滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



2017年01月30日

受動喫煙防止対策

 目下、東京五輪を機にした政府の受動喫煙防止の対策強化が注目されている。ポイントは、国内すべての飲食店が全面禁煙となるか、喫煙室を設けるかの選択を迫られる点だろう。
 たばこは大麻のように法律で禁じられているわけではないので、愛煙家が健康へのリスクと天秤にかけながら煙をくゆらすのは個人の自由意思による。問題は非喫煙者が煙に悩まされる受動喫煙であり、不特定多数が集う屋内では受動喫煙を防ぐため禁煙・分煙を徹底するのが理想だが、規制は海外に比べて遅れている。特に先進国のほとんどで飲食店や公共スペースなど屋内での禁煙を禁止しているのに対し、日本は健康増進法の努力規定として茶を濁す程度だ。
 長浜市内の飲食店でも昼食時に込み合うような店や、フランス料理店、イタリア料理店などでは完全禁煙が増えているが、居酒屋やバーで完全禁煙を実施しているところは限られるのではないか。「お酒が入るとタバコを吸いたくなる」とは喫煙者の主張だ。
 さて、日本の喫煙率は成人男性で29・7%。ピーク時の昭和41年の83・7%と比較すると、大幅に減少していることがうかがえる。年代別では40歳代が38・2%で最も高く。60歳以上が22・0%と最も低い。一方、成人女性の喫煙率は9・7%で、こちらも40歳代が14・8%と最も高く、最低は60歳以上の5・7%だった。
 喫煙率が低下しているとはいえ、成人男性の3割が喫煙者という点を考えると、居酒屋やバーが「売上減少に繋がる」と受動喫煙対策の強化に戦々恐々とするのは当然だろう。しかし、それはどの先進国も通ってきた道であり、パブ大国のイギリスでさえ10年前に成し遂げた。関連法案が成立すれば否でも応でも飲食店は改革を迫られる。
 たばこの煙に悩まされない「スモーク・フリー」の権利は世界の流れだ。飲食店も喫煙者も「お酒とたばこはセット」との思考から脱却することが求められている。ただ、対策強化に前のめりの厚生労働省に対し、自民党内部では「厳しすぎる」と骨抜きにしそうな議論も出ている。

| | トラックバック ( 0 )

2017年01月27日

困った時こそ互いを気遣う心

 今週の23日から25日にかけての積雪は湖北地域よりも湖東地域に深刻な被害をもたらした。積雪に不慣れな彦根市内は幹線道路がマヒ。商業施設「ビバシティ彦根」近くの県道高架が凍結のため通行止めになったり、学校給食やごみ収集が中止されたりと市民生活は大混乱となった。
 いかに素早く除雪できるかが首長の評価に直結する雪国の自治体は除雪対策に神経を尖らす。長浜市の場合は今年度、雪寒対策費として5億3480万円の予算を組み、旧市町単位で担当職員を組織。今週の積雪でも除雪はスムーズだった。今年度からは除雪車にGPSシステムを取り付け、除雪車の運行管理の効率化に取り組んでいる。
 彦根市の除雪費用はわずか700万円。これは過去の実績から弾き出した額で、除雪費用がかさめば補正予算を計上して対応する。今回の積雪で彦根市役所には市民からの苦情の電話が鳴りっ放しで、滋賀夕刊の彦根版「しが彦根新聞」によると、「車が動かない」「長浜や米原は除雪ができているが、なぜ彦根はできない」「除雪車のどけた雪が自宅前にあり邪魔」などの声が数百件寄せられたという。
 一方で、雪道を横断しようとしていた高齢女性に妊婦が声をかけて手押し車を持って一緒に渡り始めたところ、ごみ収集車の作業員が車を降りて2人の横断を手伝ったという話も紹介している。雪に不慣れな街に50㌢を超える積雪があったのだから市民も市役所も混乱するのは当たり前で、こういう困った時こそ互いに気遣う心を大切にしたいものだ。
 さて、大雪で大混乱の彦根市だったが、外国人観光客にとっては嬉しいハプニングだったようだ。ちょうど大阪に訪れていた台湾人観光客は、国宝彦根城が雪化粧しているとのニュースを見て、大雪の中わざわざ彦根城を訪れた。長靴の準備もないまま、天守前広場まで登り、雪に埋もれた彦根城を写真にパチリ。雪を見るのは初めてで、空に向けて口を開け「雪を食べた!」と大はしゃぎだった。

| | トラックバック ( 0 )

