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2018年02月28日

南北融和五輪と…

 平昌冬季五輪が25日、閉幕した。北朝鮮は開会式に続いて、閉会式にも高官を送り込んだ。韓国に融和攻勢を仕掛けることで、国際的な経済制裁の圧力を弱めようとの北朝鮮の意図が見え見え。北の高官は、米国との直接対話についても「十分な用意がある」と述べたという。
 北朝鮮が韓国との融和に加え、米国との関係改善を模索しているのは間違いないようだが、核問題を棚上げにした対話は、北朝鮮に核・ミサイル開発の時間的猶予を与えるだけ。米国はこれまで何度も核廃棄の合意を破られてきた苦い経験があり、トランプ大統領が「対話は正しい条件下で行われなければならない」と、北朝鮮の非核化が対話の最終目標であることを示したのは当然であろう。
 五輪期間中は北朝鮮の派遣する「美女応援団」が注目され、ホッケー女子は南北合同チームが急きょ結成された。北朝鮮は五輪参加を機に南北融和ムードの醸成に前のめりとなったが、この融和ムードを招いたのは韓国の文在寅大統領であろう。常々、制裁だけではなく対話も必要との姿勢を示してきた。五輪でも北朝鮮の高官を笑顔で歓迎し、北朝鮮側から南北首脳会談のため平壌へ招待を受けた。米韓同盟にくさびを打ちたい北朝鮮のペースにはまっていることは否めない。パラリンピック後に米韓軍事合同訓練が予定されているが、その規模が米韓同盟の現状を図るモノサシとなるのではないか。
 さて、平昌五輪後の韓国で注目されているのは巨額の収賄罪などに問われている朴槿恵前大統領の公判だ。検察は「国民から委任された大統領の権限を私物化した」として懲役30年、罰金118億円を求刑している。朴前大統領は「政治報復だ」として出廷を拒否し続けており、4月6日の判決言い渡しでは重刑が予測されている。
 朴前大統領は親友と共謀して、財閥サムスングループなどから多額の現金を受け取ったとして収賄容疑などで昨年3月に逮捕され、計18件の罪に問われている。
 韓国では政権末期になると不正やスキャンダルが公になり、刑事告発を受けたり、逮捕されたりする大統領経験者が続く。権力闘争の激しさを示す現象である。

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2018年02月26日

市長選を終えて

 長浜市政の継続・刷新を争点に行われた市長選(25日)は現職の藤井勇治氏が3選を果たした。対立候補の元市議・中川勇氏にダブルスコアの大差を付けての圧勝ではあるが、知名度、組織力からして藤井氏の勝利はほぼ約束されていた。
 藤井氏は全市的な後援会組織に加え、政党や企業・団体の推薦、市議の大半の支援を受け、盤石の陣を敷いた。子育て支援や財政健全化など2期8年の取り組みを分かりやすく訴え、国会議員や県議、市議、他市の市長らを演説会の弁士に招き、人脈の広さをアピール。有権者からは1市8町が合併して誕生した長浜市の舵取りを8年間担った実績が評価された。
 一方の中川氏は3期目を目指す現職を打ち破るには立候補表明があまりにも遅すぎた。ただ、病院の医師不足や赤字経営、JR長浜駅前の再開発など市政課題を浮き彫りとした。何より共感を集めていたのは「現市政に市民の声が届いていない」との指摘だった。藤井氏が選挙期間中に実績として訴えた小学校給食無償化や駅前再開発に、果たして市民や議会の声が反映されているのか、行政主導ではなかったか、と。
 中川氏の得票率は35%。投票した有権者の3人に1人が支持した格好。知名度も組織力もなく、選挙準備期間が短かったにもかかわらずだ。これをどう評価するのかは読者の皆さんに委ねたい。
 投票率は43・98%と低調だった。これは1964年の旧長浜市長選で記録した42・14%以来の低さだ。当時も有力候補の当選が予想され、選挙戦が盛り上がらなかった。今回の市長選も藤井氏の勝利がその知名度や組織力からあらかじめ予想され、有権者の投票意欲を削いだことや、当初、無投票ムードがあったことなどが低投票率の原因として分析できよう。
 有権者は2期8年の実績を掲げる藤井氏に今後4年間の市政を託した。病院事業の再建、長浜駅前をはじめとする中心市街地活性化など数々の課題はあるが、12万人市民を抱える基礎自治体として、今後の人口減少と地方交付税の縮減の中で、どのように市民サービスを維持するのか難しい市政運営が迫られる。人口減少に応じた施策の取捨選択は避けられないが、その折々で丁寧に市民の声を聞く必要があるだろう。藤井氏は25日の当選の弁で、130回の「座ぶとん会議」に触れて、「市民とのコミュニケーションを改めて大事だと痛感している」と語った。今後も引き続き、市民の声を吸い上げ、決して役所の理論と都合だけで事業を進めることがないよう注文したい。
 また、藤井市政の継続を支えた市議会議員も市政へのチェック機能をしっかりと働かせる必要がある。7月には市議会の改選が待っている。

