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2016年04月27日

野党共闘の効果は?

 民進党と共産党を軸とした野党共闘がどれほどの効果を生み出すのか。その試金石となった24日の衆院北海道5区の補選は与党・自民党が競り勝った。
 補選は町村信孝・前衆院議長の死去に伴うもので、町村氏の次女の夫である和田義明氏が後継候補として立候補し、これに野党共闘の最初の統一候補となった社会福祉士・池田真紀氏が挑んだ。
 結果は和田氏が13万5842票を獲得し、池田氏に1万2000票余りの差を付けての当選となった。
 自民党重鎮のお膝元での補選に当初は和田氏の圧勝が予想されていたが、池田氏が追い上げて接戦となった。
 では、野党共闘の効果はどうであったのか。小生は「効果はありだが、足し算とはいかない」と分析した。
 2014年の衆院北海道5区の得票率を分析すると、自民・町村氏50・9%、民主候補36・8%、共産候補12・2%だった。民主、共産は自民に大きく水をあけられているが、民主、共産の得票率を合わせると49・0%となり、町村氏に大きく迫ることができる。
 そして、今回の野党共闘の結果は、和田氏52・4%、池田氏47・6%だった。野党共闘によって池田氏が和田氏に迫ったが、2014年の得票率と比べると差が広がった。「1+1=2」とはならない点に、野党共闘の課題が見えてきそうだ。
 さて、今夏の参院選。滋賀県は民進党現職の林久美子氏に自民新人の小鑓隆史氏が挑戦する。下馬評では林氏が有力で、さらに共産が選挙区候補を立てず、社民とともに林氏を推す。野党共闘によって必勝態勢を目指している。
 しかし、この民進と共産の連携が、後々の衆院選での野党の飛躍につながるのか、それとも足かせとなるのかは未知数だ。現段階では民進執行部は衆院選での共産との連携に否定的だ。政権選択を問う選挙で、政策が違いすぎる共産との共闘は難しいとの判断からだが、参院選で共闘しながら衆院選で共闘しない、という点は有権者の目には不可解に映る。
 万一、衆参同日選挙となれば、それこそ有権者に説明がつかない。民進党にとって共闘はもろ刃の剣と言うべきか。

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2016年04月25日

燃費表示こそ見直しを

 クルマ選び、特に軽自動車を買う際は、そのデザイン性や走行性に加え、燃費性能が判断材料となる。その燃費について消費者はメーカー表示を信用するしかないが、三菱自動車が自社製の軽自動車の試験データを不正に操作し燃費を偽っていた問題は、日本の燃費表示のあり方に一石を投じることとなる。
 不正のあった該当車は2013年6月から生産している「eKワゴン」「eKスペース」と、日産自動車に供給している「デイズ」「デイズルークス」の計4車種。
 日産自動車が軽自動車の開発にあたり、燃費を測定する上で欠かせない走行抵抗値(主にタイヤの転がり抵抗と空気抵抗)を調べたところ、三菱自動車が国土交通省に届け出ている数値と実際のデータにかい離があり、三菱自動車に確認を求めたことで不正が明らかになった。
 三菱自動車は開発部門の60代の元部長の指示で不正が行われたと説明しているが、元部長の交代以降も不正が続いたことから、組織的な関与の可能性は拭えない。
 三菱自動車の不正が許されないことはもちろんだが、最終的に燃費性能にお墨付きを与える国土交通省も問題なしとは言えない。燃費性能の検査は自動車メーカーから提出される抵抗数値に基づいて行っているが、メーカー提出の数値に不正操作の可能性がある以上、性善説による検査方法を改めるべきであろう。
 また、今回の不正とは別の問題だが、カタログ記載の燃費と実際の走行の燃費にかり離が大きいという現実も改めたい。燃費が良いとされる車では、実際はその7〜8割程度の燃費性能ではないだろうか。もちろん、信号の多い都市部、坂道の多い山間部、クルマの少ない田舎などといった利用環境やエアコンの使用などによってその燃費性能は変化するが、少なくともカタログ記載通りの燃費走行は非現実的だろう。
 米国では実際の使用環境に則した燃費検査により、実際の使用とかい離のない燃費性能を表示している。
 燃費性能を国土交通省もグルになって「不当表示」し、消費者に誤解を与える今の制度は、早急に改めるべきだ。

