滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



アメリカの病巣

 LGBTという表現がずいぶんと定着した。「レズビアン」(女性同性愛者)、「ゲイ」(男性同性愛者)、「バイセクシュアル」(両性愛者)、「トランスジェンダー」(心と体の性の不一致)の頭文字をとった造語で、一般的に性的少数者を表現する場合に用いられる。
 世の中にどれほどの性的少数者がいるのだろうか。博報堂DYグループのシンクタンク、LGBT総合研究所が全国の20〜59歳の10万人を対象にしたインターネット調査では、有効回答8万9366人のうち、LGBTに該当する人は5・9%(レズビアン1・70%、ゲイ1・94%、バイセクシャル1・74%、トランスジェンダー0・47%)という結果だった。ここに「無性愛者」(他者に性的指向を持たない層)を含めると性的少数者は8・0%になるという(6月1日、同社発表)。
 12・5人に1人は性的少数者という調査結果はにわかに信じがたい。12万人規模の長浜市民に置き換えると9600人もが該当することとなるからだ。ただし、彼ら彼女らが偏見を恐れてカミングアウトしていないだけかもしれない。
 そんなLGBTを標的にした米国史上最悪となる銃撃事件が12日未明、フロリダ州のナイトクラブで発生した。同性愛者を憎悪する男が軍事用ライフルなど複数の銃器で犯行に及んだもので、死者50人、負傷者53人にのぼっているという。
 さて、容疑者の男は両親がアフガニスタンからの移民で、自身はニューヨーク州生まれの米国籍だった。「ISに忠誠を誓った」ともされるが、問題なのは犯行に使われた銃器が合法的に購入したものだということだろう。
 銃乱射事件はアメリカをむしばむ病魔であり、もしISに感化された狂信者が無差別テロを起こそうと思えば、銃器店に足を運べばよい。
 性的少数者のために結婚を合法化するなど、「人権」の名の下に世界をリードするアメリカだが、銃規制だけはどんな悲惨な事件が起きようとも、どれだけ命が失われようとも進展しない。

2016年06月13日 16:19 |


過去の時評


しが彦根新聞
滋賀夕刊電子版
滋賀夕刊宅配版
滋賀夕刊デジタルトライアル
“新聞広告の資料請求、ご案内はこちらから"
 
長浜市
長浜市議会