滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



2012年07月31日

政治、社会問題とテレビ

 先日、テレビで、政治や社会問題をテーマに、評論家や有名人などが議論するアホ番組を見て、あきれたことだが、国民を退屈させずにおもしろ、おかしく視聴率を高めることがスポンサーへの仁義と思っている番組制作者のいやらしさである。
 「羊頭を掲げて狗肉を売る」という言葉があるが、羊の頭を看板に出し、実際には犬の肉を売るやり方である。
 政治にしても社会問題にしても議論をするにはお座なりの格好や、その場の場当たりではなく、物事の本質に迫るところがなくてはならぬ。
 先日の番組で、小沢新党が話題になった。国民の生活が第一とか、消費税を上げる前にやるべきことがあるはず、とか、国民受けの政見を打ち出していながら、国民の支持率は極めて低く、小沢新党への期待は3%と、司会者が発言し、なぜか、なぜ期待しないのか、と議論を展開したが、多くの評論家や学識者、テレビの常時出場者などが、だれ一人明確な見解を示さず、疑問のまま次のテーマに移った。
 小沢新党がなぜ支持されないのか。期待されないのか。それをずばりと答えて国の政治をゆがめないことが、テレビの公共性であり、評論家たちよりもむしろ国民の方が賢明である。消費税反対とか、国民の生活が第一だ、といくら小沢新党首が熱弁しても国民は信じない。
 それはなぜか。ただ一つ「政治とカネ」に関する不信ではないか。
 政党を造っては壊し、壊しては造り、その権謀術数と政権欲の転々の結果、何十億円というカネの動きや不動産形成という疑惑がらみが、目下の政治資金規正法違反の被告の立場に追い込まれたのではないか。
 なぜ、評論家たちは声を大にして、「政治とカネの不信感が消えぬ以上、小沢新党への支持はない」と明確に言えないのか。
 ところで、あれほど解散を主張していた自民党や公明党がこのところ鳴りを静めて、目下の政情は自民党の連立政権瀬踏みである。
 あほらしやの鐘がなるではないか、国民は眉につばをつけてだまされないようにしなくてはならぬ。
 自民党も民主党も9月には総裁(代表)の任期満了による選挙があり、民主党は野田総理にほぼ固まっているが、自民党は暗中模索である。失点のない谷垣総裁が再選と思いきや、ノーの声が高い。ならば、誰かと問えば顔を上げているのはどれもこれもいまいちで、国民の人気をかち得るにはほど遠い。思い切った党内改革のできぬ半身不随のような老党だから、国民の期待も盛り上がらない。
 国家将来の不安にかんがみ、つまらぬ評論家まかせでなく次回以降、私見を開陳しよう。【押谷盛利】

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2012年07月30日

お家芸柔道と礼節(見聞録)

 ロンドン五輪の日本勢の成績(29日時点)は、重量挙げで三宅宏実が銀、柔道で平岡拓晃が銀、海老沼匡が銅、競泳400㍍個人メドレーで萩野公介が銅メダルに輝いた。アーチェリー女子団体も初の銅メダル。金メダルはまだない。
 サッカー予選は男子が2戦2勝、女子が2戦1勝1分けで、いずれも3試合目を待たずに決勝トーナメントへの進出を決めた。
 さて、日本のお家芸の柔道。1992年のバルセロナ大会からオリンピックの正式競技となり、2008年の北京大会までの5大会で、日本は金メダル21個を獲得している。これは日本が全競技で獲得した金メダルの6割を占める。前々回のアテネでは金メダル8個を奪取している。
 ロンドン五輪でも柔道での金メダルラッシュを期待していたが、「鉄板」と言われていた女子48㌔級、52㌔級はいずれもメダル獲得はならなかった。
 その柔道男子66㌔級の試合では、海老沼と韓国選手が戦った準々決勝で旗判定が覆る前代未聞の事態が発生した。延長戦後の旗判定で主審と副審2人が韓国選手の勝利を示す青旗を上げた。しかし、延長戦では海老沼が「有効」に近い小内刈りを放っていたことから、この判定に会場は大ブーイング。試合場全体の審判を統括するジュリー(jury・審判委員)が審判3人を集めて判定のやり直しを求めたところ、今度は海老沼の勝利を告げる白旗3つが上がった。
 勝者にも敗者にも後味の悪い判定だった。この試合に限らず、今大会では審判の「1本」「技あり」などの判定が後から覆ることが多く、選手が翻弄されている感がした。審判の未熟さが原因なのか、誤審を防ぐためのジュリーの口出しが多すぎるのか。
 他にも柔道競技で気になった点があった。「有効」や「技あり」、相手の反則などで自身がリードしている際に、緩慢な動きや消極的姿勢で時間切れを狙う対戦が目についたことだ。勝利への戦略だろうが、フェアプレー精神はどこへ行った。
 また、試合後の礼が済んでいないのに勝者がガッツポーズで駆け回り、敗者がうな垂れて座りこんでしまうことがあった。「礼に始まり、礼に終わる」との、本来、柔道が教えるべき「道」から脱線しているのではないか。
 中学校の授業でこの4月から柔道や剣道などが必修化されたのは、武道を通じて徳目や礼儀作法、形式美、様式美を身につけさせるためだった。
 その柔道がオリンピックの舞台でフェアプレーや礼節と程遠い試合を見せているのは釈然としない。柔道がオリンピック競技として国際化、スポーツ化する過程で、日本的礼節が犠牲となったのだろうか。
 グルジアやブラジル、ロシアの選手が今大会で金メダルに輝いている現実を考えると、国際舞台では柔道はもはや「道」を教える日本の伝統競技ではなく、単なるスポーツ「JUDO」なのだろうが、何か府に落ちないのは小生だけだろうか。

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2012年07月27日

五輪、笑顔のパレード楽しみ(見聞録)

 ロンドンオリンピックがきょう27日開幕する。時差が8時間あるのでテレビ観戦は睡魔との戦いとなろう。
 開会式に先立ちサッカー競技は予選が始まり、日本女子は初戦のカナダを2対1で破って幸先の良いスタートを切った。
 3大会連続の金メダル獲得が期待される北島康介選手(水泳)、ワールドカップに次ぐ初優勝を狙うサッカー女子「なでしこ」をはじめ、水泳、柔道、レスリング、体操などが気になるところか。
 五輪は古代ギリシャで行われていた祭典競技に習って1896年に始まった。五輪の提唱者、フランスのクーベルタン男爵は「文化・国籍など様々な差異を超え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって理解し合うことで、平和でよりよい世界の実現に貢献する」とその意義を語っていた。各国が覇権を争っていた帝国主義の時代にあって、スポーツを通した世界平和の提唱は意義深いものだった。
 しかし、過去の大会を振り返ると、世界情勢が絡み合って順風とは言えず、第6回(1916年)のベルリン大会は第一次世界大戦のため中止しているし、1940年に東京で開かれる予定だった第12回大会も軍部の圧力で中止に。急きょフィンランド・ヘルシンキへと会場を移して開催を準備したが、ソ連によるフィンランド侵攻で結局、中止になった。
 第14回(1948年)のロンドン大会は第二次世界大戦の責任を問われ、日本とドイツは招かれなかった。
 第20回(1972年)の西ドイツ・ミュンヘン大会ではパレスチナ武装組織「ブラック・セプテンバー」によるイスラエル選手団への襲撃事件で選手ら11人が殺害された。 
 東西冷戦下で開かれた第22回(1980年)のモスクワ大会はソ連のアフガニスタン侵攻に抗議した西側諸国がボイコットし、第23回(1984年)のロサンゼルス大会は前大会の報復として東側諸国が不参加となった。
 クーベルタン男爵の提唱したオリンピズムは大国の都合で踏みにじられてきた。
 さて、日本が初参加したのは第5回(1912年)のストックホルム大会だった。東京帝国大学の三島弥彦選手と、東京高等師範学校の金栗四三選手が陸上競技に出場し、三島選手は100㍍、200㍍で最下位の予選落ち。400㍍は予選を突破したが、疲労のため準決勝を棄権した。マラソンの金栗選手は外国人選手のペースに無理に合わせたため32㌔で倒れた。日本が世界の壁を目の当たりにした大会となった。
 日本初のメダルは第7回(1920年)のベルギー・アントワープ大会。テニスで熊谷一弥選手と柏尾誠一郎選手が銀メダルを獲得した。金メダル第1号は第9回(1928年)のオランダ・アムステルダム大会。織田幹雄選手が陸上・三段跳びで頂点に輝き、以降3大会連続で日本勢が三段跳びで金メダルを取る。
 近年では第28回(2004年)のアテネ大会で計16個の金メダルを獲得している。
 自国のメダル獲得を応援するのは五輪の楽しみ方のひとつだが、開会式や閉会式での賑やかなパレードに異国文化への興味をかき立てられるのも楽しい。
 平和の祭典の名にふさわしい、笑顔あふれるパレードは日本時間の28日早朝スタート。

