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近江八幡がトップ、ふるさと納税

 総務省は4日、平成28年度のふるさと納税の納税額調査の結果を発表した。
 県内では近江八幡市が14億6000万円でダントツのトップ。以下、高島市(3億9900万円)、東近江市(2億2000万円)、竜王町(1億2700万円)、彦根市(1億2300万円)、甲良町(1億0900万円)が続く。近江八幡市はブランド牛の「近江牛」を返礼品としていることで、それを目当てに納税する人がほとんど。ゆえに仕入れなどの費用も莫大で7億8000万円にのぼっている。2位の高島市も近江牛が人気を集め、デパートの「高島屋」と連携したPR展開も奏功しているという。以上、1億円を超えた自治体は6市町で、いずれも近江牛をはじめとする地元の特産品の返礼が人気を集めた結果だった。
 以降は⑦大津市(8900万円)⑧草津市(8400万円)⑨湖南市(7500万円)⑩長浜市(6700万円)⑪米原市(6300万円)と続く。最下位は野洲市の110万円だった。
 ふるさと納税は、地方で生まれ育ち、都会に出てきた人が「ふるさとへの恩返し」の思いを込めて、税制を通じて地方の自治体に貢献する仕組み。寄付額から原則2000円を引いた額が所得税・住民税から控除され、寄付金は自然保護や文化財の保全、子育て支援といったまちづくりなどに活用されている。
 総務省は▽納税者が寄付先を選択するため、税に対する意識が高まる▽生まれ故郷やお世話になった地域、応援したい地域の力になれる▽自治体間の競争が進み、地域のあり方を改めて考えるきっかけとなる—と3つの意義を説いている。
 しかし、ふるさと納税の返礼品を扱ったポータルサイトは特産品の通販サイトと見紛うように、その趣旨から大きく脱線していることは明らか。特産品が注目を浴びて納税が増える「勝ち組」自治体にとっては喜ばしいが、多くの自治体は納税の旨みより苦労が多いようだ。ただでさえ税収の少ない地方の自治体は、住民税の控除額を上回るふるさと納税寄付金をかき集める必要があり、そこに割く人手やコストなどを考慮すると、総務省の狙い通りには事は運んでいない。
 総務省は過熱化する返礼品競争に待ったをかけるため、寄付額の3割を超える返礼品や換金性の高い商品などを贈る自治体に見直しを要請しているが、寄付者が自治体の応援ではなく、近江牛などの特産品目当てで納税する構図は変わらない。

2017年07月05日 16:52 |


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