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2018年02月23日

投票へ行こう

 あさって25日に投開票を迎える長浜市長選。藤井勇治候補の2期8年の市政運営を有権者がどう評価するのか。藤井市政継続を求めるのか、それとも刷新を願って中川勇候補にかじ取りを託すのか。有権者の判断が待たれる。
 だが、有権者の関心は決して高くない。市政が抱える課題はいろいろとあるが、全市的に論争を巻き起こすような目立った争点があるわけではなく、盛り上がりはいまいち。このため、投票率の低さが気になるところだ。
 過去の市長選を振り返ると、川島信也氏が立候補した選挙戦は毎回、市を2分して有権者の関心が高かった。市町合併議論が盛んになっていた2003年は、大企業の社長などを務めた宮腰健氏が川島氏と元市議会議長の佐藤啓太郎氏を破って初当選し、投票率は56・89%だった。宮腰氏と川島氏の票差はわずか233票という接戦だった。
 長浜市が浅井、びわ両町と合併し、新しい長浜市が誕生したのを受けて行われた06年の市長選は川島氏が宮腰氏と、元浅井町長の角川誠氏を破り、3期目の市長に返り咲いた。投票率は61・07%だった。
 そして、10年の1市6町合併後に行われた市長選は衆院時代に新市全域を選挙区としていた藤井氏が川島氏に1万票以上の大差をつけて、現市政のスタートを切った。投票率は58・40%だった。
 藤井市政2期目を占う14年は、埼玉県杉戸町の元町議・石井幸子氏が日本維新の会公認で藤井氏に挑んだが、大差で敗れた。市民の関心は低く投票率は46・28%へと急降下した。
 さて、今回の市長選の投票率はどれくらいになるのだろうか。市選挙管理委員会の集計によると、22日までに期日前投票を済ませた有権者は5736人で、前回同時期(3274人)に比べ、1・8倍となっている。ただし、この4年間で期日前投票制度が有権者に浸透していることから、有権者の関心が高まっていると考えるのは早計。ちなみに昨年の衆院選では計1万9325人が期日前投票を行ったが、選挙期間が長いうえ、台風接近の影響もあり、比較の材料とはならない。
 選挙に携わっている関係者からは、「前回並みかそれを下回るのではないか」という声が聞かれ、選挙カーで走っていても有権者の反応が良いとは言えないそうだ。
 有権者がその主権を存分に発揮できるのが選挙だ。市政に市民の声を反映させる貴重な機会として、そして自身が納めた税金の使われ方をしっかり監視しているというメッセージを政治家に伝えるためにも、投票権を行使すべきだろう。有権者が無関心であればあるほど、市民の思いを汲まない市政が行われる。

