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学校の統廃合

 未婚、晩婚、少子化によって深刻化する日本の人口減少。総務省によると今年1月1日時点の日本人の人口は前年比約27万人減の1億2616万人で、6年連続の人口減少となっている。
 都道府県別に比較すると41道府県で人口が減少し、市区の77%、町村の88%で減少した。人口が増加したのは東京、沖縄、埼玉、神奈川、愛知、千葉の6都県のみで、東京圏への一極集中が顕著にあらわれている。
 近畿6府県で唯一、増加傾向にあった滋賀は平成26年から減少に転じた。京阪神のベッドタウンとしての割安感、大学や企業の進出が人口増加を支えてきたが、最近は働き口を求めて若者が大都市圏へ流出している。
 長浜市の人口は平成22年の市町合併時に12万6436人にいたが、今年12月1日時点で12万1080人へと、5300人余りが減少している。年間約900人が減少している計算だ。
 そこで直面するのが人口の規模や構造に合わせた施設や制度の変革だ。そして、その変革が避けられない教育施設には、住民や保護者の未来志向の判断が求められている。
 長浜市でも少子化によって学校規模が縮小し、今後は複式学級を余儀なくされる学校が増えることとなる。市教委が西浅井、余呉の両地域で構想する小中一貫教育校の創設も、少子化による学校小規模化への対策で、将来的には学校の統合を目指した動きとなる。また、木之本地域や浅井地域でもいずれ、学校の統廃合が避けられないのではないだろうか。
 昨年3月、野瀬町にあった上草野小学校は下草野小学校(当目町)との統合に伴って廃校となった。児童数の減少が深刻化する上草野小の児童の教育環境の充実を願い、保護者や地域住民が心苦しくも地元のシンボルでもある小学校の廃校を選択したという経緯がある。
 廃校は地域住民からすれば活力を奪われるような苦渋の決断ではあるが、いかに良好な教育環境を維持するのか、という視点を大切にしたい。そういう視点に立てば上草野小と下草野小の統合はモデルケースであろう。自治体は保護者や住民の願いに耳を傾け、住民は教育上、財政上の課題を学び、今後の学校の統合においても双方が思いを一致できる結論が導き出されることを期待する。

2015年12月09日 16:47 |


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