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糖尿病の生活と恐怖

 僕の友人から、その息子さんについて相談を受けた。「息子は40歳代で独身だが、結婚してもいいだろうか。実は糖尿病なのだが…」。
 「する気があれば、結婚はできるが、糖尿病の病気持ちならばやめた方がいい。いま何より優先するのは糖尿病を克服することだ」。
 ぼくは、若いとき、アルバイト先の工場で、結核を病んでいるAさん(30)が恋人と結婚して喜びも束の間、3カ月後亡くなったことを忘れない。Aさんはまじめで温厚、職場では人気があり、女遊びなどをしない堅物だった。みなに祝福されたのは当然であるが、結婚後の生活の変化が彼の体を急速にむしばんだのではなかろうか。性生活と病気の矛盾を考え非常にショックな思い出となっている。
 糖尿病は運動不足と美食による、と言われているが、結婚による生活の変化は体力の消耗を招き病気克服の障害になるのでは、と思ったから、さきのような返事をしたまでで、たとい結婚話が進んだとしても先ずは病気治療が先決だろう。たとえ自覚症状がなくとも糖尿病は軽々しく考えてはならない、というのがぼくの今の見解である。
 実は周辺を見渡すと生活習慣病というべきか、血糖値の高い人が増えている。医者から血糖値を下げるクスリを処方されている人が案外多いのに驚くが、その人たちに共通しているのは肥満型であり、心臓が弱く、血圧も高く、歩くことが少ない。食生活はあぶらっこいものや動物性タンパク質のものを好み、そして甘党である。
 血糖値を下げるクスリを飲みながら甘いものを欠かさないのだから、健康第一の生活コントロールはゼロに近い。これでは動脈硬化や心臓病、糖尿病の危険を自ら招いているようなものである。厚労省の統計では早くから糖尿病とその予備群は1370万人を超えるといわれている。40歳以上の10人に1人ともいわれ、国民病といえるかもしれない。この病気、発病のはじめは自覚症状がないから検診のさいの血糖値によって生活をコントロールしなければならぬ。
 糖尿病の原因は①食べすぎ、肥満②運動不足③身体的、精神的ストレスによるインスリン作用の低下④薬剤による作用⑤遺伝⑥妊娠などが指摘されている。厄介なのは合併症を併発することで、腎臓障害による人工透析、視覚障害、心臓病、動脈硬化、神経障害、壊疽などになることもある。失明や両脚切断などのほか、インフルエンザにかかればなおりにくいとされる。
 早期発見のための検査や、たとえ病気にかからなくとも、運動と食生活のコントロールは健康と長寿の秘訣である。【押谷盛利】

2011年09月26日 15:58 |


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