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2018年02月21日

身の丈にあった市政を

 長浜市長選(25日投開票)は中盤に差し掛かった。2期8年の実績を掲げる現職・藤井勇治氏と、市政刷新を訴える元市議・中川勇氏が舌戦を展開している。
 選挙戦ではいくつかの市政課題が浮き彫りになっている。ひとつは市民の健康と命を守る砦である市立病院事業であろう。小児科をはじめとする複数の診療科が医師不足にあえぎ、それが赤字経営を招く事態ともなっている。地方の自治体病院が抱える共通の悩みであり、市は最優先課題として医師確保に取り組まなければならない。一朝一夕に解決するものではないが、長浜赤十字病院との連携を含め、どのように再建するのか両候補の訴えに耳を傾けたい。
 また、市民の関心のある課題に、駅前再開発ビル「えきまちテラス長浜」と、それを運営する第3セクター「えきまち長浜」の業績不振がある。ビル整備には約30億円の税金が投入され、第3セクターには最大株主の長浜市が2億円を貸し付けている。また、駅舎とビルを結ぶ「ペデストリアンデッキ」なる橋が姿を現しつつあるが、約7億円という巨費とその圧迫感に市民から好意的な意見を聞くことはない。
 えきまちテラスは、単なる商業ビルという位置づけではなく、駅周辺の賑わいを創出する市街地活性化事業の核施設だ。ゆえに多額の税金が投入されている。今後も駅前でのマンション建設、商店街での再開発が予定されているが、いずれも中心市街地活性化事業として税金が活用される以上、施設整備後の効果的な運用が求められる。「仏作って魂入れず」では納税者は納得しない。
 1市8町合併後の長浜では人口が年間800〜900人程度減少している。山間部では高齢化率が50%を超える集落もあり、この広大な面積の長浜市で高齢者世帯の生活をどのように末永く支えてゆくのか、自治体としての知恵と工夫が求められる。
 人口減少は長浜市に限ったことではない。未婚・晩婚化、少子化の流れは続く。地方都市の長浜にあって、人口が増加に転じる、もしくは人口を維持できるなどという甘い夢は捨てるべきだろう。「人口減少は避けられない」という視点で市政運営に臨まなければならないし、もちろん有権者の意識も人口と消費が増えた右肩上がりの時代から決別する必要がある。
 市町合併効果を生かした効率的な市政運営は当然のことながら、税金を投入して新規事業を行うのであれば、その費用対効果をよく吟味すべきであろうし、開発にしても身の程をわきまえるべきだろう。大風呂敷を広げたような夢物語はあってもいいが、その夢を実現できるポテンシャルを、長浜市が持っているのか、自問したいところだ。地味であっても、身の丈に合った市政運営が求められている。

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2018年02月16日

長浜市長選、18日告示

 任期満了に伴う長浜市長選が18日告示される。3選を目指す現職の藤井勇治氏に、前市議の中川勇氏が挑む一騎打ちとなる公算だ。
 藤井氏は小学校給食の無償化や保育料の減免などの子育て支援施策、長浜駅前再開発など各種インフラ整備、財政再建などの実績を掲げ、同時に、国政での議員・秘書経験を生かした国とのパイプの太さをアピールしている。全市的に後援会組織を築いて3選へ盤石の態勢を敷き、市議の多くも支援している。1月の決起集会には現職大臣が顔を出した。選挙期間中にも国会議員が応援に駆け付けるなど、豪華な顔ぶれとなりそう。
 一方の挑戦者の中川氏は立候補表明が昨年12月末、事務所開きが今月12日と出遅れている。藤井市政が「市民の声を聞いていない」と批判し、長浜駅前再開発の目玉である「えきまちテラス長浜」の業績不振、病院事業の赤字と医師不足など、市の抱える課題を取り上げている。2期8年の藤井市政に不満を持つ現職市議や元市長、元県議、元市議らが集結し、中川氏の選挙活動を支える。準備が出遅れただけに、中川氏の訴えをいかに有権者に浸透させるのかが選挙戦の課題となりそうだ。
 当初は藤井氏以外に立候補の動きがなく、無投票かと思われたが、年末の土壇場になって中川氏が立候補を表明し、選挙戦に突入することが確定した。有権者の中には「無投票なら選挙にかかる税金も節約できたのに」と語る向きもあるが、選挙戦を通して長浜市の課題を見つめることも、市政の「主役」である有権者に求められる役割だろう。両氏の訴えにしっかりと耳を傾け、見識を深めることがより良い市政への一里塚となる。