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2012年07月26日

皇太子さまの報道と無礼

 皇室に関する記事について、ぼくは前々から新聞によって、無礼な報道があり、腹の立つことが多かった。無礼な記事を書く記者は敬語の表現法を知らないのかと思いがちだが、そうではなく、新聞社の編集方針そのものが、意識的に敬語を使っていないように思われる。これは大変なことで、社会に範を示すべき報道機関が、憲法に規定する国民統合の天皇や皇族に敬語を用いないことは、国民に向かって、敬語を使う必要なしと宣伝しているようなものである。
 23日、2年ぶりに滋賀県を訪問された皇太子さまに関する記事について、新聞社により敬語表記がされていないのがあり、怒りを覚えるので、以下各紙を取り上げて、読者の批判を促したい。
 24日付、産経滋賀版は3段組みで「温かい出迎え、うれしい」の皇太子さまのお言葉を見出しに用い、記事の中には「来県された」。「学生の話に耳を傾けられた」。「伝統的な街並みを視察された」。「説明をお聞きになった」などと敬語を使って、国民との親近感を強調しているのが目立つ。
 これに対し、25日付、朝日滋賀版は1段のベタ記事で、「琵琶湖博物館をじっくり見学、皇太子さま」が見出し。本文は、「24日来県した皇太子さまは、博物館を視察した後、(中略)大会に出席した」。「説明を受けた」。「事業に貢献した人たちを表彰した後にあいさつに立ち(中略)述べた」。
 25日付、毎日滋賀版は、1段横見出しながら「若い世代 理解と協力を」、「献血大会、皇太子さまが呼びかけ」と大きな活字扱い。
 しかし、本文は「『献血の協力は、人と人とが助け合う心をも育むものであると思います』と、述べた」とだけで、記事の中身は団体の活動や表彰が中心だった。
 25日付、中日は社会面で、1段ベタ記事。「献血推進大会に皇太子さま出席」の見出し。本文は「(前略)『希望する』とあいさつ。献血推進に功績のあった(中略)4人に表彰状を手渡した」。「皇太子さまは大会終了後帰京した」。
 同紙はなお、びわこ版で「助け合う心はぐくむ」「皇太子さま献血大会出席」の見出しで4段組みの報道。しかし、本文は「あいさつした」。「訴えた」。「立ち寄った」。「尋ねた」と敬語抜き。
 記事の扱いで一番大きく皇太子さまに重点を置いたのは25日付、読売滋賀版である。3段見出しで大きく「献血の理解拡大に期待」「皇太子さま大津で、推進大会出席」。本文は「若者と交流され」、「期待をこめて振る舞われた」。「博物館をご訪問」。「県民の歓迎に笑顔で答えられた」。「会場を視察された」。「尋ねられた」「ねぎらいの言葉をかけられ」、「励まされた」。「…と話された」。
 あとは読者の判断に委ねるが、新聞社の扱いの差の激しさ、とくに敬語を使わない新聞の無礼は目に余るものがあり、これは国民のための常識ある報道姿勢とは思えないので広く皆さんにも考えてもらいたい。

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2012年07月25日

オスプレイと安全保障(見聞録)

 米海兵隊の垂直離着陸輸送機「オスプレイ」の普天間基地への配備をめぐって、連日、テレビや新聞が危険性を訴え、国民の不安をあおっている。
 オスプレイは滑走路がなくてもヘリコプターのように離着陸ができ、プロペラの角度を変えることでプロペラ機のように高速で飛行する。空中給油で長距離飛行も可能など汎用性が高く、海兵隊の機動力向上が期待できる。
 しかし、開発段階から大きな事故が相次ぎ、米国では「未亡人製造機」というニックネームまでついた。さらに今年4月、6月にモロッコ、米フロリダ州で相次いで墜落事故が発生したことから、その危険性がクローズアップされた。
 オスプレイは空軍型と海軍型、海兵隊型の3種類あり、それぞれ事故の発生率が大きく異なる。産経新聞によると、普天間に配備する海兵隊型の事故率(飛行10万時間当たり)は1・93。海兵隊の垂直離着陸戦闘機AV8Bハリアーの事故率は6・76で、海兵隊全体の平均事故率は2・45。事故率を見る限り、突出して危険というわけではなさそうだ。
 しかし、今年に入って2度事故を起こしたとなれば、配備される自治体や地域住民の間で反対運動が起こるのはやむをえないだろう。地元の反対とは別に、左派勢力にとってもオスプレイは格好の反米運動の材料となっているようだ。
 ただ、オスプレイの日本配備を最も嫌っているのは、西太平洋の覇権を狙う中国ではないだろうか。汎用性の高いこのオスプレイ、空中給油を行えば飛行範囲は中国本土へも達する。
 さて、その中国はベトナムとフィリピンの間に浮かぶ南沙諸島を、軍事力を背景に占領し「海南省三沙市」と位置づけ、猛反発する周辺国を尻目に今月23日、島で初めて人民代表会議(議会)を開いた。軍事・経済大国の横暴に周辺国は指をくわえて見ているしかなかった。
 日本の領土の尖閣諸島も南沙諸島と同様のシナリオで中国が奪取を計画している。最近は漁業監視船の領海侵犯も公然化している。そのうち尖閣諸島に上陸し、建築物を整備して実効支配してしまうだろう。
 対して、日本政府は尖閣諸島に限らず国防に無頓着だ。普天間基地移転問題の迷走などがいい例だが、米軍の抑止力こそが日本の安全保障の頼みの綱となっている現実から目を背けてはならない。
 今回のオスプレイ配備については、日本の安全保障にどういう効果を期待できるのかを国民に伝える必要があるが、テレビや新聞は一部を除きオスプレイの危険性ばかりをクローズアップし、不安をあおっている。政権内でさえ配備の延期を求める声が出るなどバラバラの状態だ。
 南沙諸島は、反米感情に追われて米軍がフィリピンから撤退したとたん、占拠された。