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2016年04月22日

観光情報発信に工夫を

 日本政府観光局(JNTO)によると、3月の訪日外国人旅行者数は前年同月比31・7%増の200万9500人で、単月として初めて200万人を超え、過去最多となった。
 中国、台湾、韓国、香港の東アジアが全体の67・8%を占め、以下、欧米豪が14・3%、東南アジアとインドが13・3%だった。
 急増する外国人観光客に、都市部の宿泊施設は軒並み満室で、出張のサラリーマンからは「ホテルがとれない」「ホテル代が高い」と悲鳴があがっている。
 さて、急増する外国人観光客を呼び込もうと、長浜市が初めて外国語の観光パンフを作成した。従来は英語のパンフさえなかったというから、外国人向けの観光施策の遅れが心配されているが、先日、湖北地域の行政や経済界などがタッグを組んで「北びわ湖国際観光推進協議会」を設立したところでもあり、今後の挽回に期待したい。
 外国人観光客は団体ツアー客でもない限り、多くの場合、インターネットで下調べする。このため、英語や中国語、韓国語での情報発信が欠かせないが、長浜観光協会などが運営する公式サイトは英語対応のみ。他言語は目下準備中という。
 ホームページを作っても見てもらえなければ意味がない。例えば、米国のグーグルやヤフーで「日本 長浜」を検索してもこの公式サイトが1ページ目にヒットすることはない。外国人観光客が利用する「トリップ・アドバイザー」など口コミサイトはヒットするが、湖北地域の観光情報は断片的だ。
 遅れに遅れている外国人向けの情報発信だが、今秋には長浜曳山まつりがユネスコ世界無形文化遺産に登録される。これを機に、外国人観光客が魅力を感じる湖北地域の観光とは何なのか、情報発信はどうあるべきなのか、考えたいものだ。

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2016年04月20日

清正が築いた熊本城

 秀吉の家臣で、賤ヶ岳七本槍に数えられる戦国武将・加藤清正は1588年に肥後北半国の領主となった。肥後は「国衆」と呼ばれる土豪がひしめき、長引く戦乱で荒れ果てていたが、清正が治山治水、新田開発などに力を入れ、南蛮貿易にも乗り出したことで治安、経済が安定。領民からは神様のように慕われ、今でも熊本人は清正のことを「せいしょこさん」と親しみを込めて呼び、その善政を「せいしょこさんのさしたこつ(清正公のなさったこと)」と称えるそうだ。
 その清正が茶臼山に築いたのが熊本城。中世の山城を取り込むように築いたその居城は、城郭の周囲が約9㌔、長さ約240㍍の長塀、櫓49、櫓門29を数える壮大な城だった。残念ながら、明治期以降に建物が次々と壊され、西南戦争では戦場となったため天守閣や本丸御殿も消失した。それでも「清正流」と呼ばれる石垣は残り、後に御殿、天守、五階櫓などを再建し、今では日本三名城として称えられる。
 熊本市では熊本城の最大の特徴である石垣を次世代に伝えるため、毎年、計画的に傷んだ石垣の積み替え工事を行ってきた。また、1998年から熊本城の復元事業を続けてきた。
 しかし、今回の大地震によって、石垣は全体の3分の2が崩れ、修復には20年、30年という歳月と、100億円を超える資金が必要になるという。
 熊本の復興はこれからがスタート。22日には熊本市の災害ボランティアセンターが開設される見通しとなった。当面は災害要援護者(高齢者や障害者ら)の住宅の片付け、清掃などを担うこととなる。他の被災自治体でも今後、ボランティアセンターが開設されることとなり、東日本大震災の被災地と同様に、息の長い支援活動が求められる。
 家族や住む家を失った被災者の辛苦に寄り添い、復興の手助けになるよう義援金やボランティアで連帯の思いを届けたい。そして、せいしょこさんが築いた熊本城が復興のシンボルとして早く再建できるよう、有縁の地から温かく見守りたい。

