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増税・新税次々と

 国は国民のことを「都合のよい財布」と考えているのかもしれない。消費税率の10%への引き上げは2019年10月から予定されているが、国は消費増税以外にも新税の創設や税制改革による増税を次々と検討している。
 まず、新税は出国者が支払う「観光促進税」と、森林保全を目的とした「森林環境税」が議論されている。
 観光促進税は、観光庁が観光振興の財源確保として創設を求めている。外国人観光客や日本人を問わず、日本から出国する場合、航空券代などに1人1000円を上乗せして徴収する方針で、19年度の導入を目指している。実現すれば約400億円の財源確保につながる。
 森林環境税は、林野庁が荒廃した森林整備の財源に充てるため創設を求めている。こちらは住民税に1人当たり1000円を上乗せして徴収する。600億円の税収を見込む。24年度の導入を軸に調整している。
 これらはいずれも使途を限定した「目的税」であるが、一般的に関連事業で税収を使い切ろうとするため無駄遣いの温床になりやすい。かつて、ガソリン税などの道路特定財源により、不要不急の道路が次々と造られた悪例がある。
 増税のターゲットにされているのはたばこ。紙巻きたばこは1本あたり3円の増税で調整している。18年度から段階的に引き上げ、2000億〜3000億円程度の税収増を見込む。加熱式たばこも増税する方針で、こちらは税額算出方法を見直す。
 このほか、所得税の控除制度の見直しも検討中だ。会社員の「給与所得控除」、年金受給者の「公的年金等控除」を一律で引き下げる一方で、すべての人に適用されている「基礎控除」を10万〜15万円程度引き上げる。高所得者については控除額を段階的に縮小する。世代や働き方について所得税の不公平感をなくすのを目的としているが、これによって1000億円程度税収が増える見込み。
 為政者ならば、いかにして国民の負担を減らすのかを考えて欲しいところなのだが、こうも新税・増税が目白押しとなると、やはり国民は「都合のよい財布」と見られているのだろう。

2017年12月01日 16:35 |


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