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2012年07月24日

神はあるか、ないかの議論

 「かんかん・がくがく」と「けんけん・ごうごう」がミックスして、「けんけん・がくがく」なる言葉が慣用され、いつの間にやら辞書で説明されている、と書いたが、これは読者からの意見によるものだった。
 ぼくの時評は、いつも言うように、ぼく自身の主観であり、見解の違う人には独断や偏見と受けとられるかもしれない。だから、ぼくは反論のある人は署名入りで投書してくれれば掲載すると約束している。
 過日もAさんから、ぼくの時評を楽しみにしていると前置きしながら、ぼくがときどき「神さまのおぼしめし」とか「神さまのつくり給うた」などの措辞には抵抗があり、賛成できぬ、との投書を頂いた。
 神さまがあるか、ないかは、目の前で説明できないし、10人が10人、共通してこれが神さま、だと説明できる話ではないから、極論すれば信じるか、信じないかの問題である。
 ぼくは「天地、宇宙、万物の創造主」が神さまであると考えているが、仏教でいう「あみだ仏」に神さまを見る人もある。
 過日、友人で、熱心なクリスチャンから新改訳の「聖書」を頂いた。旧約聖書と新約聖書が一冊にまとめられ、友人は旧約聖書の5編「申命記」のモーゼの律法、祝福などに目を通すようにと教えてくれた。
 日本には、古来からの神道があり、村々には氏神が祀られて、全国至るところに八百万の神さまの祭りが行われる。
 そのほか、大本教、金光教、天理教、その他数多くの新興宗教があり、それぞれの神が信仰されている。
 神さまといっても、天地宇宙の創造主から人間に近い神さまもあり、いずれにしても信仰の世界であるから人さまざまである。
 神さまが存在するか、ないかを議論するのは野暮な話で、聴く耳を持たない人に口説いても反発されるだけである。しかし話を具体的に戻せば、たとえば人は死後、肉体は滅びても魂は残るのか。それとも灰になって、何もかも無になるのか、となれば半信半疑の人もあり、否定しながらも墓参りする人もある。
 魂は残ると信じ、祖先を祀る人は多い。
 真から信じるのではなく、親からの申し送りで、何となく参拝している、という消極的な信仰もある。
 その点、キリスト教やイスラム教の人はしっかりと教えそのものを学び生活の中に溶け込ませて、それこそ神人一体の境にある人が多い。
 ぼくは「神はあるか、ないか」を問われれば「ある」と答える。「見えるか」と問われれば、形はみえないが、心眼には見えている、と分かったような分からぬ答えしかできない。
 しかし、神がある、霊が存在する、と肯定的に信じる方が心豊かで、母に抱かれる赤ん坊のようで精神衛生によいように思うがどうであろう。【押谷盛利】

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2012年07月23日

水の怖さ、教えたい(見聞録)

 長浜市内の男性3人が22日、南浜の琵琶湖で遊泳中、行方不明になった。22日に引き続き23日も警察、消防による捜索が行われ、2人が遺体で発見された(同日正午現在)。
 今月13日には南浜の沖合にある取水塔に登っていた男性遊泳客が湖面に落ちて溺死している。
 相次ぐ水難事故を受け、今一度、琵琶湖の危険性を再確認したい。
 一番の危険性は、琵琶湖は海のように体が浮かないこと。足が着かない場所での遊泳は非常に危険で、例え泳力に自信があっても、何かの拍子に溺れることが考えられる。
 また、南浜に限らず琵琶湖は浜から数十㍍で急激に深くなる危険箇所がある。南浜では傾斜角が45度にもなる部分があるという。そういう危険性のある浜は水泳場として開放されることはない。
 さらに水中は想像がつかないほど水の流れが速い。南浜の事故のケースでは姉川河口付近ということもあり、潜水して捜索にあたった消防士が「体が引っ張られるくらいの強い流れだった」と語っていた。
 琵琶湖は▽浮かない▽深みがある▽流れが速い—という悪条件に加え、遊泳者がアルコールを飲んでいたり、浮き輪やライフジャケットを身に着けていなかったりすると、遭難のリスクがより高まる。そして水中での遭難事故は致死率が非常に高いのが実情だ。
 水難事故は遊泳だけに限らない。昨年3月には長浜沖でバスボートが転覆し、ライフジャケットを身に着けていたにもかかわらず、男女2人が溺死した。
 警察庁によると、昨年の全国の水死者数は795人にのぼる。琵琶湖に限らず、海や川での遊びがノーリスクではないことを知る必要がありそうだ。
 自然の危険性をしっかり認識し、気象情報や体調管理に注意を払い、周囲の注意喚起や安全対策に耳を傾ける必要があろう。そして、「人智の及ぶところではない」との自然への畏敬の念を胸に、夏の自然に触れてほしい。

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2012年07月21日

この世は狂っているのか

 今の世は、どう考えても狂っているとしか言いようがない。
 20日の新聞を見ると滋賀大の教授が、指導する女子大学生にセクハラ行為を繰り返してクビになっている。このセクハラ教授は、講義補助者の賃金という名目で、インチキ請求して約106万円を不正に受けていた。
 また、県立八幡高の教師が担任の教室で、女子生徒が机に置いていた財布を盗んで逮捕されている。
 大阪の摂津市では茨城市立の中学校の教師が脱法ハーブを吸って事故を起こし、信号待ちの車の運転者ら5人にけがを負わせて逮捕されている。
 このところ新聞、テレビは連日、大津のいじめ中学の自殺事件を報じているが、日が経つにつれ、空いた口のふさがらない白昼のみえみえのいじめが目立ちはじめた。
 臭いものに蓋をしようとするかのように学校と市教委はいい加減な対応と、のらりくらりの弁解をしているが、だれが何と言おうと責任の所在は明らかである。生徒の目撃証言がだんだん真相に迫っており、担任はもちろん、他の教師も見て見ぬふりをして、校長の如きは事実から意識的に目をそむけている感じである。
 これと調子を合わせるかのように教育委員会は何一つ適切な指導や対策をしていない。名前だけの教育委員で、形骸化もいいところだ。こんなデタラメ教委や無責任教師に子どもの将来を託していると思えば寒気がする。
 義務教育の小、中学校は子どもにモラルの基本を教え、学業よりも先は健康な体と心を養うのが賢明であろう。それをどう履き違えているのか、死に至るまで、いじめられて、心奥深く傷ついている生徒に何らの救済もしていない。
 いじめのあまりのひどさに生徒が教師に訴えているのに、これを無視したり、被害生徒の顔に暴力のあとが見え見えでありながら、学校全体の問題としてとりあげることもしなかった。
 ぼろを出したらつまらん、ぼろは学内につつんでおこうとする、自己本位のおよそ教師にあるまじき姿が鮮明になりつつある。どういう毒素が教育界をむしばんでいるのか。腹が立つやら悲しいやら、こんな教師、こんな校長、こんな学校、こんな教育委員会。底からの改革なくては明日の日本は絶望である。
 教育界ばかりではない。酒を飲んで車を運転してはいかん、と、何百、何千回聞いても、禁を犯しての殺傷事故が後を絶たない。ケータイを使いながらの運転もダメと法で決められていながら、平気でこれを破るのが一般である。
 みんな狂っているのだが、狂っていることが分からぬから始末におえぬ。
 こればっかりは、クスリをのんで直るものではなく、精神そのものに焼きを入れねばならぬが、それをやるものがいない。
 なぜ、こんな嘆かわしい世となったのか。なにが原因なのか、めいめいの家庭や役所、組織のなかで徹底的に掘り下げてもらいたい。【押谷盛利】

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2012年07月20日

真・亭主関白のススメ(見聞録)

 大阪に住む同い年の友人。学生時代から彼女の尻に敷かれていたが、結婚してからというもの、敷かれ具合がエスカレートし心配でならない。特に金銭管理が厳しく、原則として小遣いはない。必要時は妻に事前申告し、1000円、2000円という額をもらう。連続して申告しようものなら「先日、渡したばかりでしょ。何に使ったの?」と追及される羽目に。
 その友人と先日1泊2日の旅行に出かけた際、旅費として5000円しか渡されなかったという。何とか交渉して1万円にアップしてもらったとの報告を聞き、悲しい気持ちにさせられたが、彼と妻の間には子どもが3人いてうまくいっている気配。上手に尻に敷かれることで夫婦、家庭が円満なら、他人がとやかく言う必要はない。
 日本男児の理想を「風呂!」「メシ!」「寝る!」に代表される「亭主関白」と考える小生は頭が古いのかもしれない。「日本亭主関白協会」によると、そもそも「関白」とは天皇に次ぐ2番目の位。家庭内では妻が天皇であるから、関白は妻を補佐する役目にあたる。また、「亭主」とは「一家の主人、あるじ」の意味を持つが、茶の湯の世界では「もてなす人」を指す。つまり、真の「亭主関白」とは、妻をチヤホヤともてなし補佐する役目—と、同協会は世間の誤った「亭主関白」像を切り捨てる。
 同協会が特に強調するのが「愛の三原則」だ。夫は妻に「ありがとう、をためらわずに言おう」「ごめんなさい、を恐れずに言おう」「愛している、を照れずに言おう」。ほかにも夫婦円満の三原則を説く。相槌三原則は「そうだね」「わかるよ」「その通り」。非勝三原則は「勝たない」「勝てない」「勝ちたくない」とし、「争わないことが真の勇者であり勝者」と説明する。
 浮気三原則というのもある。「しない」「してない」「する気もない」。「浮気に時効はないと心得よ」との注釈付きがポイント。
 同協会を立ち上げ、会員を1万7000人にまで広げた天野周一氏は「亭主が変われば、妻が変わり、妻が変われば、家庭が変わり、家庭が変われば日本が変わる」と訴える。
 真の亭主関白を志す日本男児は「いかに上手に妻の尻に敷かれるか」を研究し、心掛ける必要がありそうだ。

