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依存症対策への本気度

 統合型リゾート施設(IR)の目玉として整備されるカジノについて、政府は20日、賭博に病的にのめりこむ「ギャンブル依存症」対策として、日本人客の入場回数を制限する方針を固め、本人確認のためマイナンバーカードの提示を求める仕組みを検討していることを明らかにした。
 カードで国民のカジノ入場履歴を把握し、月単位か週単位で上限を超えた国民は入場できない仕組みを構築するようだが、マイナンバーカードの普及率は1割にも満たないし、個人の趣味を国が管理することにも違和感を覚える。
 厚生労働省の調査によると、ギャンブル依存症の疑いのある人は、成人の4・8%にあたる536万人(男性438万人、女性98万人)にのぼる。海外のギャンブル依存症の割合はアメリカ1・4%、イギリス0・8%、スペイン1・7%、オーストラリア2・1%で、日本が異常に高いことがうかがえる。
 なぜ、日本はギャンブル依存症の割合が海外に比べ高いのかは、日本の津々浦々にあるパチンコ店が原因であることは言うまでもない。
 レジャー白書(日本生産性本部発行)によると、ピーク時の1995年のパチンコの遊戯人口は2900万人、市場規模は30兆円だった。現在は参加人口が1080万人へと6割余り減少したものの、市場規模は23兆円にのぼる。参加者1人当たり遊戯回数、消費金額は増えており、ギャンブル依存症を疑わせる病的のめり込みが増えていると推測できる。
 借金を重ね、家庭や人間関係を破壊するギャンブル依存症は深刻な精神疾患であり、何らかの規制と対策が欠かせない。民間団体「ギャンブル依存症問題を考える会」は既存の公営ギャンブル(競馬、競艇など)、パチンコやスロットなどの依存症対策が不十分だと指摘しているが、政府はカジノ向けの依存症対策は講じても、既存のギャンブルには目を向けていない。

2017年06月21日 17:04 |


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