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小沢新党に関心はなし

 梅雨晴れの2日、日本列島は「小沢派離党」のニュースで沸き返った。
 時事通信は、いち早く、「小沢氏らが離党届、民主党分裂」の特報を流した。当初は衆参52人が党執行部に離党届を提出した、とあったが、その後、態度を変える議員が衆院から2人出たため、結局衆参50人(衆議員38、参議員12)の離党となった。
 偶然か、どうか、前日の7月1日は半夏生で、国民安全の日、そして仏滅だった。夏安居といって、坊さんは夏の修行の最中を迎え、季節的には梅雨の上がるころ。長浜市内では大通寺の夏安居に関連して古くから夏中さんの縁日が始まる。
 小沢新党は遅かれ早かれ、時間の問題とされていたが、いま世間には毒だみ(十薬)が花盛りだから、政界の毒がきれいになるのは望ましいと変な見方をする人もある。
 離党も小沢、新党も小沢、脚本も監督も主演も小沢1人だから、文字通り一蓮托生の小沢私党である。死ぬも生きるも一つという一心同体だから、悪因縁か良因縁かは、ご本人たちよりも国民が判定する。
 読売の6月27、28日の世論調査によると小沢新党への期待は16%で、期待しないが75%だった。
 今後の望ましい政権は、自民党中心が10%、民主党中心が5%、民主党と自民党の大連立が22%、政界再編成による新しい枠組みの政権(第3極)51%と答えている。
 小沢新党は第3極を望むだろうが、石原新党(期待する45%)の石原東京都知事は小沢とは絶対組まないと公言している。大阪維新の会(期待する56%)は府知事の松井幹事長が提携を否定している。自民党の中も反小沢色である。
 小沢新党の前途には暗い霧がかかっているが、それでも猪突猛進という言葉があるから何が飛び出すやら雲行きがどう変わるか、予断は難しい。
 ぼくは不意に「年貢の納め時」という言葉を思い出した。年貢は税金や賃借料の意味だが、税の滞納を清算する時の意から、物事を諦めなくてはならない時、と国語辞典にある。
 もう一つ思い出す言葉がある。「引かれ者の小唄」。引かれ者が平気を装い小唄をうたう意から、負け惜しみで強がりをいうことと、辞書は説明している。
 1度あることは2度、2度あることは3度というが、小沢氏は自民党を出て新生党、それから新進党、それを壊して自由党、そして民主党の代表や、幹事長も務めた。壊し屋の異名がついたが、その間の経緯の中で、巨額の政治資金をコントロールし、不動産屋と間違われる財産形成など、常に政治とカネの疑惑を受けてきたが、目下は政治資金規正法違反で強制起訴されている被告の立場。
 国会での証言や陳述を求められても口を閉ざして語らないが、政治家として信を国民に問う身であれば、灰色のまま沈黙に徹することは国民の共感は得られない。
 小沢新党が今後どう動くか、どんな戦略を展開するのか。世間はおそらく関心がないだろう。言わば役割終了であり、過去の人なのだ。【押谷盛利】

2012年07月03日 16:17 |


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