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2012年07月19日

夏安居と長浜の夏中さん

 長浜の真宗大谷派長浜別院・大通寺の夏中さんは、7月2日の半夏生に始まるが、お寺への多数の参詣人をねらって市内の主要商店街に多くの露店が店を張った。いわゆる夏中縁日であり、多くの人はこれを夏中と思い違いをする。
 ぼくも子どものころ、父に連れられて夏中にゆくことを一年のうちの最大の楽しみにしていた。お旅所での特設会場でサーカスを見たり、ご坊さん(大通寺)前の飯屋で、生ぶし(かつおの切れめ)と豆腐を煮たのを生涯のご馳走と思ってぱくついた記憶がある。
 父に連れられて豊公園までゆき、湖岸の浅瀬で水泳したこともあった。父はふんどし姿で水に浸かった。
 縁日の露店は昼も夜もにぎわい金魚すくいや輪投げ遊びに子どもはうつつをぬかした。親もいいかげんなものであるが、学校もだらしがない。
 湖北一円はもちろん、南は湖東、北は敦賀方面からもその名の高い長浜の夏中さん。それなのに、大方の人は、夏中さんは縁日の人出と決めこんでいた。
 夏安居という僧侶の夏の修行を意味する制度がある。暑い夏の期間、僧が外出せずに一カ所に籠もって修行することで、夏行とか、夏籠もりともいった。
 安居は、雨季の意の梵語の訳で、僧が夏、一カ所に籠もって修行することをいい、期間は陰暦4月16日から7月15日までの3カ月で、この期間を一夏という。
 大通寺は東本願寺派の別院であるから、期間中は管内の僧が交互に籠もり、朝事、夕事の勤行や説教僧による講話など多くのプランが立てられ、各地からの門徒衆が日参して信仰心を厚くした。そういう仏教の伝統的な夏の行事が夏中であり、その終わりの2週間ほどの間に縁日の露店がにぎわうのである。
 露店めぐりやサーカス、その他の見せ物に遊ぶことはあっても肝心の別院を素通りするのが一般である。
 別院には28日講とか、いろんな信者の団体が拠点を持っており、昔は寝泊まりして熱心に法話を聴き、読経に命を洗ったが、一つは、半夏を境に養蚕や植え付けが一段落し、疲れを癒やす反面、法縁にあずかりたいとする素朴な信仰心が働いた。
 ご坊さんはいつの間にか、安住の場をなくしたお年寄りたちのたまり場になったが、高齢化社会の今日こそ、夏安居の真髄にふれたいものである。【押谷盛利】

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2012年07月18日

いじめ問題、読者からの手紙(見聞録)

 いじめ問題に関連して読者から手紙を頂いた。お孫さんが同級生からいじめられたのを機に不登校になったが、転校したことで学校に通え、無事に公立高校に進学できたというもの。
 手紙を要約すると、市内のある中学校で1年生の1学期の終わりごろから、部活動のトラブルを機にクラス内で無視されて孤立。夏休みの部活動後、服が上下ドロドロに汚れ、袋も破れて帰って来たので問いただすと、泣いて「いじめにあっている」と明かした。
 親が学校に訴え、父兄も集まって話し合ったが、いじめっ子と父兄はいじめの事実を認めず、進展はなかった。担任教師や校長に相談しても効果なく、2学期から不登校で引き篭りがちになった。手紙の主は、友達がなく家に引き篭る孫に心を痛め、毎日、外に連れ出したという。
 県南部の中学校に転校したのを機に毎日学校に通えるようになり、塾に通って勉強の遅れを取り戻した。晴れて高校にも進学できたが、長浜に時々帰るときは同級生に会うのを嫌うとのこと。「本当に悲しい毎日で、生き地獄でした」と当時を振り返る手紙に、胸が痛くなる。
 転校で登校拒否を克服した生徒の勇気にエールを送りたい。一方で、いじめ被害者が泣き寝入りして転校を余儀なくされるような学校があるのならば、許されることではない。大津市の中学生の自殺事件は、教育委員会や学校側の隠蔽、ことなかれ主義が批判されているが、長浜市も同じ穴のムジナになりはしまいかと心配させられる手紙だった。
 いじめの把握と対処には、加害者、被害者、周囲の生徒の証言などから客観的に判断する必要もあるが、文部科学省は、いじめられた子どもの立場に立つよう求めている。教育現場がいじめを見逃すなど対処を誤れば、登校拒否や自殺を招きかねないためだ。
 しかし、教育現場でのいじめ対処は我々一般市民が思っている以上に困難なのかもしれない。それを代弁するかのような不幸な事件が発生した。三重県津市で小学校の校長が自殺していたことが17日、明らかになった。校長は校内で発生したいじめ問題への対応に追われていたという。市教委は「遺書がなく、自殺といじめ問題への対応の因果関係は分からない」としているが、生徒も教育者をも自殺に追い込むいじめ問題の根は深い。
 いじめの根本を問うメールも頂いた。メールの主はいじめを「心の問題」と説き、「心の問題は親の責任。学校に行っている時間は先生、学校にある程度の責任はある。しかし、心の問題を学校に押し付けるのは無理がある」と訴えている。
 では、家庭での心の教育、しつけをどう行うのか。言葉ではなく行動で、親が手本を見せる以外に選択肢はないのではないか。

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2012年07月17日

中学生の自殺と国民の声

 大津市の中学生が、いじめによって自殺した事件が警察の出動を招くほどの大きな問題として、連日のように新聞やテレビで報道されている。
 学校や教育委員会のことなかれ主義、隠蔽主義、無責任体質が世論の批判を浴び、どこまで続くか、ぬかるみ道。このさい子どもを学校へ通わせる親、民生児童委員というもっともらしい制度、犯罪防止と検挙を期待される警察ともども真剣に反省し、国の将来をゆがめてはならぬ。
 その大前提として、今回の場合、学校と市教委は頭をまるめて市民に詫び、責任をとる必要があろう。かりそめにも、学校と市教委がいじめを承知しながら、見逃して、一人の若い命を死に至らしめた罪は大きい。
 校長や教育委員はうだうだと言い逃れや弁解を重ねているが、およそ教育関係者としては最低である。むかしの倫理社会だったらハラ切りもんである。
◇ところで、世間やマスコミは、侃侃諤諤としてこの事件を取り上げ、おそらく今年の記憶さるべき暗いニュースとして、歴史にのこるだろうが、この不幸な事件がどう審判され、今後の教育に生かされるのか国民の一人として大いに関心を寄せるところである。
 さて、最近、愛読者から、ぼくの時評に対して有益な一文を頂いたので、これに答えながら、読者とともに政治や教育、犯罪などについて議論を高めたいと思う。去る6月20日付の時評は、「化け物による政治ロス」。このなかで、「民主党内は騒然として、けんけんがくがく、決まりそうで決まらない」と書いた。
 これについて愛読者のAさんは、『けんけんがくがく』という熟語は、これでよいのだろうか、手元の国語、ならびに漢和辞典に『けんけんがくがく』という語はなく『喧喧囂囂』『侃侃諤諤』なら載っている。世の中には、本来正しくないのに、正しいかのように慣用されている言葉もあり、ちょっと気になるのでと、書かれていた。
 非常に有り難い指摘で、早速、ぼくの書棚から、藤原弘達(明大教授、政治評論家)著「かんかんがくがく」を取り出した。本の表紙に「かんかんがくがく」は剛直で言を曲げないさま、忌憚なく直言するさまと説明して、中味は氏の政治評が多彩にちりばめられている。
 ぼくは念のため、愛用している大辞泉(小学館)で、「けんけん(喧喧)」を引いた。やかましいさま、騒がしいさま、と説明し、その項に「けんけんがくがく」の見出しで、「けんけんごうごう」と、「かんかんがくがく」とが混合されてできた語。大勢の人が口々に意見を言って騒がしいさまと説明している。
 さらに「けんけんごうごう」の見出しで、大勢の人がやかましく、騒ぎたてるさま、と説いている。
 これらの字義から判断すれば、今回の中学生の自殺事件で、意見を述べたり、議論したりするのは、「けんけんごうごう」の方が正しいように思われるが、それがやかましく騒ぎ立てる、と解釈すれば、野次馬のようにとられて、厳粛な人の命を問題にするにはふさわしくないかもしれぬ。
 ここは、忌憚なく直言することを望み、国民からの「かんかん、がくがく」の声を期待したいものである。【押谷盛利】