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2016年04月18日

地震への備え万全か

 熊本、大分の両県で14日から続いている地震で、家屋の倒壊や土砂崩れによって42人が犠牲となった。さらに7人の行方が不明という。住宅の損壊は2400棟を超える。
 避難者は一時20万人に達し、現在でも11万人にのぼる。余震が相次ぎ、14日以降に観測した震度1以上の地震は478回。いつまでも揺れが続く中、被災者の疲労がたまっている。
 被災地は電気、ガス、水道といったライフラインが途絶し、道路が寸断。さらに現場指揮の混乱などで支援物資の搬入・搬出が滞り、被災者の手に行き渡っていない。阪神淡路大震災や東日本大震災といった過去の教訓を生かし、早急に効率的な支援態勢を構築してほしい。
 さて、21年前の阪神淡路大震災では昭和56年以前の古い耐震基準の住宅に被害が集中したことから、国は耐震改修促進法を制定して住宅の耐震化を進めてきた。
 今回の地震では熊本県益城町を中心に古い木造住宅で大きな被害が発生しており、住宅の耐震化に向けた取り組みが改めて求められそうだ。一方で、学校や体育館など耐震化が施されている施設の倒壊は確認されておらず、避難施設として機能している。
 長浜市の場合、幼稚園、小学校、中学校はすべての耐震化が完了している。ただし、住宅は全4万2300戸のうち耐震化が図れているのは3万0610戸で、耐震化率は72・4%に止まる(平成27年度末)。平成20年策定の長浜市耐震改修促進計画では耐震化率の目標を90%に掲げ、耐震診断や改修費用の補助制度を設けていたものの、費用の問題から改修に踏み切る市民は多くない。ちなみに今年3月に策定した新しい計画では平成37年度の耐震化率の目標を95%に設定している。
 世界有数の地震国である日本に住む以上、地震は避けられず、過去の災害を教訓に備えを万全としたい。インフラ設備の耐震化は自治体や事業者の役割として、我々一般市民は住宅の耐震化、家具の固定、非常食の備蓄、近所との連携など、今一度確認を。

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2016年04月11日

共闘に大義あるか?

 今夏の参院選に向け、滋賀では民進党、共産党、社民党の3党が結束して統一候補を立てることになった。統一候補といっても民進党現職の林久美子氏以外にありえず、林氏を共産、社民が全面支援することになるのだろう。
 この3党を結束させているのは「安保法制廃止」であり、「安倍政権打倒」であるが、そもそも日米安保条約の破棄や自衛隊の解消を綱領に掲げる共産党と、一時は政権を担った民主党を母体とする民進党が連携することに有権者はどう反応するのだろうか。「小異を捨てて大同に就く」とは聞こえが良いが、仮に政権選択が問われる衆院選で野党が大躍進すれば、どのような政権が誕生するのか。民社共の連立与党で外交や防衛がまっとうに機能するのだろうか。そんな不安がよぎる。
 「安保法制廃止」「安倍政権打倒」の一点で野党共闘が誕生するさまは、かつて「政権交代」を旗印に肥大化した旧民主党を見ているようである。
 ただそのような心配は必要ない。というのも、野党共闘は今のところ参院選のみで、衆院選では実現しそうにないからだ。
 今回の野党共闘は、安保法制廃止を錦の旗に野党が団結して安倍政権を倒し、国民合連合政府を樹立しようという共産党のアイデアに由来する。その共産党の志位和夫委員長は「衆院小選挙区での選挙協力態勢の構築が急務」としているが、民進党は否定的だ。
 民進党が参院選で共産党と共闘しながら、衆院選での共闘を拒むのは、政権与党として共産党と連立を組むことが政策上、とうてい不可能だと考えているからだが、この参院選と衆院選に対する民進党の二重基準の不可解さを、有権者はどう受け止めるだろうか。