2017年01月25日

公共施設の「始末」

 長浜市が公共施設の廃止や民間への譲渡などの方針を定めた個別施設計画案を策定し、目下、市民から意見を募っているが、地方自治体は人口減少が加速する中で身の丈に応じた規模への縮小が求められている。特に1市8町によって誕生した長浜市は旧町から引き継いできた多くの公共施設を持つが、いつまでも市がすべてを抱えるのではなく、上手に「始末」してゆく必要がある。市の定めた公共施設総合管理計画によると今後40年間の公共建築物の更新費用の総額は1331億円にのぼるが、投資可能な金額は885億円に過ぎない。差し引き446億円の財源不足が発生する。これを解消するためには公共施設の削減が欠かせない。
 公共施設は高度経済成長期、人口増加に対応するため数多く造られたが、今後の更新時期を迎えることから、多くの自治体が長浜市と同様に公共施設の削減計画を立てている。課題は住民との合意形成だろう。住民が公共施設を地域のシンボルや「顔」としてとらえたり、愛着を持っていたりするから、廃止されることによる喪失感や行政サービス低下の心配を抱く。その点は自治体による丁寧な説明が欠かせない。
 公共施設の中でシンボリックなのは市役所庁舎。目下、市長選が行われている高島市では新庁舎の整備を巡って北部と南部の地域間対立が生じている。12年前の5町1村合併の際の協定では旧今津町に新庁舎を建てることが決まっていたが、現市長は財政上の問題から旧新旭庁舎を改修することを公約に掲げ当選。住民投票で賛成多数を得たうえで、改修を進めている。旧今津町の住民らは合併協定に基づいて旧今津町に新庁舎が建設されず、精神的苦痛を被ったとして市に対する損害賠償訴訟を今月10日、大津地裁に起こしている。
 さて、今回の市長選は再選を目指す現職の福井正明氏(65)に新人で前市議の熊谷もも氏(40)が挑む一騎打ちとなっている。財政的見地や人口減少の観点から市庁舎問題を含めた公共施設の統廃合や改修に取り組んできた福井氏に対し、熊谷氏は公共施設の合理化に「待った」をかけ、市民の手による活用を訴えている。市民の財産である公共施設の将来を役所の事情だけで決めるのであれば市民が反発するのは当然であるが、公共施設を自治体に頼ることなく市民の手で運営することも今の時代に求められる知恵だ。

| | トラックバック ( 0 )

2017年01月23日

積雪と日本海の関係

 今冬、2回目となる積雪が目下、滋賀県を直撃中で、湖北地域も雪景色となった。日本の原風景の一つである雪景色は外国人観光客に人気で、積雪情報を事前に察知しては景勝地でカメラを構える外国人が多いそうだ。
 日本は緯度が比較的低いにもかかわらず、積雪量の多い国として知られる。日本海側では平野部でも2〜3㍍の積雪量に達することがある。冬になれば北半球の広範囲で積雪が見られるかというとそうではなく、平野部でもこれほど積雪があるのは世界的に珍しい。
 1998年の冬季オリンピック会場となったのは長野だが、これは歴代の開催地の中でも最も緯度が低い。また、世界一の積雪量は伊吹山が1927年に記録した1182㌢となっている。
 なぜ日本は積雪量が多いのだろうか。その要因は日本海の存在につきる。日本の冬は、その気圧配置「西高東低」に見られるように、ユーラシア大陸で形成されたシベリア高気圧から吹き出す冷たい風が日本に寒波をもたらしている。ユーラシア大陸からの冷たい風は、日本海で大量の水蒸気を吸い上げ、日本の山脈にぶつかって上昇気流となり、雪雲が発生するわけだ。
 もし、日本海がなければ積雪はほとんど見られなくなるが、代わりに乾燥した寒風がそのまま日本を襲うことになるため、シベリア並みの酷く冷え込んだ冬となる。
 積雪は日本を過酷な寒さを防いでくれる代償—。そう考えれば、雪かきのスコップにも力が入る?

