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市民1人当たりの借金は

 2日開会した長浜市議会定例会に提出された長浜市の新年度予算案。一般会計の総額は、当初予算規模としては4年連続の縮減となる507億円だった。
 自治体の予算は国民、市民の財布から出ているのだから、自分達の住んでいる市や町がどんな財政状況にあるのか、ある程度は関心を持つべきではないだろうか。財政状況を分析する際、貯金額と借金額の推移を見れば、おおよその感覚はつかめる。
 市町合併により新しい長浜市が誕生してから、初めての通年予算を組んだ平成22年度と、29年度を比較してみる。まず、貯金である「基金」。これは後年の事業や借金返済に備えて資金を蓄えておくもので、22年度は238億9800万円だった。これを年々増やして29年度末には324億5100万円となる見込み。7年間で貯金が85億5300万円増えたわけだ。
 次は借金である市債残高。22年度は578億1600万円だったが、29年度末は463億円0700万円を見込んでいる。こちらは7年間で115億0900万円減少している。
 この7年間の貯金と借金の推移からは200億円程度、財政が改善していると分析できそうだ。
 1市8町が合併して誕生した長浜市は組織も施設も一時的に肥大化したことから、徹底したスリム化が求められており、以上の数値からも順調に進んでいることが分かる。
 日ごろは長浜市政に厳しい共産党市議団も最新の「長浜民報ひきやま」(1414号)で「実質収支は毎年黒字で推移し、財政調整基金を確保しながら、債務残高は大幅に減らしている」と紹介し、「県下の合併自治体と比較して、財政運営としては堅実に運営されている」と評価するほどだ。
 では、県内他市との比較ではどうだろうか。比較指標のひとつとして、市民1人当たりの市債残高を計算してみた。県内13市の29年度末の一般会計の市債残高見込み額を2月1日時点の人口(県統計課発表資料による)で除算した。
 借金が少ない順に並べると、大津(1人当たり33・2万円)、守山(33・3万円)、草津(34・1万円)、彦根(35・7万円)、近江八幡(37万円)、長浜(39・6万円)、高島(46・9万円)、甲賀(47・3万円)、湖南(52・2万円)、東近江(52・3万円)、野洲(55・1万円)、米原(59・5万円)、栗東(64・9万円)となった。
 6番目から12番目はすべて「平成の大合併」で誕生した新市。長浜は上から6番目だが、新市の中では飛び抜けて借金が少ない。最下位の栗東は新幹線新駅整備計画の中止に伴って、先行投資が水の泡になったことが尾を引いている。
 なお、長浜市は産業文化交流施設、北部総合体育館、北部学校給食センター、JR長浜駅前ビル整備、田村駅周辺整備など投資事業が目白押し。米原市も50億円を投じて米原駅前に新庁舎を建設する。
 今後も市の事業と財政のバランスに目を光らせると同時に、過度の緊縮財政により市民サービスが必要以上にカットされまいか、見守りたい。

2017年03月03日 16:21 |


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