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2012年07月13日

脱法ドラッグへの危機感を(見聞録)

 昨今、脱法ハーブによる若者の汚染が新たな社会的課題となり、その撲滅に厚生労働省による規制、警察の取り締まり強化に加え、その危険性を啓発することが求められている。
 その啓発の先頭に立つべき報道機関NHKの職員が脱法ハーブを吸引し、救急搬送されていたことが13日、明らかになった。20歳代の男性職員2人が今月3日、福岡市内で脱法ハーブを吸引したところ、意識がもうろうとした状態に陥り、救急搬送された。「好奇心で吸った」と話しているという。NHK福岡放送局は「法に触れる行為ではないので、公表しなかった」と説明し、脱法ハーブへの危機意識の低さを暴露した。
 30年ほど前、「覚せい剤やめますか?それとも人間やめますか?」との公共CMが流された。「甘い誘惑、ひと時の快楽。覚せい剤は確実に無残に人間を破壊します」と、覚せい剤追放を訴えるキャンペーンだった。
 以来、薬物の恐ろしさを訴えるキャンペーンは日常的に行われ、薬物の危険性を知らない者はいないはずだが、最近、「脱法ハーブ」が若者をターゲットに売られ、問題化している。
 脱法ハーブは乾燥した植物の葉に、麻薬の成分に近い化学物質を付着させたものが多い。紙巻きたばこのように吸うと、幻覚を見るなど麻薬と同様の状態になる。
 法令の規制外のため、所持していても罰則はなく、インターネットや都市部の繁華街で公然と売られている。表向きは「観賞用」「お香」などの名目となっているが、実態は吸引目的だ。
 吸った若者が体調不良で救急搬送されたり、吸引後に自動車を運転して事故を起こしたりするケースが相次ぎ、死亡者も出ている。
 厚生労働省は7月から規制対象物質を追加するなど対策を強化しているが、薬事法では物質の構造が少しでも違えば、同じ幻覚作用を引き起こしても規制の対象外となってしまう。規制しても、すぐに類似物質が出回る「いたちごっこ」が実情だ。
 脱法ドラッグの問題点はそれ自体の危険性に加え、ゲートウェイ・ドラッグ(入門薬物)となる可能性があることだ。脱法ハーブの使用に慣れれば、今度はより幻覚作用の強い覚醒剤などに抵抗感なく手を染める恐れがある。
 薬物依存症への芽を摘むためにも社会全体で取り組むべき課題だ。

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2012年07月12日

スパイ天国日本の恥辱

 「日本はスパイ天国であり、国家機密が洩れている」、と、元警視庁公安部長、内閣情報調査室長の大森義夫氏が正論8月号で訴えている。
 6月初旬、在日中国大使館の1等書記官によるスパイ騒ぎがマスコミをにぎわせたが、当の書記官はすたこらさっさと本国へ逃げ帰った。この書記官・季春光は日本の健康食品メーカーなどから顧問料を集めていたから蓄財目的の私的行動を兼ねたスパイといえるかもしれない。
 1979年(S54)、ソ連のスパイ・レフチェンコ少佐が東京で政治亡命したことがある。彼は米国に亡命した後、米国議会でソ連が日本で行っていた工作活動について証言した。
 彼は日本の政治家、民間人、新聞社幹部、外務省や内閣調査室の担当者などを情報協力者として活動した。戦争中のスパイ事件では、大物スパイ・ゾルゲが有名である。近衛文磨首相とそのブレーンの人脈に入り込み、一緒になって日本の国策を論じ、日本が北進せず南進との方針を採択するや、スターリンに注進した。
 スパイは軍事機密だけでなく、工場生産や産業分野にも活躍する。最近では平成19年、大手自動車部品メーカー「デンソー」の中国人エンジニアが13万件もの製品設計データをパソコンにダウンロードして中国に持ち帰ったが、その情報窃盗は何の罪にも問われず、本人は悠々と中国に帰ってしまった。
 7月11日付の大新聞の広告欄に「中央公論」8月号の記事の見出しが出ている。そのなかに「日本ほど盗みやすい国はない—中国書記官事件の背景」。「スパイ天国ニッポン」で、石破茂、佐藤優氏らの対談が注目を引く。
 ぼくが過日書いた「国を売る丹羽中国大使」は読む人に衝撃を与えたが、この問題は国会で民主党内閣の瓦解に発展しかねない国家の危機をはらんでいる。丹羽大使は就任以前に「日本は中国の属国になった方がよい」と作家の深田氏に語っている。そういう体質だから日本の国益よりも中国の顔を立てるのであり、こんな男が外交の先端ともいうべき中国大使になっているのだから、日本の機密が垂れ流しされる不安は常時つきまとうと考えてよい。
 ぼくは、スパイ問題と関連して、日本の教育の反国家的体質を告発したい。
 これは7日付、産経にでているが、韓国人の著した「慰安婦」の本が、文部科学省所管の社団法人「日本図書館協会」によって全国の図書館に推奨する選定図書に指定されているというニュースである。
 慰安婦については、「強制連行を示す資料はない」とする日本政府の見解に対し批判的に書かれており、識者からは公的機関が推奨する本ではないと批判が出ている。
 この本は韓国人の市民活動家の著したもので、彼は毎週水曜日に元慰安婦らとソウルの日本大使館前でデモ行進を続けており、本の内容は、当時の慰安婦について、日本軍の性奴隷制度の被害者とし、拉致、連行といった表現で、国家レベルの強制だった、と断定し、終戦直後、日本軍が罪を隠すため多くの慰安婦を殺害した、と書いている。
 このような「反日図書」を日本の文科省所管の図書館協会が全国に推奨しているのは、一体、何が目的なのか、公然たるスパイ活動ではないかと怒りを覚えるが、こんなことがまかり通っているのが民主党の売国政権である。【押谷盛利】

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2012年07月11日

中国産、テレビ市場に参入(見聞録)