| | トラックバック ( 0 )

2017年01月20日

手詰まりの日韓関係

 竹島の領土問題と並ぶ、日韓の懸案事項、慰安婦問題は2015年12月の日韓合意により「最終的かつ不可逆的に解決する」はずだった。
 合意に基づき、日本政府は昨年8月、元慰安婦支援財団に10億円を拠出した。そして元慰安婦への現金支給が着実に進んできた。
 一方、ソウルの日本大使館前に設置されている少女像(慰安婦像)については、大使館の安寧・威厳の維持の観点から韓国政府が「適切に解決する」との約束だった。しかし、移転・撤去されないばかりか、昨年末には新たに釜山の日本大使館前にも設置された。合意を取り付けた朴槿恵大統領が事実上の失脚状態となっている韓国政府は、設置を求める市民運動や規制するサイドの自治体をコントロールできないでいる。
 日韓合意をないがしろにする約束反故に、安倍首相が直ちに駐韓大使と釜山総領事の一時帰国や、金融危機時に通貨を融通し合う通貨スワップ協定の協議中断を発表したのは、真正面から抗議を示す姿勢として当然の措置だった。
 なぜ、韓国側が合意を守らないのか、多くの日本国民が思うところであろう。朴大統領の不人気と今回の失脚が直接的な原因だが、根本的には日本政府が戦争や慰安婦について謝罪していないと韓国国民の多くが考えていることによる。
 例えば、安倍首相が昨年10月の衆院予算委員会で、元慰安婦支援財団が求める謝罪の手紙について「毛頭考えていない」と答弁したことに、韓国メディアが大いに反発した。日本を戦争や慰安婦問題について「反省」も「謝罪」もしない「やっかいな隣国」などと表現するメディアもある。そのような声に押される格好で政府が手をこまねいているのが実情だ。うっかり少女像に手を付ければ、先の釜山市の地元区長のように売国奴扱いを受けかねない。
 振り返ると、朴大統領も就任直後から歴史に固執し、「加害者と被害者という立場は1000年経っても変わらない」などと演説していた。永遠に被害者だと言い募る韓国を相手に、日本が落としどころを見つけられる未来は来るのだろうか。
 さて、今後、韓国では大統領選がある。「反日」が是である以上、誰が大統領になるにせよ、日韓合意の破棄は避けられない。それもまた韓国の選ぶ道であろう。日韓の未来志向の関係の構築は再び振り出しに戻ることになるが、韓国側が何らかのアクションを起こさない限り、日本は振り上げた拳を降ろすことができない。大統領選に向けて韓国の与野党ともに日本に譲歩するような姿勢は見せられず、双方、いよいよ手詰まり。

| | トラックバック ( 0 )

2017年01月18日

中東戦争の火種

 20日、米国にトランプ大統領が就任する。「米国第一主義」の経済・通商政策を掲げる同氏を米国民が選挙で選んだわけだが、米国が自国だけに有利な政策を次々と打ち出すことで、貿易相手国が一方的に不利となるようであれば、相手国も報復的な保護主義を取らざるを得ない。そうなれば、主要国で保護主義の連鎖が広がり、国境を超えたグローバルな経済活動が萎むことになりかねず、従来の自由貿易のルールが根底から覆ることになるかもしれない。
 日本も対米黒字削減や農業市場の開放など厳しい要求を突き付けられる恐れがあり、日本の政府・企業はその変化に対応することが求められる。
 経済に加えて、心配なのは中東政策ではないだろうか。中東は今、シリアやイラクでのISの暗躍が課題となっているが、両国の内戦に加え、イエメンでの紛争も、イスラム教スンニ派の大国・サウジアラビアと、シーア派の盟主・イランの代理戦争となっている。
 そこに新たな火種となるは、トランプ氏がイスラエルのエルサレムに米国大使館を置くことを表明していることだ。イスラエルは1967年の第3次中東戦争でエルサレム全域をヨルダンから奪取。国際社会はエルサレムを「首都」とするイスラエルの主張を認めず、各国は主要都市のテルアビブに大使館を置いている。アメリカの歴代政権も中東の外交・安全保障上の問題から、エルサレムに大使館を置くことを見送ってきた。しかし、トランプ氏はイスラエルの首都はエルサレムであると公言し、大使館移転を表明している。
 万一、実行に移せば、周辺国の反発は避けられず、特に中東戦争とその後のイスラエルによる入植政策によって住む場所を失ったパレスチナ難民の怒りは頂点に達しよう。2000年にイスラエル首相がエルサレムにある「神殿の丘」を訪問した際には、パレスチナ難民による大規模な蜂起が発生している。
 隣国ヨルダンは、そのパレスチナ難民と子孫が国内人口の過半数を占める。目下、親イスラエルの政権が敷かれているが、パレスチナ難民の蜂起によってこの政権が倒れるようなことがあれば、中東戦争の悪夢が再来することとなる。
 中東戦争が日本経済に及ぼす打撃は記すまでもないが、このほかトランプ氏の台湾政策の如何によっては極東の安全保障にも緊張が生まれる。米国がオバマ政権の下、「世界の警察」を辞めて8年間で、国際社会は不安定になった。米国第一主義を掲げるトランプ氏の就任で、その不安定化に拍車がかかることは避けられそうにない。

