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自民安定政権の誕生(見聞録)

 参院選は大方の予想通り自民党の圧勝で幕を閉じた。改選議席121議席の内訳は自民65、民主17、公明11、維新8、みんな8、共産8、社民1、諸派・無所属3。議席数のとおり自民党の一人勝ちだった。
 これにより「衆参ねじれ国会」が解消され、安倍政権が安定的に政治を行えるようになったが、これが吉と出るのか、凶と出るのか、しばらくようすを見守りたい。
 自民党の勝因は何だろうか。各報道機関の出口調査によると、自民党を支持する有権者の多くが経済政策による景気回復を求めている。しかし、「アベノミクス」を実感している有権者は限定的で、多くが期待を込めて自民党に票を入れた。
 一方で、しっかりとした野党の不在も、自民党の一人勝ちを誘発した。
 「しっかりとした」というのは党の政見、組織力、人材が整っていることを指す。本来なら野党第一党である民主がその役割を果たさなければならないが、3年半の政権運営があまりにひどく、国民の信を失ったままだ。労組という強力な支持母体がありながらの見事な負けっぷりに、解党的再出発が不可避となりそう。
 維新とみんなは第3極政党として期待を集めながらも、浮上できなかった。組織力、人材、そして選挙協力の頓挫に原因があるが、橋下徹、石原慎太郎、渡辺喜美というリーダーの発信力だけに頼った党運営への限界も見え隠れする。
 さて、3年間の安定期間を手に入れた安倍内閣。派閥に踊らされて不要不急の内閣改造を行うことなく、経済再生、財政再建、憲法改正、TPP交渉などに腰を据えて取り組むことに期待したい。特に超高齢化社会に対応する社会保障制度の見直し、人口減少社会の到来に備えた制度や構造の改革にも着手してもらいたい。安定政権だからこそ取り組める政策があるはずだ。
 一方、野党にはこの3年間で政見や組織の建て直し、構築にまい進し、万一、自民党政権が過去のように国民感覚から逸脱する国家運営を行った際、政権交代できるよう準備する必要があろう。与党への不満の受け皿が機能しないようでは、民主主義が成り立たない。

2013年07月22日 19:48 |


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