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電気自動車がお目見え(見聞録)

 次世代の乗り物、電気自動車が長浜市内でも走り出している。
 八幡中山町の機械工具商社「山久」がいち早く営業車に電気自動車を配備し、充電設備を設けているが、長浜市もきのう30日、「日産リーフ」1台を配備した。リチウムイオン電池を搭載し、100%電気の力だけで動く。
 早速、見せてもらったが、驚くべきはその静かさ。起動しているのかどうか分からず、発車の際も無音。ガソリン車と比べるとその存在感は別次元で、クルマというよりは巨大な電化製品という印象だった。
 排気ガスを一切出さないので地球環境に優しく、夜間に充電すれば、これまで浪費されていた夜間電力の有効活用にもつながる。
 ただ、運転手はもちろんのこと、歩行者や自転車はその無音に気を付ける必要がありそうだ。今までのようにエンジン音を頼りに安全確認していては交通事故の引き金となるだろう。
◇電気自動車の普及にはいくつかハードルがある。まずは価格だろう。日産リーフの場合は400万円前後。国から78万円の補助金が出るが、それでも300万円を超える車は、一般市民には手が届きにくい。
 1回の充電で走行できるのは200㌔。市内を移動するには問題ないが、県外へは心もとない。フル充電には8時間を要す。急速充電なら30分だが、電池の80%までしか回復しない。
◇以上のように、価格、距離、充電時間に課題があるが、性能向上は時間の問題であろう。
 ただし、電気自動車が普及すれば、電力需要は増える。原発の安全性が問われ、節電を余儀なくされている今の日本で、新たな電力需要が生まれることは、電力供給の面で課題だ。
 そうは言っても、ガソリンという、地球が何億年もかけて蓄積してきた化石燃料に頼らず、強いて言えば不安定な中東地域に左右されずに、走らせることができる電気自動車は魅力的だ。エネルギーの変換効率もガソリン車より高い。
 自給自足が可能な電気エネルギーだけで動く車の普及は、エネルギー独立国への礎となりはしまいか。
 ガソリン車の騒音と排気ガスが遺物となるのか。電気自動車の性能向上と普及が待ち遠しい。

2011年10月01日 17:45 |


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