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2017年の政治

 きょうクリスマスが終われば、大晦日・元旦への準備がいっそう加速する日本。落ち着いて今年1年を振り返る暇なんてない忙しさと慌しさだが、政治に関していえば、不信感や疲労感、諦めといったマイナス感情が国民に蓄積した1年ではなかっただろうか。
 安倍晋三首相が2012年に政権に返り咲いてからあす26日で丸5年を迎える。まっとうな野党の不在により「自民1強」「安倍1強」などと評され、それが「驕り」を招いたと批判されもするが、株価と同様に内閣支持率は高い数値を維持し続けている。
 「驕り」については森友・加計学園問題における政府の答弁があまりにも不誠実で、夏の東京都議選はそのあおりを受けた自民党都議連が歴史的大惨敗を喫した。その大惨敗を導いたのは小池百合子東京都知事の率いる「都民ファースト」だったが、その小池知事も「驕り」により、秋の衆院選で自滅することとなった。
 衆院選は、希望の党の結成、民進党の合流、立憲民主党の立ち上げなど、野党の離合集散が国民の不信を招いた。特に政権与党に対峙する保守改革政党と期待された希望の党の失速は、結果として安倍・自民の「1強」を補強することとなった。政権交代可能な二大政党制は、戦後、国政を担い続けてきた自民党のネットワークが強すぎて、その実現が難しいことをうかがわせた。
 以上が今年の選挙の簡単なおさらいだが、ニュース週刊誌「アエラ」(朝日新聞出版)の最新号では、同誌を飾った一行コピー49本を並べて、2017年を振り返るユニークな企画を掲載している。「全てゴミゴミで8億円」は、森友学園が国有地を購入した際、地中のごみ処理費を含めたコミコミ価格が破格だったことを揶揄したもの。国会での籠池氏の証人喚問には「シンゾウに悪い証言」とのコピー。「安倍ンジャーズの危機」は都議選の最終日、秋葉原で遊説に立った安倍首相に対する、まさかの辞めろコール。都議選の結果は危機的な結果となった。
 「ミンシンよどこへ」は、民進党が希望の党への丸ごと合流を決めながら、「排除」される議員もいて右往左往する様子を表現。結局、民心も離れることとなった。希望の党惨敗を受けての小池氏の党代表の辞任は邦画「超高速!参勤交代」をもじって「超高速!代表交代」。
 来年は自民党の総裁選が行われるが、何かしらの波乱がない限り安倍首相の3選は間違いない。その先に見据えるのは安倍首相の悲願である憲法改正。
 自民1強の驕りと野党の離合集散をまざまざと見せつけられ、国政選挙に付き合わされて、国民の政局に対する徒労感は言うまでもないが、それでも国政をしっかり見届けるのも、また国民の義務であろう。

2017年12月25日 15:51 |


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