ」。中心市街地活性化のため、市などが総事業費約185億円をかけて2001年にオープンしたが、当初から想定した集客がなく、入居テナントが次々と撤退。立て直しのため市などが資金を投入したものの、ビルを運営する第3セクターは債務超過に陥って破綻。結局、市がアウガに市役所機能を移転する形で空室を穴埋めした。
 えきまちテラス長浜が身の丈に合った再開発ビルなのか否かは、新しい経営陣の下での事業展開を見守ってからの判断となろうが、アウガと同じ道を歩みかねない危険をはらんでいるのは言うまでもない。経営の立て直しが急務である。

2018年02月05日 16:41 |


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