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嘉田知事の発信力批判

 いまの世は100年に一度の激動の最中にあるといえる。
 情報通信網の王座を占めるNTTドコモがパンクするほどケータイの利用者と利用率が急増したという事実はまさに激動の現代を象徴している。
 改革をスローガンに若さと行動力で日本の新しいリーダーとして期待されている橋下徹大阪市長は大阪府知事一期弱で、昨秋、市長に当選したばかりであるにも拘わらず、府知事時代の実績といい、市長就任後の区長の公募や教育改革、市職員の規律、国旗掲揚など、次から次へと市民の声に応え、まるで10年を1年のごとく超スピードでこなしている。政治に経験のなかった彼が大阪維新を立ち上げるや、たちまちその精神は全国に伝播した。
 日本の政治の閉塞感に風穴を入れるべき彼の卓見と情熱は、彼を一介の地方政治家から国家のリーダーに迎え入れようとする土壌となり、まさに激動の世そのものである。
 このような激しい変化の世にあっては、政治も経済もリーダーがそれにふさわしく、若さと行動力を持たねばならぬ。ひるがえって、わが滋賀県の現状と展望を考えてみたい。
 嘉田知事は、大阪維新の橋下流を批判して、彼は劇薬、こちらは漢方とたとえた。改革があまりにも急で激しいものだから、分かりやすく劇薬説を用いたが、激動期であるからこそ、決断、実行力が問われるのであって、烏合の衆で、議論ばかりしていては日が暮れ、時代に取り残されてしまう。嘉田知事は、橋下氏の旋風にたじろに、その風圧に恐れをなしているのではないか。
 地方の時代が叫ばれてからすでに4半期が過ぎているが、これまで、地方が中央を動かしたことがあったか。部分的には河村名古屋市長の住民減税、嘉田知事のびわこ空港、新幹線栗東新駅ストップなど評価されるが、目下の橋下氏の中央政界へ及ぼすなだれ現象には比すべくもない。
 橋下氏の発信力の強さは大阪という西日本を代表する経済力を背景とする地勢と、これに基づく政治力学によるものだが、橋下氏の主張する道州制こそ、オール関西の取るべき喫緊の政策といえるのではないか。
 嘉田知事は、100年を1年で走るスピード感あるこの時期こそ、将来の滋賀がどうあるべきか。虚心に考察し、積極的に橋下氏らと協力し、道州制の実現に全国へ発信することを望みたい。
 滋賀県は京阪神の水がめ、琵琶湖を持つプラス面を有効なカードとして、地勢的には名古屋、岐阜、福井、金沢の玄関口でもあり、大阪州構想のなかで、西日本でのあるべき姿を展望し、実現化してゆくべきではないか。【押谷盛利】

2012年02月01日 16:07 |


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