| | トラックバック ( 0 )

2017年01月16日

阪神大震災から22年

 あす17日は阪神淡路大震災が起きて22年となる。関連死も含めると約6000人の犠牲者を出したあの未曾有の大震災は過去のものになりつつある。今の新成人は震災以降に生まれ、神戸市では職員の52%が震災後の入庁だという。
 当時、20歳の小生は神戸で震災に遭い、下から突き上げるような衝撃は今も体が忘れていない。幸い住んでいたマンションに大きな被害はなかったが、部屋は家具や家電が倒れ散乱。電気、ガス、水道、電話のすべてが麻痺した。ラジオを持っていなかったことから情報が入手できず、どこが震源で、どれだけの被害が発生しているのか、まったく分からなかった。電気が間もなく復旧し、テレビに映し出された被災地の映像に愕然としたものだった。友人は住んでいたアパートから焼け出されていた。
 水道やガスの復旧は遅く、鍋を手に給水の列に並んだ。食料調達のために近くのスーパーを訪れると、買い物客が殺到し入店制限となっていた。やっと入店できても棚は空っぽだった。
 大学は4月まで休講となり、学友はボランティア活動や復興アルバイトに精を出したり、実家に帰ったりとそれぞれだった。小生は液状化現象で泥にまみれたポートアイランド内の工場で、泥を掻き出すアルバイトに従事するなど、大学生活の大半を、復興の槌音が響く神戸と過ごした。
 6年前、東日本大震災が発生し、すべてを海に引き込む津波の恐ろしさに愕然とした。日本に住む以上、我々は震災から逃れようがない。いかにして被害を減らすのかは、過去の震災を体験した先人の知恵に学ぶしかない。
 滋賀も大地震と無縁ではない。明治42年(1909年)には湖北地域を震源とするマグニチュード7・9の姉川地震が発生し、県内では死者35人、全壊家屋972戸の被害が出た。
 毎年のことではあるが、震災の発生した日を一つの節目として、家族やご近所で災害への備えを話し合ってほしい。

| | トラックバック ( 0 )

2017年01月13日

カネで買う歓心

 東南アジア歴訪中の安倍首相がフィリピンへ1兆円規模の経済協力を表明した。ドゥテルテ大統領が注力する違法薬物の取り締まりを支援するため、更生施設の整備や人材育成に協力すると同時に、慢性的渋滞に悩まされている首都マニラのインフラ整備など、政府開発援助(ODA)や民間投資を含めて今後5年間で1兆円の投資を行うというものだ。
 安倍首相の狙いは、海洋進出を進める中国を念頭に、南シナ海の安全保障のためのフィリンピンとの連携強化。「法の支配や紛争の平和的解決」を強調する安倍首相に対し、ドゥテルテ大統領は「あらゆる分野で日本を支持する」と応じた。だが、これが1兆円支援への見返り発言となると、その効果は怪しい。
 というのも、中国は昨年10月、フィリピンに2・5兆円の経済支援を行うことを表明し、その引き換えとして、ドゥテルテ大統領は南シナ海で抱える中国との領有権問題を棚上げすると応じた。
 ドゥテルテ大統領が日本、中国両国を天秤にかけ、自国に有利な支援策を引き出そうというしたたかさは、大国に翻弄されてきたフィリピン外交の知恵ではあるが、札束で頬を叩くようなカネ勘定の外交合戦では日本の分が悪そうだ。
 安倍首相はこのあと、オーストラリア、インドネシア、マレーシアで各国の首脳と会談し、南シナ海問題での連携を確認する方針だが、そこでも何らかの経済支援が表明されることとなろう。
 少なくない国民が感じていることは安倍首相が外遊のたびに、様々な名目で金銭的支援を表明することだ。昨夏はアフリカ支援のために民間資金も合わせて3年間で3兆円を投じる方針を明らかにしているし、外遊ではないが年末にはロシアのプーチン大統領との首脳会談で3000億円の経済協力を決めている。必要不可欠な支援や企業活動の呼び水となる投資もあろうが、外遊のたびにカネを配って各国の歓心を買う外交では、カネの切れ目が縁の切れ目になりかねない。