 中国産のタマネギを淡路島産と偽って販売したとして南あわじ市の農産物加工販売会社の経営者ら3人が10日、不正競争入札防止法違反で逮捕された。
 今年4月までの約2年間に仕入れたタマネギ約5900㌧の96%が中国産だったといい、恒常的な産地偽装だった。手口は中国産のタマネギを自社工場で「淡路産」と記した段ボール箱に入れ替えるだけ。過去には原産地を「誤表示した」として県の指導を受けていたが、社名を変えて犯行を重ねた。
 1週間前の4日には中国産のワカメを宮城県産と偽って出荷したとして陸前高田市の水産加工会社の経営者らが逮捕されている。手口は同じで中国産ワカメに「宮城県産」のシールを貼っただけ。
 過去にも産地偽装事件があり、輸入牛肉や中国産ウナギを国産と偽って販売した業者が逮捕されている。
 中国産は人件費の面から価格が安い。しかし、農薬や添加物の安全基準を生産者が守っているのか、役人のチェック機能が働いているのか、などの不安があり、過去にはメタミドホス入りのギョーザやメラミンに汚染された粉ミルクなど、食品にまつわる事件は記憶に新しい。
 上海や北京など都市部の富裕層は国産食品を敬遠し、デパートで日本産の食品を買う。日本でも中国産を敬遠し、少々高くても国産を買おうする意識が消費者にあるが、産地偽装で消費者を裏切る行為は許せない。
 さて、中国産について「安かろう悪かろう」のイメージが定着しているが、世界を席巻する中国企業としてはこのイメージを打破したいところ。その妙案として家電メーカーが格安テレビで日本市場に殴り込みをかける。
 中国家電大手の海信集団(ハイセンス)は50型の大型テレビを近く日本市場に投入する。価格は破格の9万9800円というから、他の国産テレビに比べ4割ほど安い。しかも、中国市場に先んじての投入という。
 その破格で日本市場に参入する狙いは、ブランド力の強化だそうだ。利益を度外視して低価格で販売することで、何かと目の肥えた日本市場で実績を作ってイメージアップを図り、中国や欧米での販路拡大につなげたい算段だ。
 しかし、国産信奉の根強い日本の家電市場では、欧米市場を手中に収める韓国勢でさえ苦戦している。そんな日本で中国テレビがどう立ち回るのか注目されるが、日本のお家芸である家電市場に中国産が参入するなど10年前に想像できただろうか。

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2012年07月10日

国を売る丹羽中国大使

 「正論」8月号に、評論家で、ジャーナリストの桜井よしこさんが「丹羽さん、国を売るのはおやめなさい。中国が狙っている」の一文を寄せている。
 丹羽さんというのは、丹羽宇一郎在中国日本大使のこと。野田首相がどういうわけで採用したのか、桜井さんや心ある国民が心配しているのは、商社の社会から一転して中国大使に任命された彼の言動が、中国ひいきの日本叩きであるからだ。日本の大使が任地で先方のご機嫌取りに終始し、母国の日本を悪しざまにいうのは大使としての適格性を欠き、桜井さんでなくとも「おやめなさい」と言いたくなり、任命権者の外相や首相はクビにするべきであろう。
 桜井さんの指摘しているのは、「voice」3月号に出ている丹羽大使のインタビュー記事である。その中で丹羽氏は「日中の衝突は身体を張って阻止する」といっている。
 「日本人は中国人の悪い報道ばかりをしていると丹羽氏はいうが、常に『争い』を仕掛けるのは中国であり、日本領土である尖閣諸島を問題化し、理不尽にも奪い取ろうとしているのが中国である。丹羽氏はいったい、どこの国の大使なのでしょうか。尖閣を守る第一歩はまず、丹羽氏を更迭することだ」、と桜井氏は主張する。
 また、英国の新聞社のインタビューを受けた丹羽氏は、石原東京都知事の尖閣購入計画について「実行されれば、日中関係に重大な危機をもたらす」、と述べた。それのみでなく、5月4日訪中した横路孝弘衆院議長と習近平国家副首席との会談に同席したおり、日本国内で石原氏の計画を支持する意見が多数を占めることについて、「日本の国民感情はおかしい」「日本は変わった国なんですよ」と発言している。
 丹羽氏は中国の言い分を代弁して、尖閣は日本国有の領土であるという日本政府の立場と真っ向から衝突する考えを公にしているのだから、日本国の利益を代表していないわけで、大使の職に就いていても中国を相手に商売する人の立場のままということになる。
 桜井さんの記事のなかに、何年か前、作家の深田祐介さんが大使になる前の丹羽さんに聞いた話が出ている。それによると丹羽氏は深田氏に「将来は大中華圏の時代が到来する」「日本は中国の属国として生きていけばいいのです」と語った。仰天した深田さんが「日本は中国の属国にならなくちゃならないんですか」と聞き返すと、「それが日本が幸福かつ安全に生きる道です」と繰り返したという。
 また丹羽氏は日中関係改善のためにODA(政府開発補助)を強化すべきだと主張する。日本が国連の常任理事国になろうとしたとき、アフリカ諸国は一国も日本をサポートしなかった。日本はアフリカにかなりのODAを与えてきたが、中国は日本から得たODAをアフリカやアジアにばら撒き反日の立場を取らせた。軍事大国となった中国が、軍事予算を上回る額の予算をチベットなどの異民族弾圧や同じ漢民族でも中国共産党政権の批判をする人を弾圧するのに使い、アジア・アフリカにODAをばら撒いて反日の国際世論をつくっているのだ。日本がこれ以上のODAを続けるのは異常である、と桜井氏はマスコミや国民の奮起を促しているが、丹羽問題一つが解決できない民主党には国の独立や安全を望むべくもない。【押谷盛利】

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2012年07月09日

大津・いじめ事件の行方は?(見聞録)

 大津市で昨年10月、いじめを受けていた中学2年の男子生徒が飛び降り自殺した事件は、市教委や学校の実態解明への消極的姿勢が、日本中の批判を招いている。
 市教委が自殺直後に全校生徒859人を対象に行ったアンケートで、自殺した生徒がいじめや暴力を受けていたとする回答が、伝聞も含めて計227件あった。自殺の練習を強要したり、「死ね」というメールを送っていたりと、いじめと自殺を関連づける回答もあったが、市教委は詳しい調査を行わず公表もしなかった。そして「いじめと自殺の因果関係は不明」とし、幕引きをはかっていた。
 自殺した生徒の遺族が、市や加害生徒を相手に訴訟を起こしたことを機に、真相が次々と明らかになった。
 越直美・大津市長は外部調査委員会による再調査を表明したが、果たして市教委と学校側がどこまで真摯に対応するのか。いずれにせよ、いじめの実態、自殺との因果関係については今後、司法の場で明らかになる。
 この事件はいじめられていた生徒が自殺したという衝撃だけにとどまらず、市教委と学校側が意図的に情報を隠蔽したとも受け止められ、新聞やテレビでも連日、大きく取り上げられている。また、インターネット上では「加害者」として複数の生徒やその父親、教師の名前、写真などが掲載され、一連の情報を集約した「まとめサイト」が登場するなど、「加害者」への私的制裁へと加熱している。
 そこに油を注いだのがテレビの情報番組。いじめに関係したとされる生徒の名前を黒塗りした資料を放送したが、黒塗りの一部が薄くて読み取れる部分があった。インターネット上では、黒塗り部分をさらに薄く加工した静止画が出回り、「加害者」として特定する扱いとなっている。別の番組でも、生徒の名前が書かれた資料が何の加工もなく流れた。
 この事件で考えなければならないのは、多くの生徒がいじめを知りながらなぜ止められなかったのか、学校側はなぜ対処できなかったのかという点。そして何より、市教委や学校側がなぜ十分な調査をせずに幕を引こうとしたのか。その消極的姿勢の要因は保身なのか、ことなかれ主義なのか、それとも何らかの圧力なのか。そこにメスを入れることこそ、大津市長の設置する調査委員会の役割ではなかろうか。
 いったい市教委と学校で何が起こっていたのか、その調査を見守りたい。

