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しつけと家庭教育

 北海道の山林で5月28日夕から行方不明となっていた小学2年生の男児がきょう3日朝、無事に保護された。発見された場所は陸上自衛隊の演習場で、男児は行方不明となった28日の夜に歩いて演習場内の小屋に辿り着き、雨をしのいでいたという。この6日間、警察、消防、陸上自衛隊など延べ900人以上が捜索したが発見できず、きのう2日、合同捜索本部を解散し規模を縮小していた。
 さて、男児が山林で行方不明となったきっかけは両親が「しつけ」と称して山林に置き去りにしたことだ。両親は当初、「山菜採り中にはぐれた」と嘘の説明をしていた。この両親の言う子どもを山中に置き去りにする「しつけ」は子を大切に思う愛情の裏返しなのか、それとも激情に駆られたものなのかは不明だが、「しつけ」を理由に子どもが殴り殺されたり、衣装ケースに入れられて窒息死したり、という不憫な事件はなくならない。
 子どもを死に至らしめる「しつけ」は犯罪行為であり論外だが、どのような「しつけ」が正しいのか。子育てに悩む親にとって、それは解のない問いかもしれない。
 先日、配布された長浜青少年センターだより「ともしび」に掲載されていた「子どもを非行に走らせる一〇箇条」と題した記事が気になった。長浜署の有川昭博署長の原稿で、未成年の非行の要因を家庭とし「子どもを非行化させるコツ」として、逆説的子育て論を記している。
 例えば「欲しいと言ったら何でもすぐ買い与えよ」「子どもの間違いや失敗は理由を問わず叱り飛ばせ」「お金こそ人生のすべてであると身をもって教え込め」「子どもの前で常に法律、警察、学校、役所の悪口を言い、社会の決まりや公共機関への敵意を植え付けよ」など。
 これはある少年院が発表し、十数年前の新聞コラムで紹介されたそうだ。有川署長は青少年の健全育成の基盤は家庭にあるとし、「大人のエゴに走ることなく、いつも愛情をもって少年に接したい」と原稿を締めくくっている。

2016年06月03日 16:18 |


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