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詐欺花盛り

 草津市内の不動産業の女性(78)が企業の債権購入名目で計1億円を騙し取られたと、草津署が28日発表した。女性は、実在する大手会社の社員を名乗る男から新しく上場する予定の企業の債権購入を電話で持ちかけられ、翌日、1200万円を宅配便で送った。その後も「取引実績」を作る名目で現金を送ったほか、さらには「証券監視委員会」を名乗る男から「あなた名義で買った債権の関係者が警察沙汰になった。保証預託金を支払って」などと言われたことから、段ボールに現金を詰めて宅配便で送ったという。これは9月から10月にかけてのやりとりだったが、相手から連絡がないことで詐欺と気付き、警察に届け出たという。
 電話で話しただけの相手に1億円もの現金を段ボールに詰めて送ること自体とても信じられないが、それほど詐欺グループの話術が巧妙だったのか、女性に相談相手がいなかったのか。詐欺犯は高笑いが止まらないことだろう。
 警察の再三の注意喚起にもかかわらず、電話一本で現金をせしめる詐欺被害は増加している。滋賀県警のまとめによると、今年の10月末現在、県内の特殊詐欺の被害は144件で、被害総額は3億3477万円にのぼる。前年同期比で35件、1億3067万円の増加となっている。特に、高齢者を狙った「オレオレ詐欺」が昨年同期比で21件増加し、その手口は東京や神奈川、大阪や京都などの主要都市へ誘い出すものだ。
 県警では「電話でのお金の要求は詐欺。誰でも慌てると正しい判断が難しくなる。見えない電話の相手を簡単に信用せず、急ぐ時こそ一人で判断せず、相談を」と注意を促している。
 詐欺被害に遭うのは何も個人に限らない。積水ハウスも「地面師」と呼ばれる詐欺グループに東京・赤坂の土地購入代金63億円を騙し取られたとして、先月、警視庁に告訴状を出した。ホテル経営の「アパグループ」の不動産会社「アパ」も東京・品川の土地購入をめぐって、約12億5500万円を騙し取られた。後者は3年前の話だが、最近、犯人グループが逮捕され、全容解明が待たれる。不動産を専門に扱う大企業でさえ、まんまと騙されてしまう詐欺花盛りの昨今、個人も企業も防衛力を高めたいところ。

2017年11月29日 16:27 |


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