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2012年07月07日

パンダと人間の生存権

 パンダが赤ちゃんを生んだ、と日本中が大騒ぎしている。
 パンダだって生きものだから繁殖の環境にあれば生むのが当たり前で、すべての生物は種を存続し、繁殖させるべく神さまが遺伝子にインプットしてくれている。
 今回の場合「自然繁殖だからすごい」と感心するが、自然界はもともと自然繁殖が普通である。
 人間の傲慢な、あたかも宇宙を征服するが如き錯覚を起こさしめて、科学というメスで、自然界のメカニズムに切り込んだり、生物の持つ遺伝子を操作するなど、生物側から言えば人間は地球の鬼である。
 繁殖と言えば、前世紀では考えもしなかった人間の反自然増殖が不思議でも不穏でも不道徳でもなくなった。品種改良の人間のエゴで、牛や馬などの人工増殖が普通となったが、悲しいかな、人間は万物の霊であるから、牛馬並みの人工授精をして、優れた人間が生まれる保障はない。
 人工授精によって生まれた子の人権もあるから親である精子の情報公開はしていないが、ぼくの知っている2例では優秀とは逆のケースの子が生まれている。
 このごろは精子のみならず、卵子も借りものの例があり、バチ当たりにも試験管ベビーなる言葉をつくったが、このような神の掟に反する人間の横着さを神さまがお喜びなさるはずがない。子を神さまからの授かりものとする原始宗教的な素朴な考えが否定されたから人間界がおかしくなった。
 人間は科学の力を過信して、女性は40歳でも50歳でも赤ちゃんが生まれると勝手にうぬぼれているが、年齢とともに人間の体力や脳力は弱まり、精子、卵子といえども働き盛りの活力のある年代と、鮎でいう錆鮎の如き若さを失った年代では、受精率に差があり、仮に受精してもうまく子宮で育つか。育つとしても身心ともに健康な赤ちゃんが生まれるか、疑問が生じる。年齢とともに受精率が低下し、妊娠しにくいことは産婦人科系医学の常識となっている。
 うまくて多収穫な米つくり、うまくて甘いメロンつくりなどに代表される農作物の品種改良などは、例えば海産物、蚕糸、およそ人間の知恵で研究加工できる商品は、経済の活性化と富の形成に際限もなく利用の範囲を広げてゆくが、それは逆に自然界の反発を買う。地上の生物生存の条件を悪くする結果、その反動に人間自身がその生存環境に苦しむことになる。
 少なくとも日々の生活の食事の上ではいつもぼくがいう反自然の食品をとらないことが、生き残る知恵である。【押谷盛利】

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2012年07月06日

大津市教委は誰の味方か?(見聞録)

 大津市の中学校でいじめを受けていた当時中学2年の男子生徒が昨年10月、自宅マンションから飛び降り自殺した悲劇。学校は「いじめはあったが、自殺との因果関係はわからない」と主張しているが、学校側が生徒を対象にしたアンケート結果で「自殺の練習を強要されていた」との回答があったことが分かった。
 学校側は「事実が確認できなかった」とこれを公表していなかった。
 このアンケート回答はいじめと自殺の因果関係を裏付ける証拠の一つとなろうが、万一、市教委・学校側が自身に不利な回答として意図的に公表しなかったとしたら、隠蔽のそしりは免れない。
 男子生徒は自殺の1カ月前から同級生に殴られ、成績表を破られ、死んだハチを食べるよう強要されるなどのいじめを受けていた。市教委が全校生徒を対象に実施したアンケートでも「体育大会で集団リンチに遭っていた」「万引をさせられ、殴る蹴るの暴行を受けていた」とあり、中には「先生に相談したけれど、何もしてくれなかった」との回答もあった。そして複数の生徒が「男子生徒が自殺の練習をさせられていた」と回答していた。
 理解しがたいのはアンケートでそういう回答を得ながら公表しなかった神経だ。男子生徒の遺族にだけアンケート結果を通知し、遺族が大津市や加害者を相手に行っている損害賠償訴訟の証拠書類として提出したことで初めて公になった。
 そもそも市教委や学校側は男子生徒の自殺直後、「いじめは把握していない」としていた。そして、いじめの実態が明らかになると、今度は「因果関係はわからない」との姿勢だ。
 男子生徒がいじめを苦に自殺したのならば、加害生徒とその保護者、市教委、学校がその責任を問われるが、因果関係さえ証明されなければ、男子生徒の死の責を誰も問われない。
 だが、「死人に口なし」の隠蔽は絶対に許されない。
 さて、市教委と学校の隠蔽はこれだけにとどまるのか。自殺練習を公表しなかった理由を「事実が確認できなかった」とする市教委だが、その調査手法は回答のあった生徒16人のうち記名のあった4人からの聞き取りのみ。加害生徒に対しては「いじめた側にも人権がある」として調査していなかった。
 自殺した生徒の死を悼み、遺族の悲しみに心を寄せ、いじめを許さないとの信念があるのならば、徹底的に真相を追究するのが教育現場を監督する教育委員会の姿勢ではないか。
 これでは保身と事なかれ主義から隠蔽したとしか見て取れない。心配なのは、この体質が大津市特有のものなのか、それとも他の教育委員会にもまん延しているかだ。

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2012年07月05日

女性宰相待望論と9人

 自由社が最近出版した「女性宰相待望論」という本が今、話題となっている。
 安倍晋三元総理が「この本の中に登場している9人の女性の中から必ずわが国初の女性宰相が出る」と語っている。
 果たして女性初の総理大臣にだれがなるのか。興味はつきないが、この本の信用度を高めているのは、著者の加藤清隆氏が時事通信社の解説委員長だからである。
 さて、この本に出てくる女性国会議員9人は次の通り。
 小池百合子、高市早苗、山谷えり子、ありむら治子、稲田朋美、佐藤ゆかり、丸川珠代、亀井亜紀子、三原じゅん子。
 この9人の中に、わが滋賀県出身の参議院議員・ありむら治子氏(比例代表、全国区・2期)が入っていることは、県民の誇りだが、さて、ありむら氏がどんな見識、政策を持ち、どんなふうな政治スタンスで、国家国民の立場になって活躍しているのか。県民の多くは知らない。
 県内の報道関係者の怠慢もあろうが、ありむら氏所属の自民党そのものの広報能力の無能ともいえよう。
 ぼくは、この本を手にしながら、そこに出ている9人のうち、かねてから、ぼくが注目し、期待している小池百合子、稲田朋美、山谷えり子氏の名を見て、さすが、見る人が見れば的を得ていると納得しながら、そこに1枚、ありむら氏の名前を見て、灯台下暗しの不明を恥じいることだった。
 この本は著者の加藤氏が、それぞれの国会議員9名と対談した形の中で、経歴や識見、政治活動その他をリアルに浮き彫りしているが、週刊誌のような興味本位の編集ではなく、あくまで日本の将来を見据えた真剣勝負のような切り込みが心地よく、かつ、学ぶところが多い。
 ありむら氏の個別の対談はいずれ日を改めて記すが、ぼくの期待する4人の経歴などを以下紹介する。
 ▽小池百合子=1952年生まれ、衆院議員6期、参院議員1期、カイロ大学卒、アラビア語通訳、テレビキャスター、環境大臣、沖縄、北方対策担当大臣、総理補佐官、防衛大臣、自民党総務会長。
 ▽稲田朋美=1959年生まれ、衆院議員2期、早稲田大学卒、弁護士、自民党シャドウ・キャビネット法務副大臣、自民党副幹事長、法務委員会理事、海賊テロ特別委員会委員、総務委員会委員、財務金融委員会委員。
 ▽山谷えり子=1950年生まれ、参院議員比例代表全国区2期、衆院議員1期。聖心女子大学卒、ラジオ、新聞の特派記者として渡米、テレビキャスター、サンケイリビング新聞編集長、内閣府大臣政務官、総理補佐官、参議院環境委員長、自民党女性局長。
 ▽ありむら治子=1970年生まれ、参院議員比例代表全国区2期、ICU国際基督教大学卒、米国SIT大学院修士課程修了、日本マクドナルド入社、青山学院大学で国際経営学研究、文部科学大臣政務官、予算委員会次席理事、憲法審査会委員、参議院環境委員長、自民党女性局長。
(敬称略)。【押谷盛利】

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2012年07月04日

電子レンジ、国産半世紀(見聞録)