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2016年04月08日

ムヒカ氏の警鐘

 その質素な暮らしぶりから「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれたウルグアイの前大統領ホセ・ムヒカ氏が来日し、富に縛られた窮屈な生き方からの解放を訴えている。
 ムヒカ氏は2010年の大統領就任からの任期5年間、大統領公邸に住まず、首都郊外の農場で畑を耕しながら質素な生活を送った。給料の9割を貧しい人々に寄付したり、大統領専用の航空機も持たず国際会議にはエコノミークラスを利用したり、その清貧さが国民の心を打った。
 ムヒカ氏が注目を集めたのは2012年のブラジル・リオデジャネイロでの講演。「質問させてください。ドイツ人の1世帯が持つ車と同じ数の車をインド人が持てば、この地球はどうなるのでしょうか。酸素がどれくらい残るのでしょうか」「西洋の富裕社会の傲慢な消費を、世界の70〜80億人の人ができるほどの資源がこの地球にあるのでしょうか」—。こう問題提起し、消費が礼賛される今のマーケットをコントロールする必要性を説いた。自由競争で貧富の格差が拡大する世界において、真正面から資本主義を批判するそのメッセージが多くの共感を呼んだ。
 同氏は「貧しい人」について、無限の欲を持ち、お金をどれだけ持っていても満足しない人と指摘し、幸福について「愛情、人間関係、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限の物を持つこと」と話している。
 かたや、パナマ文書の流出で世界の指導者や富豪、大企業がタックス・ヘイブン(租税回避地)に設立したペーパーカンパニーによって、巨万の富をプールしていることが明らかになった。貧富の格差が拡大する中で、巨万の富を独占するだけでなく、合法か非合法かは別にしてどこまでもグレーな取引により、納税を逃れようとする点は、資本主義の醜さともいえよう。
 もちろん、資本主義と自由主義が社会に競争を生み、文明や科学を大きく前進させた。しかし、その裏でムヒカ氏の言う幸福を失った人をどれだけ生んだのだろうか。

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2016年04月06日

パナマ文書流出、租税回避に規制を

 「パナマ文書」なる内部文書が流出し、世界の指導者や著名人、大企業らによるタックス・ヘイブン(租税回避地)での資産隠し疑惑などが公となった。疑惑の一人に数えられていたアイスランド首相が5日、辞任を表明したように、海外口座の資金について、説明に窮する政治家がこれからも出てくるかもしれない。
 文書の流出元であるパナマの法律事務所モサック・フォンセカは、クライアントの依頼でタックス・ヘイブンにダミー会社を設立し、租税回避やマネーロンダリング(資金洗浄)などを支援したとされる。そこから1100万件もの文書が流出したわけで、莫大な資産をダミー会社などにプールし、課税を逃れていた企業や大富豪、政治家、資金洗浄先として利用してきた犯罪組織は戦々恐々というわけだ。
 タックス・ヘイブンを利用した租税回避はまったくの違法というわけでなはなく、スターバックスやアップルなど世界中で莫大な収益を上げている多国籍企業がタックス・ヘイブンの子会社を利用するなどして、課税を逃れた問題が過去に明らかになるなど、大企業の税金対策として利用されている。
 もともと、タックス・ヘイブンは法人税非課税などの意図的な税制によって海外企業の誘致を促し、外貨を獲得するための小国の知恵だった。しかし、企業の課税逃れをはじめ、その秘密性から資産隠しやマネーロンダリングの温床として怪しまれている。
 パナマ文書は南ドイツ新聞が入手し、国際調査報道ジャーナリスト連合と協力して世界各国の100人以上のジャーナリストが協力して裏づけ調査を行ってきた。パナマ文書からはロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席をはじめ、世界の指導者の関与が疑われ、アイスランド首相は辞任に追い込まれた。もっとも、ロシアや中国などメディアが権力の管理下にある国では大きな問題になることはないだろう。
 多国籍企業や富裕層がタックス・ヘイブンを利用して合法的に租税を回避することは、税負担の公平性の観点からも問題があり、これを機に、国際的な規制が欲しいところである。

