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橋下維新旋風と爪の垢

 いま、日本の政界は天変地異の如く大揺れしている。ご存じ、大阪維新の橋下旋風である。
 これまでの日本の政治は政治家による政治だったが、橋下大阪市長の出現によって、国民による政治が色濃く期待されるようになった。橋下旋風は瞬間風速でとらえられる台風でもなく、ある日、突然吹きまくる竜巻きでもなく、いわんや意地の悪いつむじ風でもない。府知事で実績を上げた橋下氏の大阪維新はなだれ現象ともいうべき勢いで、雪だるま式に力を増幅し、風速は募るばかりである。
 正月このかた、その勢いを眺めていると、これは清めの風であり、風の目には日本の危機の突破と国民の幸せが秘められている感じである。
 メディアの中には、さきの小泉純一郎氏を想起して、劇場型と呼ぶものもいるが、橋下維新は脚本、主演はともかく、キャストはオール国民である。
 国民は観客ではなく、出演しているところに、これまでの小泉旋風とは根本的に違う。したがって風のエネルギーも風圧も、もたらす効果も未知数ながら国民を引きつけて離さない。
 橋下旋風は清めの風であり、この風はこれまで醸成されてきた戦後政治の垢とゆがみを打ち払うことに使命感を持っており、旧体制を根本的にくつがえして、明治維新に次ぐ平成維新を成就するところに光があり、国民の眼の輝きは吹けば飛ぶような浅薄なものではない。
 国民は55年体制のごまかしと裏切りに腹を立てて、いったんは細川内閣を誕生させたが、結局、後続内閣とその与党は元のもくあみ同然に古い体質へ先祖返りをした。今日、国民の心に残る自民、民主の両党に対する不信感は、肩の凝りにサロンパスを貼る体の局部的施策や措置でぬぐい切れるものではない。それこそ「うらみ骨髄に徹する」ほどの不信である。
 55年体制は、自民党と社会党(当時)のなれあい政治で、国民を喰いものにしてきた。政治資金をクリーンにして、国民に奉仕をするとウソ八百を並べて歴代内閣は政権を維持し、それに飼い殺された社会党は口先で咆えて、裏では取引して、カネと利権の棍棒をかつぎ、労組のワンマン体制を強化してきた。
 古き自民党よ、さよならで、政権交替した民主党は、国民の自民党への怨嗟による反動で大躍進したが、以来一年ごとの短期首班と内在するカネと政治の陰湿さで急速に国民の信を失ってしまった。票取りのために大嘘をつき、ばらまき政治で国の財政を破綻の方向に導き、その責任を増税にもってくる無能ぶりは、国民の世論調査で鮮明である。
 野田内閣の人気の凋落は危険水域にあり、与党の民主党の支持率は17%、そうかといって自民党の支持率も17%どまりで上向く気配はない。国民は両党を完全に見離したのである。その国民のいらいらと腹立ちが、橋下維新へのなだれ的期待感として膨れあがった。
 政治のからくりを根底から創り直す、とは文字通り国民主権の政治の実現である。滋賀県の県会議員や市会議員も顔を冷やして心を清め橋下維新の爪の垢を煎じて飲むがよい。【押谷盛利】

2012年02月22日 17:36 |


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