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2018年02月14日

甘くない現実

 きょう2月14日はバレンタインデーだが、今月1日にベルギーの高級チョコレートブランド「ゴディバ」が日経新聞に掲載した広告が話題となっている。チョコレートメーカーにとってはかき入れ時にもかかわらず「日本は、義理チョコをやめよう」と呼びかけたのだった。義理チョコを誰に挙げるのかを考えたり、準備をしたりするのが「あまりにもタイヘン」で、「バレンタインデーはきらいだ」と思っている女性の気持ちを代弁したそうだ。「もちろん本命はあっていいけど、義理チョコはなくてもいい。いや、この時代、ないほうがいい」として、バレンタインデーを「社内の人間関係を調整する日ではない」とバッサリ。
 義理チョコの手配に悩まされている女性にとっては拍手喝采の広告かもしれないが、男性の気持ちは複雑だろう。「もらえなくて寂しい」との嘆きが聞こえてきそうだが、「お返し」の手間が省けると歓迎する向きもありそうだ。
 さて、日本チョコレート・ココア協会によると、バレンタインデーの2月14日は3世紀ローマのバレンタイン司祭の殉教の日とされる。当時の皇帝が強兵策の一つとして兵士たちの結婚を禁止したが、司祭は皇帝の命に反して多くの兵士たちを結婚させたことから、皇帝の怒りを買って殉教。後に司祭は、聖バレンタイとして敬われた。14世紀ごろから、司祭の殉教を悼む宗教的行事が、若者の愛の告白や、プロポーズの日として定着した。日本では女性が男性に告白したり、チョコをプレゼントしたりする日として定着している。
 若い男女にとっては甘かったり、苦かったりするバレンタインデーだが、主役のチョコレートには甘くない現実がある。チョコの原料であるカカオ豆の農園はその多くがアフリカにあるが、児童労働の温床ともなっている。中には人身売買によって連れてこられた子どもが農場で労働に従事し、学校にも行かせてもらえない。最近では業界が生産や取引の透明性の確保のため「フェアトレード」に取り組んでいるものの、児童労働が撲滅されているわけではない。
 国際労働機関(ILO)の推計によると、カカオ農場を含め、世界の児童労働者は1億2500万人。これは子ども10人に1人の割合だ。チョコを買うとき、食べるとき、原産地を思う想像力を少しだけでも広げたい。

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2018年02月09日

県財政は「健康」か?