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2016年04月04日

あんぱんの日

 きょう4月4日は「あんぱんの日」だそうだ。あんぱんを開発した木村屋が明治8年4月4日に明治天皇・皇后に献上し、「引き続き納めるように」とのお言葉を頂いたことに由来する。
 木村屋は日本初のパン屋で、明治2年の創業。初代当主・安兵衛はもともと常陸国の下級武士で、明治維新によって失業し、本家の口利きで東京の職業訓練施設で事務を手伝っていた。そこでオランダ人の屋敷でコックをしていた職人と知り合ったのを縁に、東京の芝区日陰(現在の港区新橋駅付近)に木村屋の前身となるパン屋「文英堂」を創業。その後は火災に見舞われるなどして、店舗を移転し、屋号を「木村屋」に改めた。そして、銀座が煉瓦街として再開発される最中、安兵衛と二代目・英三郎の親子が日本人に受け入れられるパンを試行錯誤して研究し、酒種酵母で発酵させたパン生地で小豆あんを包んだあんぱんを完成させた。
 このあんぱんが天皇に献上されるきっかけを作ったのは山岡鉄舟だった。政治家、思想家、剣術家として幅広い横顔を持つ鉄舟は、明治維新の前から剣術を通じて安兵衛と知り合っており、木村親子から何度もあんぱんを試食させられていた。西洋のパンと異なり、酒種で発酵させた生地であんを包んで焼き上げるという独自技術に魅せられ、「陛下に召し上がっていただこう」との話をまとめた。
 木村親子は献上にあたってもう一工夫。奈良・吉野山から取り寄せた八重桜の花びらを塩漬けにして、あんぱんの中央部分に埋め込み、季節感たっぷりに仕上げた。
 この演出が功を奏したのか、明治天皇のお墨付きを得たことを機にパンが庶民に親しまれるようになり、「郵便」「蒸気船」「軽気球」などと並んで明治初期の流行語にもなったそうだ。明治維新以降の日本の発展を支えた和魂洋才の一つとして興味深いエピソードである。

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2016年04月01日

急増する外国人観光客、日本流の「おもてなし」を

 訪日外国人観光客が急増しているというので、政府は平成32年に4000万人、42年に6000万人とする目標を掲げた。訪日外国人観光客は昨年、1974万人に達し、32年の目標としていた2000万人は前倒し達成が確実となり、気を良くした政府がより観光客の受け入れを促進することでGDPを押し上げようという狙いだ。
 さて、急増した訪日外国人のほとんどがアジア圏からで、▽ビザ要件の緩和▽円安▽格安航空路線の増加—の3点が急増の理由だ。政府は新しい目標の設定にあたり、中国、フィリピン、ベトナム、インド、ロシアの5カ国のビザ発給条件を緩和する方針だ。
 外国人観光客の増加は喜ばしいことだが、観光後進国の日本としてはその受け入れ態勢をしっかり整えたい。
 中国人観光客の「爆買い」なる旺盛な購買意欲で、家電製品店やドラッグストアは大儲けだそうだが、その影で気の毒な中国人観光客も生まれている。というのも、日本への格安ツアーに参加したものの、観光そっちのけで買い物スポットばかりを案内され、ひたすら買い物をさせられているという実態がある。
 旅行会社が格安で観光客を集め、日本の免税店やドラッグストアに客を送り込んでバックマージンをもらうというビジネスモデルだ。そういうビジネスを行う業者が案内する店がまっとうな商品を扱っているかというと怪しく、「ぼったくり」価格の商品も。
 このビジネスモデルは中国では一般的で、小生も10年程前、北京で日帰りツアーを格安バス会社に申し込んだところ、1000円を切る安さだった。しかし、帰り道は土産屋に長居を余儀なくされ、時間を無駄にした思い出がある。
 こういう観光客の気持ちを無視した怪しいビジネスモデルはこの日本に似合わない。アジア圏の観光客がますます増加するのを前に、日本水準の「おもてなし」を守るため、外国人観光客を食い物にする悪質業者を排除する対策が急務だ。

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