滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



国防を担う若者たち

 きのう16日に長浜市役所で行われた自衛隊入隊予定者への激励会を取材したところ、「陸上自衛隊高等工科学校」という聞き慣れない学校への進学者がいた。
 陸上自衛隊高等工科学校は神奈川県横須賀市の陸上自衛隊武山駐屯地内にあり、将来の陸上自衛隊の中核を担う人材を養成する。
 入学できるのは中学卒業の17歳未満の男子。全国から集まった仲間が寮生活を送りながら、3年間、勉学と訓練に励む。午前6時の起床ラッパで飛び起き、6時45分から朝食、8時から朝礼、8時25分から午前の課業という具合に規律正しく1日がスタートし、午後の課業終了後は、クラブ活動や入浴、夕食、清掃、自習など。午後11時に消灯となる。
 勉強は普通科高校と同様の国語、数学、英語などの一般教育をはじめ、自衛隊の装備品を扱うための電子工学や情報工学などもある。最も特徴的なのは戦闘訓練などの防衛基礎学を学ぶことだろう。もちろん射撃訓練もある。
 この高等工科学校に入学する清水壮麿君(15)は今月、中学校を卒業したばかり。小さい頃から憧れていた自衛官に向けて大きな一歩を踏み出すことになった。「近年の国際情勢や、自然災害の多さを考えると自衛隊の役割は大切。学校では立派な自衛官になれるようにしっかりと勉強したい」と頼もしい決意を語ってくれた。
 このほか、海上自衛隊に入隊する男性は、潜水艦の乗員になる夢を諦めきれず、勤めていた企業を辞めての決断だった。過去にもF15戦闘機のパイロットになる夢を叶えたいと仕事を辞め、難関の航空自衛隊幹部候補生に合格した男性がいた。彼は現在、浜松基地で訓練を積んでいるという。
 近年、北朝鮮の核開発やミサイル発射、中国による南シナ海の軍事拠点化、ウクライナでの親露勢力による内戦、IS(いわゆるイスラム国)のテロなど、世界平和を脅かすニュースは絶えることがない。さらに、アメリカでのトランプ大統領の誕生、EU国内での右派勢力の台頭など、政治の世界で排外主義が大手を振るようになった。
 世界平和の不安定化が顕著になる中、日本の国防を支える自衛隊の役割はますます大きくなることだろう。その任務を、どこか遠くの誰かではなく、湖北地域の中学や高校を卒業した若者が担っている事実を、しっかりと胸に刻みたい。

2017年03月17日 17:04 |


過去の時評


しが彦根新聞
滋賀夕刊電子版
滋賀夕刊宅配版
滋賀夕刊デジタルトライアル
 
長浜市
長浜市議会
長浜観光協会