| | トラックバック ( 0 )

2017年01月11日

正月料金への苦情

 このお正月、長浜八幡宮に初詣に出かけ、車をすぐ近くの旧市役所本庁跡地の駐車場に停めた。普段の駐車料金は1時間100円で、24時間最大料金が200円と非常に良心的だが、正月は違った。初詣を50分程で切り上げたが、駐車料金は1200円になった。
 看板では12月31日から1月4日までを「特別料金期間」として15分300円と告知し、「最大料金適用なし」と表示していた。1時間当たりの利用料は1200円になり、もし24時間利用すれば2万8800円と、普段の144倍という恐ろしい事態となる。
 この看板を見落として普段どおりの料金設定と勘違いしていたら大変なことになると思っていたら、やはり一部の利用者が特別料金に気付かず、年末年始に大きな出費を強いられたようだ。
 滋賀夕刊にも複数の読者から「あまりにもえげつない金額設定だ」との声が入り、ある男性は「今までが1時間100円(1日最大200円)で営業してきた事実があるので、表示さえすれば突然桁違いに高額な料金に変更しても問題ないのか疑問に思う」と指摘し、「騙し討ちに遭ったというのが正直な感想」と怒り心頭のようす。この男性、日ごろから出勤時の駐車場として利用しており、仕事初めの1月4日に停めた結果、1万円近くを支払うはめになった。「市が貸し出している土地だから、安心感があったのに」と漏らしていた。
 駐車場を管理・運営する大阪市内の業者に問い合わせたところ、料金は年末年始の需要に合わせた値段設定で、告知も1週間以上前から行っていたと説明。また、昨年の年始、参拝客が駐車場に殺到したためゲートを開けっ放しとする運営を余儀なくされたことから、今年は混雑緩和のためにも料金を上げる必要があったという。
 さて、この駐車場は本庁跡地の暫定的活用のため市が貸与している。市が跡地活用にあたって定めた「長浜市役所本庁跡地貸付実施要領」では、料金設定について「周辺駐車場との均衡に配慮した料金設定とし、長浜市と協議をしてください」と明記しているが、市によると業者側から協議はなかったという。業者側は長浜曳山まつりなど市内で行われる行事に合わせて駐車場を無料開放したり、料金を据え置いたりするなど協力してきたとして、今回の特別料金設定に理解を求めていた。
 初詣客を当て込んで神社周辺の駐車場料金が年始に跳ね上がるのは長浜に限らず、全国各地で見られる現象だ。また、「最大料金」が設定されていない駐車場も少なくない。利用する際にはくれぐれも注意したいところ。

| | トラックバック ( 0 )