 滋賀県が8日発表した2018年度当初予算案。一般会計の総額は前年度比0・5%増の5369億円だった。県は予算案に毎年テーマとなるタイトルをつけている。過去5年分を紹介すると、14年度は「住み心地日本一の滋賀へ」、15年度は「豊かさ実感・滋賀の実現に向け」、16年度は「新しい豊かさの創造へ〜挑む予算2016」、17年度は「新しい豊かさの創造〜琵琶湖新時代に向けて」、そして18年度が「健康しが予算〜新しい豊さの創造に向けて」となっている。14年度の「住み心地日本一」は県の目指すところが分かりやすいタイトルだが、ここ3年の「新しい豊かさの創造」というフレーズは、抽象的でピンと来ない。
 さて、18年度は「健康しが」と銘打った。滋賀県民の平均寿命と健康寿命が日本一になったとの昨年の厚生労働省などの発表を受けての発想で、「人」「自然」「社会」の健康を目指す。例えば、「滋賀の健康を支える食の魅力を洗い出し、それを生かしたメニューを開発し、発信することで、滋賀県産食材の消費拡大を図るとともに新たな食のブランドとして発信する」というのも、健康を意識した新規事業だ。
 では、県財政の健康面はいかほどだろうか。歳入の3割を占める県税収入は前年度比90億円増の1640億円を計上し、ここ10年でもっと高い水準となった。プライマリーバランス(基礎的財政収支)も68億円の黒字となる見込みだ。
 しかし、歳入5369億円のうち741億円を県債、つまり借金で賄い、県債残高は過去最悪の1兆0981億円にのぼる見込みだ。うち4555億円は国に代わって県が借金している「臨時財政対策債」と呼ばれる種類の借金で、県は「実質的な県債残高は6426億円で前年度より6億円減少する」と説明しているが、借金には変わりはない。
 一方の基金、つまり貯金は104億円を取り崩す予定で、残高はたったの298億円。しかも、使途を限定せずに比較的自由に使える「財政調整基金」と借入金の返済に備えるための「県債管理基金」は計87億円しかない。それ以外の基金は使用目的が限定されていることから、財源不足の解消に流用することができない。
 県は今回の予算案策定にあたり、109億円の財源不足に陥った。その穴埋めを新たな借金と貯金の切り崩しで埋めたわけで、とても「健康」とは言い難い。県は2024年の滋賀国体に向けて、彦根総合運動場の整備に総額200億円、新しい県立体育館整備に94億円を投じるが、これら巨額投資が財政をさらに圧迫することは言うまでもない。

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2018年02月07日

開票作業での不正

 昨秋の衆院選の開票作業で甲賀市選挙管理委員会が無効票となる白票を水増ししていたことが明らかになった。当選者と次点候補には約1万5000票の開きがあり、当落に影響ないものの、公職選挙法違反は当然ながら民主主義の根幹にかかわる重大事であり、徹底した原因究明と対策が求められる。
 同市の説明によると、開票作業中、投票総数に対して開票数が数百票足りないことが明らかになったことから、職員らが未開封の投票箱を捜し回ったが見つからず、選挙管理委員会事務局長を兼務している総務部長と、同部次長、総務課長の3人が未使用の投票用紙を白票として集計し、埋め合わせした。その後、未集計の投票用紙の入った投票箱が見つかったが、発覚を免れるため、総務課長が自宅に持ち帰り、焼却処分した。
 2月1日、市に内部通報があり、不正が明らかになった。岩永裕貴市長は「民主主義の根幹をゆるがす行為であり、決して許されるものではない」と断罪している。驚くべきは職員を管理・監督し、模範となるべき総務部長という事務方トップ自らが不正に手を染めていた点である。
 選挙の開票作業は、各候補の陣営や投票した有権者がその結果をいち早く知りたいと思うがゆえ、スピードが求められるが、衆院4区の甲賀市の開票作業は投票数と開票数が合わないことで遅れ、集計が終わったのは4区内6市町の最後だった。「早く集計を」というプレッシャーが白票の水増しに至ったと推察される。
 同じような白票の水増しは過去にも発覚している。高松市では2013年の参院選で、開票数が投票数に満たないことから、選管事務局長らが白票の数を実際より329票水増しして帳尻を合わせた。また、仙台市では2014年の衆院選で投票数の集計ミスを隠蔽するため白票を水増ししていた。
 選挙の開票作業については、不正がないかを監視する立会人が公職選挙法に基づいて配置されているが、市職員がグルになれば不正を行えることを印象づけた。票の過少にかかわらず「投票数と開票数が合わないときは、白票で穴埋めする」という暗黙の不正が、実は開票場でまかり通っているのでは、と疑いたくなる事案である。

