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一年を振り返って

 きょう28日での納刊にあたり、この1年間のニュースを振り返りたい。
 新年早々に市民を驚かせたのは官製談合防止法違反容疑で長浜市職員が逮捕された事件。全面開業して間もない新庁舎に警察の家宅捜索が入った。職員の不祥事はこの後も続いた。
 火災が印象に残った年だった。3月には湖岸の料亭旅館「浜湖月」から出火し、本館が全焼した。けが人がなかったのが幸いで、来春にも新しい施設が完成する見込み。昨年から長浜、米原両市内で発生していた連続放火事件は2月に犯人の男が逮捕された。また、自身が勤務していたラーメン店などを狙った放火魔も10月に逮捕となった。
 特殊詐欺の被害も目立った。3月に810万円、6月に1050万円、11月に900万円など、100万円を超える被害が長浜市内で7件。詐欺を誘発する電話も減ることがなかった。
 明るい話題も少なくなかった。長浜北高出身で、大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授の坂口志文氏が2月に「ノーベル賞の登竜門」とも言われるガードナー国際賞を受賞。9月のノーベル賞発表の際には生理学・医学賞の有力候補として期待が高まった。
 水球競技では、長浜北星高出身の吉田拓馬選手の所属する日本代表チームがアジア大会で優勝し、来年のリオデジャネイロ五輪への出場を決めた。吉田選手がベンチ入りを果たせば長浜市から32年ぶりの五輪出場となる。
 そして、年明けの楽しみはアメフトの日本一を決めるライスボウル(1月3日)。パナソニックと立命館大による頂上決戦に、脇坂康生選手(パナソニック)をはじめ、長浜出身の6人が出場する。
 地域課題としては気がかりだったのは、長浜高と長浜北高の統合新校「長浜北高校」の行方。校名の選定をめぐる対立を生み出すなど県教育委員会の不手際が目立った。また、長浜市は旧市役所跡地開発や豊公園再整備を計画しているが、市民の声がどれほど反映されているのか疑問に感じた。役所の理論と都合だけで進めることなく、市民の声をくみ上げる工夫が欠かせない。米原市では新しい市役所の位置が決まらないまま年を越すこととなった。坂田郡4町合併の推進のため、課題となる本庁舎の位置を棚上げしたことが発端だが、合併から10年を経過した現段階になっての議論に市民は何を思うのか。将来に禍根と負債を残さない形での決着が望まれる。
 人口減少に応じた社会構造への変革が迫られる中で登場した「地方創生」は今のところ「掛け声だけ」との印象。東京一極集中を打開するような好材料を国は提示できていない。人口減少が今後も加速度的に進むのは避けられない。若者が減り、空き家が増え、田畑が捨てられ、自治会や集落の支え合いの機能が弱まる。年末年始に家族、親族が集うのを機会とし、それらの課題を話し合ってはいかがだろう。

2015年12月28日 16:27 |


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