 学生時代から20年連れ添った電子レンジが2日前から動かなくなった。一人暮らしの時代から我が食卓の強い味方だった。ご飯や惣菜を温めたり、パンをトーストしたりと、使わない日はなかった。
 購入して2年目、阪神大震災で棚から落ちて以来、計器が狂ったのだろうか、自動加熱では、食品を温めすぎ、トーストを真っ黒にしてしまう。お酒の「燗」はアルコールが蒸発するまで温めるので、震災以降は食品の温まり具合を確認しながらの、手を焼かせる相棒として付き合ってきた。
 それが2日前からいっこうに温まらない。冷凍御飯を温めるのにわざわざ蒸し器を使う破目に。親を亡くして初めて親の恩を知るのと同様、電子レンジが動かなくなって初めて、そのありがたみに気付く。
 日本中のどこの家庭でも電子レンジは不可欠な調理器具となっているだろう。その原理は、レンジが照射するマイクロ波が食品中の水分子を振動させることで摩擦熱を起こし、食品を内部から温めるというもの。
 今年は電子レンジの国産デビューから、ちょうど50年を迎えるという。社団法人「家庭電気文化会」によると、国産第1号が発売されたのは1962年(昭和37)だった。業務用で、料理の温め直しに使用した。価格は54万円。当時の大卒の初任給が1万7000円だったから、今の貨幣価値で600万円、700万円という代物だった。2年後には新幹線の食堂車に整備され、話題になった。
 一般家庭に普及するのは76年に6万円という手の届く価格で発売されてから。従来のレンジは食品の種類や分量に応じて加熱時間を手動でセットしていたが、温度センサーを付けたことで自動加熱が可能になり、その使いやすさから家庭に浸透した。その後はオーブンやグリル、トースター、メニューキー、音声ガイダンスなどを付加し、その機能を進化してきた。
 今では蒸気で食品を温めるスチーム機能がついた製品が、ラップ無しでも料理を温められる手軽さに加え、食品からにじみ出る油分を水蒸気でカットできるとして、ヘルシー志向の現代人に注目されている。「石釜ドーム」と呼ばれるオーブン機能を強化した製品も現れた。
 さて、2代目の電子レンジ。機能よりも地震にも負けない耐久性を重視したいが、省エネも見逃せない。

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世界が認めた高級ホテル

ロテル・デュ・ラク、SLHに加盟
新木産業(田中健之社長)の運営する西浅井町大浦の「ロテル・デュ・ラク」が1日、世界的ホテルブランド「スモール・ラグジュアリー・ホテル・オブ・ザ・ワールド(SLH)」に加盟した。
 SLHは欧米を中心に世界の富裕層が信頼を寄せるブランドで、約70カ国520軒余りの独立系小規模・高級ホテルが加盟する。毎年、世界中から数百の申し込みがあるが、加入できるのは5%未満という厳しい審査がある。定期的な覆面調査も行われている。日本では「星のや軽井沢」などに次いで8番目の加盟となった。
 同ホテルは「私の別邸」をコンセプトに2008年オープン。琵琶湖を望む4万坪の緑豊かな敷地に、スイート、ヴィラ、スタンダードの計13室がある。貸切風呂、プライベートプールなど贅沢な設備面のほか、ソムリエ・田崎真也さんがプロデュースする地元素材のフランス料理も魅力。
 今回のSLH加盟で、同社の田中秀和常務は「ラグジュアリー・マーケットに評価され、今後、欧米の富裕層のお客様に期待できる。私たちならではのサービス、おもてなしを強化したい」と話している。

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2012年07月03日

小沢新党に関心はなし

 梅雨晴れの2日、日本列島は「小沢派離党」のニュースで沸き返った。
 時事通信は、いち早く、「小沢氏らが離党届、民主党分裂」の特報を流した。当初は衆参52人が党執行部に離党届を提出した、とあったが、その後、態度を変える議員が衆院から2人出たため、結局衆参50人(衆議員38、参議員12)の離党となった。
 偶然か、どうか、前日の7月1日は半夏生で、国民安全の日、そして仏滅だった。夏安居といって、坊さんは夏の修行の最中を迎え、季節的には梅雨の上がるころ。長浜市内では大通寺の夏安居に関連して古くから夏中さんの縁日が始まる。
 小沢新党は遅かれ早かれ、時間の問題とされていたが、いま世間には毒だみ(十薬)が花盛りだから、政界の毒がきれいになるのは望ましいと変な見方をする人もある。
 離党も小沢、新党も小沢、脚本も監督も主演も小沢1人だから、文字通り一蓮托生の小沢私党である。死ぬも生きるも一つという一心同体だから、悪因縁か良因縁かは、ご本人たちよりも国民が判定する。
 読売の6月27、28日の世論調査によると小沢新党への期待は16%で、期待しないが75%だった。
 今後の望ましい政権は、自民党中心が10%、民主党中心が5%、民主党と自民党の大連立が22%、政界再編成による新しい枠組みの政権(第3極)51%と答えている。
 小沢新党は第3極を望むだろうが、石原新党(期待する45%)の石原東京都知事は小沢とは絶対組まないと公言している。大阪維新の会(期待する56%)は府知事の松井幹事長が提携を否定している。自民党の中も反小沢色である。
 小沢新党の前途には暗い霧がかかっているが、それでも猪突猛進という言葉があるから何が飛び出すやら雲行きがどう変わるか、予断は難しい。
 ぼくは不意に「年貢の納め時」という言葉を思い出した。年貢は税金や賃借料の意味だが、税の滞納を清算する時の意から、物事を諦めなくてはならない時、と国語辞典にある。
 もう一つ思い出す言葉がある。「引かれ者の小唄」。引かれ者が平気を装い小唄をうたう意から、負け惜しみで強がりをいうことと、辞書は説明している。
 1度あることは2度、2度あることは3度というが、小沢氏は自民党を出て新生党、それから新進党、それを壊して自由党、そして民主党の代表や、幹事長も務めた。壊し屋の異名がついたが、その間の経緯の中で、巨額の政治資金をコントロールし、不動産屋と間違われる財産形成など、常に政治とカネの疑惑を受けてきたが、目下は政治資金規正法違反で強制起訴されている被告の立場。
 国会での証言や陳述を求められても口を閉ざして語らないが、政治家として信を国民に問う身であれば、灰色のまま沈黙に徹することは国民の共感は得られない。
 小沢新党が今後どう動くか、どんな戦略を展開するのか。世間はおそらく関心がないだろう。言わば役割終了であり、過去の人なのだ。【押谷盛利】

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2012年07月02日

さあ節電の夏、再び(見聞録)

 関西電力はきょう2日から15%の節電協力を呼びかけている。計画停電の運用スケジュールも決まり、今、節電への本気度が問われている。
 計画停電は管内を1〜6の6グループに分け、さらにそれぞれをA〜Hの8グループに分類した。電力が足りない場合に限り、各グループが輪番制で約2時間程度、停電する。
 グループ分けや停電スケジュールは関西電力のホームページで公開している。また、7月初旬までに各家庭にダイレクトメールで通知される。
 計画停電を行う場合は前日の午後6時ごろまでに停電の可能性がある時間帯やグループなどが発表され、当日の実施2時間前に最終判断する方針だ。
 停電を想定した準備は欠かせない。例えば、給水システムに電気を使っているマンションは、停電で給水がストップする可能性がある。自宅で医療機器を使っている場合は病院やメーカーに相談する必要がある。パソコン使用者はデータの保存を心がけたい。電池式ラジオなどを持っていれば、停電中でも情報収集できる。携帯電話には十分な充電を。
 また、閉じ込められる恐れのあるエレベーターは使用を控え、自動ドア、オートロックが可動しないことも想定すべきだろう。
 万一の停電を招かないため、市民挙げて節電に取り組みたい。関西電力は午前9時から午後8時までの節電を要請しているが、特に気温の高くなる午後1時から午後4時の時間帯が電力使用のピークを迎えるという。
 関西電力によると夏の電気使用量のうち58%をエアコンが占める。室温を28℃に設定することで10%、すだれ、よしずなどで窓からの日差しを和らげることで10%の電気消費量を抑制できる。さらに、エアコンを使わず扇風機だけで過ごせば50%もの節電効果だが、健康を害しない無理のない範囲での実施が条件だ。
 電気を無尽蔵のエネルギーと思い込み、使い放題の大量生産・大量消費の生活スタイルを見直す機会となれば、今夏の節電と計画停電も良薬となろう。

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