2017年01月06日

高齢者定義の見直し

 医療の進歩や食生活の充実で健康寿命が延びている今の時代、高齢者の定義を65歳以上から75歳以上へと引き上げて、就労やボランティアなど社会参加を促すべき—。日本老年学会などは5日、高齢者の定義を75歳以上に見直すことを求める提言を発表した。65〜74歳を新しく「准高齢者」と位置づけた。
 近年、元気な高齢者が増え、趣味やスポーツ、ボランティアなどでシルバー期を謳歌している。70歳、80歳でも職場の第一線で活躍している方も多い。厚生労働省の推計によると、健康寿命は男性で平均71歳、女性で平均74歳となり、いずれも70歳を上回っている。また、同省が60歳以上を対象に何歳ごろまで仕事をしたいか聞いたところ、「働けるうちはいつまでも」が28・9%、70歳までが16・6%、75歳までが7・1%、80歳までが2・7%との結果だった。過半数が仕事を続けたいと思っている。
 学会などでは高齢者の定義の見直しを目指して、1990年代以降の高齢者の身体・知的能力、健康状態に関するデータを分析したところ、ここ10〜20年で5〜10歳程度若返っていることが分かったそうだ。
 このような提言が出される背景には、少子化によって減少する若い労働力を補完するために、元気な高齢者たちに社会を支える側に立ち続けて欲しいとの願いが込められているのだろう。
 ただ、心配事は年金支給年齢。厚生年金の支給開始年齢は昭和17年の制度発足当初は55歳だったが、段階的に引き上げられて現在は65歳となっている。もし、高齢者の定義を75歳以上にすれば、年金の支給年齢がさらに引き上げられるのではと危惧することになろう。提言はこの点にも触れ、支給年齢の引き上げなどに結びつけないよう求めている。
 日本では多くの企業が定年制を取り入れているため、年齢到達と同時に退職し「高齢者」の仲間入りを余儀なくされるが、海外では定年制のない国もあり、体力・気力のある高齢者が社会に参加し続けている。
 年齢だけで線引きして社会の第一線から引退するのではなく、体力・気力が充実し、希望すれば65歳以上も社会を支える側にまわる。こんな制度作りが超高齢化社会を迎える日本の喫緊の課題ではないだろうか。

| | トラックバック ( 0 )

2017年01月04日

湖国で相次ぐ市長選

 元日の長浜八幡宮は初詣の参拝客が参道に長い列を作った。近くの路上に、参拝客にあいさつする上野賢一郎衆院議員の姿があったので「今年は早い段階で総選挙がありそうな気配なんですか?」と話しかけたところ、「毎年恒例の新年のあいさつです」とのことだった。安倍首相は今年早期の解散・総選挙の可能性を否定しているが、衆院議員の任期4年の折り返しを過ぎたことから、今後、総選挙の話題がことあるごとに噴出しそうな気配だ。
 「自民一強」というより「安倍一強」の国政は、野党第一党の民進党の存在感の無さも応援して、比較的安定している。一方、海外は同盟国・米国にいよいよトランプ政権が誕生し、この政権と安倍政権がどのような関係を構築するかによって、日本の経済や国防の将来に穏やかでない影響を与える。中国の領土的野心の拡大、韓国の大統領弾劾審判、北朝鮮の核兵器問題、そしてEUの不安定化も含め、日本の外交に隙を見せることができない1年となる。
 湖北地域では2月19日に米原市長選があり、今のところ3選を目指す現職の平尾道雄氏に現職市議の松崎淳氏が挑む構図だ。知名度、組織力ともにリベラル系の平尾氏が上回り、一匹狼的存在の松崎氏がどう立ち回るのかが注目される。保守・自民系は候補を立てられず、その原因を2014年4月の県議会議長選で表面化した赤堀義次氏と辻村克氏(いずれも米原市選挙区の元県議)の確執に由来すると推測できるが、国政で一強の自民も地方では首長候補さえ立てられないことに、人材不足を裏付けている。
 その隣の彦根市では4月に市長選。こちらは毎回、複数候補が入り乱れる激戦で、今のところ現職の大久保貴氏に、元教育委員で元毎日放送記者の田原達雄氏、前市教育長の前川恒廣氏が挑む三つ巴の構図。
 一方、高島市では、今月29日に市長選が行われる。現職の福井正明氏に、無風選挙を阻止すべく市議の熊谷もも氏が立ち上がり、一騎打ちの様相。
 さて、長浜市は来年2月に市長選を迎えることから、今年の夏か秋以降にも藤井勇治市長の去就を含め、候補者の模索が水面下で動き出すのではないだろうか。

| | トラックバック ( 0 )


しが彦根新聞
滋賀夕刊電子版
滋賀夕刊宅配版
滋賀夕刊デジタルトライアル
“新聞広告の資料請求、ご案内はこちらから"
 
長浜市
長浜市議会