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2018年02月05日

早急な立て直しを えきまち長浜

 JR長浜駅前の再開発ビル「えきまちテラス長浜」が昨夏のグラウンドオープン以来、集客に苦戦している。特にビルを管理・運営する第3セクター「えきまち長浜」の直営するカフェやマルシェの売上が低迷し、今月2日には経営陣を刷新して戦略転換を図ることとなった。長浜市が最大出資株主であり、昨年には2億円を貸し付けている。市職員も出向し、社長には副市長が就任した。事実上、市が主導する会社となっている。多額の税金を投入しているがゆえ、失敗すれば納税者に顔向けできないが、中心市街地活性化事業は多くが空振りに終わっている現実を受け止める必要がある。
 読売新聞(1月12日付)の調査によると、全国の109市が策定した中心市街地活性化基本計画で、人口や交通量などの目標の達成率が3割にとどまっている。かつての賑わいを求めて商業施設を整備したものの、人口減少の進行により計画通りの成果が出ていないという。
 自治体の策定する活性化基本計画に対しては国から潤沢な補助金が投じられる。ゆえに、開発者や自治体が国の補助金をあてにして、「身の丈」以上の事業を行ってきた。地方都市の駅前再開発がその多くで失敗に終わっているのも、人口減少という現実を直視せずに夢と希望を追い、身の丈を超えた開発を行ってきたからだ。
 例えば、青森市の駅前再開発ビル「アウガ」。中心市街地活性化のため、市などが総事業費約185億円をかけて2001年にオープンしたが、当初から想定した集客がなく、入居テナントが次々と撤退。立て直しのため市などが資金を投入したものの、ビルを運営する第3セクターは債務超過に陥って破綻。結局、市がアウガに市役所機能を移転する形で空室を穴埋めした。
 えきまちテラス長浜が身の丈に合った再開発ビルなのか否かは、新しい経営陣の下での事業展開を見守ってからの判断となろうが、アウガと同じ道を歩みかねない危険をはらんでいるのは言うまでもない。経営の立て直しが急務である。

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2018年02月02日

学校への「期待」

 県教委が発表した働き方改革の基本方針は、きのう1日の滋賀夕刊の記事の通り。部活動の時間を制限するなどして教員の負担を減らし、月の超過勤務時間が45時間を超える教員の割合を2020年までに半減させる目標を設定している。
 県教委は基本方針を定めるにあたって、外部有識者らをメンバーとする「働き方改革推進会議」を設置し、学校業務のあり方について検討してきた。その議論の中で、教員多忙化の原因として、部活動と並んで挙げられていたのが、学校に対する保護者や地域の「期待」だった。会議では「期待」という言葉を使っているが、小生は「押し付け」と受け止めている。
 「保護者からの電話が所定の勤務時間を過ぎた夜間にもあるので、その対応をしていると退勤する時間がさらに遅くなる」「下校の際に生徒が自転車で横に広がって走っているような場合に、それを見かけた人から直接子どもに声掛けできれば教員の仕事にならないのだが、学校に指導を求める電話が入る」「通学時の安全確保や家族関係のトラブルなど、本来なら関係機関や地域、家庭が取り組むべき事案が、今では学校が行うこととして定着している」。
 有識者からは以上のような意見が出されていた。つまり、地域や保護者が担うべき教育やトラブル解決が、学校に押し付けられ、教員の多忙化を招いているとの指摘だ。
 もちろん、事務処理の効率化や不要不急の会議の見直しなど、長時間労働の解消のために教育委員会や学校現場が取り組むべき課題が山積しているのは言うまでもない。ただ教員は一般的なサラリーマンと一線を画し、使命感や責任感、情熱をもって子どもの成長に寄り添い、時間を忘れて教育に打ち込む方が多数派。地域や保護者としては、学校現場を疲弊させないように、そして、教員が学習や生活の指導に専念できるように、学校を支えることが大切ではないだろうか。

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